アコースティックギターを自宅で録音する方法を徹底解説!
2026/06/23(更新 2026/10/01)
アコギの宅録でこもった音になる原因は、機材より先にマイクの位置です。
サウンドホールの正面に近づけすぎると低音が膨らみます。12〜15フレット付近に30〜40cm離すところから始めてください。
この記事では、そろえる機材3点、マイクの置き方、音質を上げる3つのポイント、録音後の編集をまとめました。
この記事の結論
- 必要な機材は3点です。コンデンサーマイク、オーディオインターフェース、DAW。マイクスタンドとXLRケーブルも併せて要ります。
- マイクの基本位置は12〜15フレット付近の正面、ギターから30〜40cm程度です。低音と高音がバランスよく混ざります。
- 音がこもるときはサウンドホールに近すぎます。少し離すか、角度を変えて側面気味に向けてください。
- 部屋の反響を抑えるのが最も効きます。布団や毛布を吊る、カーペットを敷く、クローゼットの中で録るのが手軽です。
- ゲインはDAWのメーターが-12dBから-6dBに収まる程度に設定します。高すぎると歪み、低すぎるとノイズが目立ちます。
アコースティックギターの録音に必要な機材

まず、宅録を始めるために最低限そろえておきたい機材を確認しましょう。
マイク
マイク選び全般は、アーティストのためのマイク選び方ガイドも参照してください。
アコースティックギターの録音では、コンデンサーマイクが基本の選択です。繊細な弦の響きや倍音成分まで拾いやすく、生音の自然さを活かした録音に向いています。
定番の選択肢としては、AKGの「C214」やAudio-TechnicaのAT2020などが挙げられます。どちらも2万円前後で入手でき、自宅録音の入門機として使われています。
予算を抑えたい場合はダイナミックマイクでも録音は可能です。ただし高音域の抜けやギターの空気感を拾う点では、コンデンサーマイクが有利です。
オーディオインターフェース
マイクで拾った音をパソコンに取り込むために必要なのが、オーディオインターフェースです。スマートフォンのマイク端子に直接繋いでも録音はできますが、音質は大きく劣ります。
FocusriteのScarlett 2i2は、宅録入門でよく選ばれる機種です。2万円前後で購入でき、コンデンサーマイクに必要なファンタム電源(+48V)にも対応しています。
DAWソフトウェア
録音した音を編集・書き出しするためのソフトウェアを「DAW(Digital Audio Workstation)」と呼びます。
無料で使えるものとしてはGarageBand(Mac限定)やAudacityがあります。有料ではAbleton LiveやLogic Pro Xがありますが、まずは無料のものから始めて操作に慣れてください。
マイクスタンドとケーブル
意外と見落としがちですが、マイクスタンドと XLRケーブルも必須です。マイクを手持ちで構えると演奏中にブレが生じやすいため、スタンドで固定することが音の安定につながります。
マイクの設置位置で音が大きく変わる

機材が揃ったら、次に重要なのがマイクをどこに置くかです。同じ機材でも、設置位置によって録れる音の印象は大きく変わります。
| 置き方 | 距離・位置 | 録れる音 |
|---|---|---|
| 12〜15フレット付近の正面 | 30〜40cm | 低音と高音がバランスよく混ざる。基本の位置 |
| サウンドホールの正面に近づける | 近すぎる | 低音が過剰に膨らみ、こもる |
| 側面気味に角度を振る | 30〜40cm | こもりが減り、輪郭が出る |
| 2本使い(ネック側+ボディ下部) | XY・ステレオ | 広がりと奥行きが出る |
サウンドホール正面(12〜15フレット付近)
最もオーソドックスな位置です。ギターの胴体(ボディ)とネックの境目あたり、つまり12〜15フレット付近の正面に、ギターから30〜40cm程度離して設置します。
この位置では、サウンドホールからの低音とフレットボード付近の高音がバランスよく混ざった音が録れます。まず試してほしい基本のセッティングです。
サウンドホールに近づけすぎない
サウンドホールの正面にマイクを近づけすぎると、低音が過剰に膨らんでこもった音になりがちです。「音が太すぎる」「ボワついて聴き取りにくい」と感じたら、サウンドホールから少し離すか、角度を変えて側面気味に向けてみてください。
2本使いで立体感を出す
マイクを2本使える場合は、1本をネック側(7〜9フレット付近)、もう1本をボディ下部に向けるXY録音や、ステレオ録音に挑戦してみるとよいでしょう。音に広がりと奥行きが生まれ、より本番に近い自然な音像になります。
自宅録音の音質を上げる3つのポイント

