ハモリの作り方!楽曲を豊かにするコーラスアレンジの基本
2026/07/14(更新 2026/10/01)
ハモリの作り方は、3度・5度・6度の3つを覚え、音をコードの構成音から選ぶことで決まります。感覚だけで重ねると濁るのは、その瞬間に鳴っているコードに無い音を歌っているからです。
必要な理屈はそれだけで、楽譜が読めなくても作れます。スケールの中で3つ数えると、長3度と短3度も自動的に使い分けられる形になります。
この記事では、ハモリの作り方を、度数の基本、コードからの導き方、上ハモと下ハモの使い分け、場面ごとの入れどころ、録音のコツ、よくある失敗の順にまとめました。
この記事の結論
- ハモリでよく使う度数は3度・5度・6度の3つ。まずこれだけ覚えれば多くの場面に対応できます。
- 音はその曲のスケールの中から拾い、鳴っているコードの構成音を優先して選んでください。
- 上ハモは華やかで、サビ向き。下ハモは厚みと安定感が出て、Aメロ向きです。
- 全編に入れると効果が薄れます。Aメロは主旋律だけ、サビで重ねる、といったメリハリをつけます。
- 録音ではハモリの音量を主旋律の3分の1から半分に抑え、抑揚も控えめに歌います。
- 濁るときはコードの構成音から選び直し、目立ちすぎるときは音量と歌い方を下げてください。
ハモリの基本となる考え方

ハモリとは、主旋律とは違う音を同時に鳴らして、響きを作ることです。
度数という考え方
音の距離を「度」で数えます。同じ音が1度、隣の音が2度、その次が3度。
ドを基準にすると、次のようになります。
- ド → ド:1度
- ド → レ:2度
- ド → ミ:3度
- ド → ファ:4度
- ド → ソ:5度
- ド → ラ:6度
ハモリでよく使うのは3度と5度、そして6度です。この3つを覚えておけば、多くの場面に対応できます。
| 度数 | 響き | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 2度 | 近すぎてぶつかり、濁る | 意図的に使う場面以外は避ける |
| 3度 | 互いを邪魔せず溶け合う。最も基本 | まず試す度数。どの場面にも使える |
| 5度 | 力強く開いた響き | ロックやフォーク |
| 6度 | 3度より柔らかく広がる | 主旋律を立てたまま厚みを足したいとき |
コード進行そのものの組み立てはコード進行の作り方にまとめました。
なぜ3度が使われるのか
3度離れた音は、互いを邪魔せずに溶け合う性質を持っています。近すぎず、離れすぎない距離です。
2度は近すぎて濁ります。ぶつかる響きを意図的に使う場面もありますが、一般的なコーラスには向きません。
5度は、力強く開いた響きが特徴です。ロックやフォークでよく使われます。
6度は、3度より柔らかく広がる印象になります。
短3度と長3度
同じ3度でも、2種類あります。
長3度は、ドとミのような関係です。明るい響きになります。
短3度は、レとファのような関係です。少し暗く、落ち着いた響きになります。
どちらを使うかは、コードによって決まります。この判断が、次章の内容です。
コードから正しい音を導く

「3度上を歌う」と言っても、機械的に3つ上の音を歌えばよいわけではありません。その曲のキーとコードに合った音を選ぶ必要があります。
スケール上の音を使う
曲にはキーがあり、使われる音が決まっています。ハ長調(Cメジャー)であれば、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの7音です。
この7音の中から選ぶことが、基本の考え方です。
主旋律が「ミ」なら、3度上は「ソ」。主旋律が「ファ」なら、3度上は「ラ」。
スケールの中で3つ数える、という単純な作業になります。
スケールの中で数える方法なら、自動的に長3度と短3度が使い分けられます。理論を意識しなくても、曲に馴染む音になるわけです。
コードの構成音を優先する
より確実なのは、その瞬間に鳴っているコードの音を使う方法です。
たとえばCコード(ド・ミ・ソ)が鳴っている場面で、主旋律が「ミ」を歌っているなら、ハモリは「ソ」か「ド」を選びます。どちらもコードの構成音なので、必ず馴染むはずです。
コード進行を書き出して、各コードの構成音を確認する作業をしておくと、迷いが減ります。
ダイアトニックコードの考え方はダイアトニックコードの使い方で解説しています。
実際の手順
- 主旋律を書き出す(または録音する)
- その部分のコードを確認する
- 主旋律の3度上(または下)の音を、スケールから拾う
- その音がコードの構成音かを確認する
- 違和感があれば、別の構成音に変える
実際に鳴らして確認することが、最後の判断です。理屈で正しくても、曲に合わないことがあります。
上ハモと下ハモの使い分け

