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音楽制作

弾いてみた動画の録音方法!高品質な演奏動画を作るコツ

弾いてみた動画の音質を決めるのは、音と映像を別々に録って後から合わせるかどうかです。カメラの内蔵マイクは自動で音量を調整するため、強く弾いた瞬間に音が絞られ、演奏の抑揚が記録の段階で潰れます。

別録りにすれば、音だけを最適な状態で扱えます。合わせる作業も、演奏の前に手を叩いてその波形を目印にするだけで終わります。

この記事では、別録りの考え方から機材選び、原曲に合わせる準備、撮影、同期の手順、音のバランス、著作権の確認、公開先ごとの見せ方までまとめました。

この記事の結論

  • 音は録音機材、映像はカメラで別々に記録し、後から波形で合わせます。
  • カメラの内蔵マイクは強く弾いた瞬間に音量が絞られるため、演奏の抑揚が潰れてしまいます。
  • 機材でいちばん影響が大きいのはオーディオインターフェースです。入力が2つあれば、マイクと楽器を同時に扱えます。
  • 原曲は必ず密閉型ヘッドホンで聴いてください。スピーカーから流すと、その音がマイクへ回り込んで分離できなくなります。
  • 同期の目印は、録音と撮影を始めた直後の手拍子。両方の記録に鋭い波形が残ります。
  • 自分の演奏の音量は、原曲の同じパートと同程度か、わずかに前に出るあたりが基準です。

音と映像は別々に録るのが基本

camera filming guitar player (Photo: Emre Gokceoglu / Pexels)

最初に押さえておきたい原則があります。音は録音機材で、映像はカメラで、それぞれ別に記録して後で合わせるという考え方です。

スマートフォン1台で撮る方法も手軽ではありますが、音質には限界があります。内蔵マイクは会話を拾うために作られており、楽器の大音量を正しく捉える設計になっていないからです。

特に問題になるのが、カメラ側で自動的に音量が調整されてしまうという挙動です。強く弾いた瞬間に音量が絞られ、静かになると持ち上がる。

演奏の抑揚が、記録の段階で潰されてしまいます。

これに対して、別録りであれば音だけを最適な状態で扱えます。ギターならアンプの前にマイクを立てる、あるいはオーディオインターフェースへ直接つなぐ。

映像の都合に縛られずに、音そのものへ集中できます。

さらに、後から音を作り直せるという利点もあります。EQで整える、音量を揃える、原曲との混ざり具合を調整する。

撮り直さずに仕上がりを改善できるのは、大きな違いです。

合わせる作業は難しくありません。カメラ側でも音を録っておき、その波形を目印にして重ねるだけです。

手順は後の見出しで詳しく説明します。

音を録るための機材をそろえる

audio interface desk cables (Photo: Egor Komarov / Pexels)

必要なものは、それほど多くありません。優先順位を意識して、少しずつ整えていきましょう。

オーディオインターフェース

楽器やマイクの信号をパソコンに取り込む機器です。弾いてみた動画を作るうえで、最も影響の大きい買い物になります。

入力が2つあるモデルであれば、マイクと楽器を同時に扱えます。選び方の基準はオーディオインターフェイスの選び方で詳しく扱っています。

価格は機能によって幅がありますが、入門向けであれば1万円台から選択肢があり、仕様や価格は変更される可能性があるため購入前に確認してください。

楽器ごとの録り方

楽器別の録り方は次のとおりです。

楽器 録り方 注意点
エレキギター・ベース インターフェースへ直接つなぐ 録った後にアンプシミュレーターで音を作る
アコースティックギター マイクを立てる ネックとボディの接合部あたりへ向ける
電子ピアノ・シンセサイザー 本体の出力端子からケーブルでつなぐ 内蔵スピーカーの音をマイクで拾わない

エレキギターやベースは、インターフェースへ直接つないで録る方法が扱いやすいでしょう。録った後にアンプシミュレーターで音を作れば、音量を気にせず深夜でも作業できます。