機材とマイク位置が決まれば、あとは音質を底上げする工夫を加えるだけです。以下の3点を意識するだけで、録音クオリティは大きく変わります。
1. 部屋の反響を抑える
部屋そのものの整え方は、宅録環境の作り方と防音宅録の方法で扱っています。
自宅の最大の難点は、壁や天井からの反響音(リバーブ)が入り込むことです。コンクリート打ちっぱなしの部屋や、家具が少ないフローリングの部屋は特に響きやすくなります。
対策としては、録音する部屋に布団や毛布を吊るしたり、カーペットを敷いたりする方法が手軽です。本格的に取り組む場合は、吸音パネルを壁に貼るのもよいでしょう。
押し入れやクローゼットの中で録音する方法もあります。衣類が吸音材として働くので、反響がはっきり減ります。
2. ゲインを適切に設定する
オーディオインターフェースの入力ゲインが高すぎると、音が歪んで(クリップして)使い物にならなくなります。逆に低すぎると、音量を上げたときにノイズが目立つ結果です。
目安は、DAW上のメーターが**-12dB〜-6dBあたり**に収まる程度です。弾き始める前に必ずゲインを確認し、最も音量が大きくなる部分で歪まないよう調整してください。
3. 弦のコンディションを整える
交換の判断基準は、アコギの弦交換のタイミングにまとめました。
録音前には弦を拭いて汚れや油分を取り除くことをおすすめします。古い弦は倍音が失われてこもった音になりやすいため、録音前に交換するのが理想的です。
弦の種類も音色に影響します。ブロンズ弦は温かみがあり、フォークやシンガーソングライター系に向いています。
フォスファーブロンズ弦は明るくきらびやかな音色で、ポップスやカントリー系の録音との相性がよいとされています。
録音後の編集でさらにクオリティを高める

録音が終わったら、DAW上で以下の編集を加えることで、より完成度の高い音源になります。
EQ(イコライザー)で音域を整える
EQの考え方そのものは、EQミックスの基本で解説しています。
録れた音に「こもり感がある」「きつすぎる」と感じたら、EQで調整しましょう。
よく使われる処理として、250〜400Hz付近の「ムーディーな低音のこもり」をわずかにカット(-2〜3dB程度)し、3〜5kHz付近の「弦のアタック感」を少しブーストすると、抜けのよい音に寄ります。
ただしカットやブーストを大きくかけすぎると不自然な音になるため、少しずつ調整してください。
コンプレッサーで音量の波を整える
アコースティックギターは強く弾いたときと弱く弾いたときで音量差が大きくなりがちです。コンプレッサーを軽くかけることで、音量の波が均一になり、ミックスに馴染みやすくなります。
比率(Ratio)は2:1〜4:1程度、アタックは少し遅めに設定すると、弦のアタック感を残しつつ、全体のダイナミクスを整えられます。
不要なノイズをカットする
弾き始める前の空気音や、フレットのスクラッチノイズが気になる場合は、波形編集で該当部分をカットしましょう。
ゲートやノイズリダクションのプラグインを使う方法もありますが、使い過ぎると音が不自然になるため、まずは手動で波形をトリミングするほうが安心です。
よくある質問
録音した音がこもるのはなぜですか?
マイクがサウンドホールに近すぎるか、部屋の反響が入っています。
マイクは12〜15フレット付近に30〜40cm離し、それでもこもるなら角度を側面気味に振ってください。部屋側は布団や毛布、カーペットで反響を抑えます。
マイクはどれを選べばよいですか?
コンデンサーマイクです。繊細な弦の響きや倍音まで拾えます。
AKGのC214やAudio-TechnicaのAT2020は2万円前後で入手でき、入門機として使われています。ダイナミックマイクでも録れますが、高音域の抜けと空気感では劣ります。
オーディオインターフェースは必要ですか?
必要です。スマートフォンのマイク端子に直接繋いでも録音はできますが、音質は大きく劣ります。
コンデンサーマイクにはファンタム電源(+48V)が要るため、これに対応した機種を選んでください。
ゲインはどのくらいに設定すればよいですか?
DAWのメーターが-12dBから-6dBあたりに収まる程度です。
弾き始める前に必ず確認し、最も音量が大きくなる部分で歪まないよう調整してください。
クローゼットの中で録るのは本当に効果がありますか?
効果があります。衣類が吸音材として働くため、反響が抑えられます。
専用の吸音パネルを買う前に試す価値がある方法です。
弦は録音前に交換したほうがよいですか?
交換するのが理想です。古い弦は倍音が失われ、こもった音になりやすいためです。
交換しない場合も、弦を拭いて汚れや油分を取り除いてください。ブロンズ弦は温かみがあり、フォスファーブロンズ弦は明るくきらびやかな音色です。
アコギ宅録のまとめ
アコースティックギターの自宅録音に必要なポイントを整理します。
– 機材:コンデンサーマイク、オーディオインターフェース、DAWが基本の3点セット – マイク位置:12〜15フレット付近、ギターから30〜40cm程度が基本 – 部屋の環境:反響を抑えるために布団・毛布・クローゼットを活用する – ゲイン設定:メーターが-12〜-6dBに収まるよう調整する – 編集:EQ・コンプレッサーで音を整え、不要なノイズをカット
まずは手持ちの機材でひとつひとつ試してみることが大切です。完璧な環境が整うのを待つより、今あるものでスタートすることで、試行錯誤の中から自分の音が見えてきます。
毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。
努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。
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まずは、環境を変えることから。想像を超えるアーティスト生活を、コロムから始めてください。
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インディペンデントアーティスト編集部
「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。