主旋律より高い音を重ねるか、低い音を重ねるか。この選択ひとつで印象が変わる部分です。
上ハモ
主旋律より高い音を重ねる形です。
華やかで、明るい印象になります。サビで盛り上げたい場面に適しています。
注意点として、上ハモが主旋律より目立ってしまうことがあります。高い音は耳につきやすいためです。
音量を主旋律より小さくするのが基本です。
下ハモ
主旋律より低い音を重ねる形です。
厚みと安定感が生まれます。落ち着いた曲や、Aメロで支えたい場面に向いています。
主旋律が目立ちやすいという利点もあります。上ハモより控えめに機能する形です。
使い分けの目安
サビは上ハモ、Aメロやブリッジは下ハモという組み合わせが、よく使われる構成です。
曲の中で変化をつけることも効果的です。1番は下ハモだけ、2番で上ハモを追加、最後のサビで両方。
この積み上げで展開が生まれる形です。
声域も判断材料になります。上ハモが自分の音域を超えるなら、下ハモを選ぶという現実的な判断もあります。
両方入れる場合
上下に1本ずつ入れると、厚い響きになります。3声のハーモニーです。
ただし、入れすぎると主旋律が埋もれます。歌詞を届けたい曲では、慎重に判断しましょう。
場面ごとの使いどころ

すべての場面にハモリを入れる必要はありません。メリハリが重要です。
Aメロは、主旋律だけにすることが多い部分です。歌詞を聴かせる場面であり、シンプルなほうが伝わります。
Bメロでは、後半だけハモリを入れるといった使い方があります。サビへ向かう高揚を作れます。
サビは、ハモリを最も活かせる場所です。全体に入れるか、印象的なフレーズだけに入れるか。
最後のサビでは、ハモリを増やして展開を作る手法がよく使われます。それまで1声だったところに2声を重ねると、明確に盛り上がります。
フレーズの終わりだけに入れる方法も効果的です。伸ばす音にハモリが加わると、響きが広がります。
入れない勇気も必要です。全編にハモリがあると、聴き手は慣れてしまい、効果が薄れます。
録音のコツ

作ったハモリを、実際に録音する際の実践的な内容です。
主旋律を先に完成させてから、ハモリを録音します。主旋律を聴きながら重ねる形です。
片耳でモニターする方法が有効です。ヘッドホンを片耳だけ外すと、自分の生声と主旋律の両方が聞こえ、音程を取りやすくなります。
音程が取れない場合は、ハモリのメロディだけを別に作って、それを聴きながら歌う方法があります。DAWで打ち込んだガイドを流しながら録音します。
主旋律と同じ表現で歌わないことも重要です。ハモリは支える役割です。
抑揚を抑え、まっすぐ歌うほうが馴染みます。
歌い方を揃える必要もあります。主旋律で「ら」と伸ばしているところを、ハモリで「らあ」と歌うと、ずれて聞こえます。
発音のタイミングと切る位置を合わせましょう。
複数回重ねることで厚みが出ます。同じハモリを2回録音して重ねると、自然な広がりが生まれます。
音量バランスは、ハモリを主旋律より小さくするのが基本です。3分の1から半分程度の音量から調整を始めましょう。
歌の音量そのものの整え方は音楽制作のミックスとは?、ブレスの処理はブレスの処理と編集のやり方で扱っています。
定位を左右に振る方法も効果的です。主旋律を中央、ハモリを少し左右に配置すると、音の広がりが生まれます。
よくある失敗と対処

濁って聞こえる
コードに合っていない音を歌っている可能性が高くなります。コード進行を確認し、構成音から選び直しましょう。
音程がわずかにずれている場合もあります。録音を確認し、必要であれば録り直します。
ハモリが目立ちすぎる
音量が大きすぎることが多い原因です。思い切って下げてみてください。
歌い方が強すぎる可能性もあります。抑揚を抑えて録り直すと改善します。
主旋律が聞こえにくくなった
ハモリが多すぎるか、音域が近すぎるかもしれません。
3度ではなく6度に変える、下ハモに変更する、入れる箇所を減らす。いずれかで改善します。
全体がぼやける
同じハモリを全編に入れていると、こうなります。場面によって入れ方を変えましょう。
耳を育てる練習