手順の詳細はエレキギターの録音方法にまとめました。

アコースティックギターは、マイクを立てて録ります。サウンドホールの正面ではなく、ネックとボディの接合部あたりに向けると、こもりの少ない音になります。

距離や角度の詰め方はアコースティックギターを自宅で録音する方法で解説しています。

電子ピアノやシンセサイザーは、本体の出力端子からケーブルでつなぐのが確実です。

マイクとヘッドホン

マイクは、コンデンサーマイクが繊細な響きを捉えやすい一方で、環境音も拾います。生活音が入りやすい部屋では、ダイナミックマイクのほうが扱いやすい場合もあります。

用途別の比較はアーティストのためのマイク選び方ガイドにあります。

ヘッドホンは、音漏れの少ない密閉型を選んでください。原曲を聴きながら演奏する際、漏れた音がマイクに入ってしまうためです。

原曲に合わせて演奏する準備

guitarist wearing headphones playing (Photo: Caique Araujo / Pexels)

弾いてみた動画では、原曲と演奏がぴったり合っているかどうかが、完成度の印象を決めます。

まず用意したいのが、演奏する楽器の音が抜かれた音源です。公式に配布されているものがあれば理想的ですが、無い場合は原曲をそのまま流しながら演奏する形になります。

どちらの場合も、入手方法と利用条件を確認しておきましょう。

演奏中は、必ずヘッドホンで原曲を聴きます。スピーカーから流すと、その音がマイクに回り込み、後で分離できなくなります。

見落としがちなのが、チューニングの確認です。原曲によっては、標準的な音程からわずかにずれていたり、半音下げで演奏されていたりします。

合わせずに録ると、どれだけ正確に弾いても濁って聞こえます。

テンポの揺れにも注意が必要です。生演奏で録られた楽曲は、機械的に一定ではありません。

クリックに合わせるのではなく、原曲そのものを聴きながら呼吸を合わせるほうが自然に馴染みます。

録音は、通しで数テイク録っておくのがおすすめです。部分的に差し替えるより、勢いのある通しテイクを選ぶほうが、聴いていて気持ちの良い演奏になります。

撮影で押さえておきたいこと

softbox light home studio (Photo: VARAN NM / Pexels)

音が良くても、映像が暗く見づらければ、最後まで見てもらえません。難しい機材は不要ですが、いくつか要点があります。

最も効果が大きいのは、照明です。部屋の天井照明だけだと顔や手元に影が落ちます。

正面から柔らかい光を当てるだけで、映像の印象は大きく変わります。窓からの自然光を使う場合は、逆光にならない向きを選びましょう。

背景の整理も欠かせません。生活感のあるものが映り込むと、そちらに視線が持っていかれます。

壁を背にする、布を一枚かける、といった対処で十分です。

アングルについては、手元が見えるかどうかが分かれ目になります。演奏を見に来る視聴者の多くは、指の動きを見たいと考えています。

全身が映る画と、手元に寄った画の2つを用意できると、編集の幅が広がります。

カメラの設定では、露出とフォーカスを固定しておきましょう。自動のままだと、演奏中に明るさやピントが揺れ、落ち着かない映像になります。

撮影の向きは、公開先を決めてから選びます。横向きで撮った映像を縦型に切り出すと、手元が画面から外れてしまうことがあるためです。

音と映像を同期させる

video editing timeline laptop (Photo: iam hogir / Pexels)

別録りした素材を合わせる工程です。手順さえ覚えれば、毎回数分で終わります。

準備として、録音と撮影を同時に始め、演奏の前に手を叩いてください。この一瞬の大きな音が、両方の記録に鋭い波形として残ります。

編集ソフトに、カメラで撮った映像と、別録りした音声を並べて読み込みます。あとは双方の波形に現れた手拍子のピークを、縦にそろえるだけです。

そろったら、カメラ側の音声をミュートします。以降は、別録りした音だけが聞こえる状態になります。

うまく合っていない場合は、拡大表示にして数ミリ秒単位で詰めてください。わずかなずれでも、映像と音が食い違って見えます。

長い動画では、時間とともに少しずつずれていくことがあります。機材ごとに時間の刻み方がわずかに異なるために起こる現象です。

曲の終わりで確認し、ずれていれば音声の長さを微調整するか、区間を分けて合わせ直しましょう。

編集ソフトによっては、音声波形を解析して自動でそろえる機能が備わっています。まずは手元のソフトに同様の機能がないかを探してみてください。

音のバランスを仕上げる

studio monitors mixing desk (Photo: RDNE Stock project / Pexels)

最後に、原曲と自分の演奏を混ぜる作業です。ここで音量の関係を決めます。

判断の基準は、自分の演奏が原曲の同じパートと同程度か、わずかに前に出ているあたりです。目立たせたい気持ちから上げすぎると、伴奏から浮いて聞こえてしまいます。

音作りで最初に行いたいのは、不要な低域を削ることです。ギターであれば80Hz前後から下を落とすと、原曲のベースやキックと干渉しなくなり、全体がすっきりします。

帯域の削り方そのものはEQミックスの基本で扱っています。

音量差が大きい場合は、コンプレッサーで粒をそろえます。かけすぎると躍動感が失われるため、効き具合を確認しながら軽めに調整しましょう。

空間の質感を合わせることも大切です。原曲には残響が含まれているため、こちらだけが乾いていると別録り感が出ます。

ごく薄くリバーブを足すと、同じ場所で鳴っているように馴染みます。

量と種類の決め方はリバーブの使い方にまとめました。

仕上がりを確認するときは、スマートフォンのスピーカーやイヤホンでも聴いてみてください。視聴者の多くは、そうした環境で再生します。

制作用のヘッドホンだけで判断すると、実際の聞こえ方とずれることがあります。

書き出し設定は、公開先が推奨する形式に合わせておくと安心です。

著作権まわりで確認しておくこと

person reading document laptop (Photo: Yan Krukau / Pexels)

公開の前に、権利の扱いを確認しておきましょう。ここを飛ばすと、せっかく作った動画が公開できなくなることがあります。

前提として、他人が作った楽曲を演奏して公開する行為には、その楽曲の権利が関わります。自分で演奏しているから自由に使える、というわけではありません。

主要な動画プラットフォームの中には、楽曲の管理団体と包括的な契約を結んでいるものがあります。その場合、対象となる楽曲を自分で演奏して投稿することについては、一定の範囲で扱いが定められています。

ただし対象範囲は楽曲や地域によって異なるため、公式の案内を確認しましょう。

一方で注意が必要なのが、市販の音源そのものを動画に使う場合です。演奏の権利と、録音物としての権利は別に扱われます。

原曲を流しながら演奏した動画では、この点が問題になることがあります。

自動検出の仕組みによって、収益化が制限されたり、公開が止められたりするケースもあります。仕様は変更される可能性があるため、投稿先のヘルプページで最新の情報を確認してください。

判断に迷う場合は、権利者や管理団体の窓口に問い合わせる方法もあります。曖昧なまま進めるより、確認してから公開するほうが安全です。

カバー演奏と権利の線引きは、路上ライブでのカバー演奏は著作権の侵害になる?でも整理しています。

公開先ごとの見せ方の違い

smartphone filming musician performance (Photo: Luis Quintero / Pexels)