最後に、長期的な力をつける方法に触れます。
好きな曲のハモリを聴き取る練習が、最も効果的です。意識して聴くと、多くの曲にコーラスが入っていることに気づきます。
主旋律と一緒に歌わず、ハモリだけを追う練習をしてみてください。最初は難しく感じますが、続けると聴き分けられるようになります。
耳コピして書き出すところまでやると、理解が深まります。どの音が使われているか、どの場面で入っているか。
実際に歌ってみることも重要です。既存の曲のハモリを歌えるようになると、自分の曲でも自然に発想できるようになります。
アレンジ全体の中でコーラスをどう置くかは編曲の基本にまとめました。
楽器で確認する習慣も役立ちます。ピアノやギターで、主旋律とハモリを同時に鳴らしてみましょう。
耳だけでは分からない関係が見えてきます。
理論を少しずつ学ぶことも、遠回りに見えて近道です。コードの仕組みが分かれば、ハモリの選択に迷わなくなります。
よくある質問
ハモリは主旋律の何度上を歌えばよいですか?
まずは3度です。3度離れた音は互いを邪魔せずに溶け合うため、最も使いやすい距離になります。
主旋律が「ミ」ならスケールの中で3つ数えて「ソ」、「ファ」なら「ラ」です。
ハモリが濁って聞こえます
その瞬間に鳴っているコードに無い音を歌っている可能性が高くなります。コード進行を書き出し、構成音の中から選び直してください。
音程がわずかにずれている場合もあるので、録音も確認します。
上ハモと下ハモはどう使い分けますか?
上ハモは華やかで明るく、サビで盛り上げたい場面に向きます。下ハモは厚みと安定感が出て、Aメロや落ち着いた曲を支える役割です。
サビは上ハモ、Aメロは下ハモという組み合わせが定番になります。
全部の場面にハモリを入れてよいですか?
入れないほうが効きます。全編にハモリがあると聴き手が慣れてしまい、効果は薄れる一方です。
Aメロは主旋律だけにして歌詞を聴かせ、サビやフレーズの終わりで重ねるとメリハリが出ます。
ハモリが目立ちすぎてしまいます
音量が大きすぎることが多い原因です。主旋律の3分の1から半分まで下げてみてください。
歌い方が強い場合もあるため、抑揚を抑えてまっすぐ録り直すと馴染みます。
音程が取れずに録音できません
ハモリのメロディだけを別に作り、それを聴きながら歌う方法があります。DAWで打ち込んだガイドを流しながら録音してください。
ヘッドホンを片耳だけ外すと、自分の生声と主旋律の両方が聞こえて音程を取りやすくなります。
主旋律が聞こえにくくなりました
ハモリが多すぎるか、音域が近すぎます。3度を6度に変える、下ハモに変更する、入れる箇所を減らす。
いずれかで改善します。
ハモリの作り方のまとめ

ハモリの作り方について、押さえておきたいポイントを整理します。
- よく使うのは3度、5度、6度。まずこの3つを覚える
- 音はスケールの中から選び、コードの構成音を優先する
- 上ハモは華やか、下ハモは厚みと安定感が出る
- サビは上ハモ、Aメロは下ハモという組み合わせが定番
- すべての場面に入れず、メリハリをつける
- ハモリは主旋律より音量を小さく、抑揚を抑えて歌う
- 発音のタイミングと切る位置を主旋律に合わせる
- 濁る場合はコードの構成音から選び直す
- 好きな曲のハモリを聴き取る練習が、最も力になる
まずは自分の曲のサビで、主旋律の3度上を歌ってみてください。コードの構成音かどうかを確認しながら試すと、感覚がつかめます。
毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。
努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。
「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。結果が出ないのは、才能でも努力不足でもなく、「届ける方法」を知らないだけ です。
コロム は、ファンと一体になれるマイクロライブ空間アプリ。
- 1ヶ月で50人規模のライブを完売
- SNSフォロワー数が5,000人を突破
- 副業から始めて、音楽だけで食べていけるようになったアーティストも
昇給を待つより、今の環境を変えるほうが早い。仕事があっても、地方に住んでいても、音楽を諦める必要はありません。
まずは、環境を変えることから。想像を超えるアーティスト生活を、コロムから始めてください。
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インディペンデントアーティスト編集部
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