同じ演奏でも、届ける場所によって適した見せ方が変わります。それぞれの特徴を踏まえて選びましょう。

横長の動画サイトは、フルサイズの演奏を見せるのに向いています。曲を最初から最後まで通して収録でき、音質も比較的維持されます。

じっくり見てもらいたい演奏に適した場所です。

縦型のショート動画は、出会いを作ることに向いています。曲の一番おいしい部分だけを切り出し、冒頭の1秒から鳴らす。

長さの制約が厳しいぶん、拡散する速度は段違いです。

縦型を前提にした撮り方は縦動画MVの作り方が参考になります。

現実的な運用としては、通し版を公開したうえで、そこから短い部分を切り出して複数の場所へ配るやり方が効率的です。一度の撮影から、複数の投稿を作れます。

見つけてもらうための工夫としては、タイトルに曲名とアーティスト名を正確に入れることが基本になります。検索して来る人の多くは、曲名で探しているためです。

そして最も効くのが、続けることでしょう。1本ごとの完成度を高めることも大切ですが、投稿を重ねるうちに撮影も編集も速くなり、自分の見せ方が定まっていきます。

最初から完璧を目指さず、公開しながら改善していく姿勢をおすすめします。

よくある質問

音と映像は別々に録る必要がありますか?

音質を優先するなら別録りが基本です。カメラの内蔵マイクは会話を拾うために作られており、強く弾いた瞬間に音量が自動で絞られます。

演奏の抑揚が記録の段階で潰れるため、音は録音機材、映像はカメラと分けて記録してください。

最初に買うべき機材は何ですか?

オーディオインターフェースです。楽器やマイクの信号をパソコンへ取り込む機器で、仕上がりへの影響がいちばん大きい買い物になります。

入力が2つあるモデルなら、マイクと楽器を同時に扱えます。

原曲はスピーカーで流しながら演奏してもよいですか?

おすすめできません。スピーカーから流すと、その音がマイクへ回り込み、後から自分の演奏と分離できなくなります。

音漏れの少ない密閉型ヘッドホンで聴きながら演奏しましょう。

音と映像のずれはどう直しますか?

録音と撮影を始めた直後に一度手を叩き、両方に残った鋭い波形のピークを縦にそろえます。

長い動画では時間とともに少しずつずれることがあるため、曲の終わりでも確認してください。

自分の演奏はどのくらいの音量にすればよいですか?

原曲の同じパートと同程度か、わずかに前に出ているあたりが基準です。目立たせようと上げすぎると、伴奏から浮いて聞こえます。

ギターなら80Hz前後から下の低域を削ると、原曲のベースやキックと干渉しません。

カバー演奏の動画は自由に公開できますか?

他人が作った楽曲を演奏して公開する行為には、その楽曲の権利が関わります。自分で演奏しているから自由に使えるわけではありません。

主要な動画プラットフォームには管理団体と包括契約を結んでいるものがありますが、対象範囲は楽曲や地域によって違うため、公式の案内を確認してください。

横長と縦型のどちらで公開すればよいですか?

通し版を横長で公開し、そこから短い部分を切り出して縦型へ配る形が効率的です。

横長はフルサイズの演奏をじっくり見せるのに向き、縦型は出会いを作るのに向いています。

弾いてみた動画の録音方法まとめ

acoustic guitar sunlit room (Photo: Boris Pavlikovsky / Pexels)

弾いてみた動画の録音方法について、押さえておきたいポイントを整理します。

  • 音は録音機材、映像はカメラで別々に記録し、後から合わせるのが基本
  • カメラ内蔵マイクは自動で音量が調整され、演奏の抑揚が潰れてしまう
  • オーディオインターフェースが最も影響の大きい機材になる
  • 原曲は必ずヘッドホンで聴き、チューニングを合わせてから録音する
  • 照明と背景を整え、手元が見えるアングルを用意する
  • 録音と撮影の前に手を叩き、その波形を目印にして同期させる
  • 自分の演奏は原曲と同程度か、わずかに前に出る音量に収める
  • 他人の楽曲を演奏して公開する際は、投稿先の案内で扱いを確認する
  • 通し版とショート版を作り分けると、一度の撮影を複数の投稿に使える

まずは次のテイクで、演奏を始める前に一度手を叩いてみてください。同期の目印ができるだけで、編集にかかる時間が大きく変わります。

毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。

努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。

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インディペンデントアーティスト編集部

「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。