孤独な音楽活動から抜け出せた日―地方ピアニストがオンラインライブでつながれた理由
2026/04/14(更新 2026/10/01)
熊本を拠点に活動するピアニスト・牛島のりこさんのオンラインライブは、最初の2か月、チケットが1枚ずつしか売れませんでした。そこから直近のライブでアリーナ席25枚を完売させるまでに変えたのは、DMでの発信、SNSでの露出、そしてファンとのコミュニケーションです。
もうひとつの転機が、「チケットを買ってください」と口に出したこと。言わなければ、応援の仕方が分からなかったのかもしれない。
そう振り返ります。
この記事では、7年の中断から音楽へ戻るまで、音大に進まない選択、オンラインライブとの出会い、1枚から25枚完売までの道のり、地方でも続けられる理由をまとめました。
この記事の結論
- 最初の2か月、オンラインライブのチケット販売数はそれぞれ1枚でした。
- 運営との面談で「次は10枚」という目標を置き、DMでの発信、SNSでの露出、ファンとのコミュニケーションを見直した結果、6枚まで伸びました。
- 直近のライブではアリーナ席25枚を完売。数字以上に大きかったのは「一人ではない」という実感だったといいます。
- 「チケットを買ってください」と伝えることは壁でしたが、口に出すと応援として受け取ってもらえました。
- 会場を借りる必要がなく、地域に縛られず、アーカイブでも届けられる。この3点が、地方からの活動を支えています。
- 月1回から始められる形だったことが、指導や演奏の仕事を抱える中での挑戦を後押ししました。
音楽から離れた7年間と、再び戻る決断
牛島さんがピアノに興味を持ったのは3歳の頃。きっかけはシンプルでした。
「猫踏んじゃったが弾きたくて、3年間ずっと“ピアノがやりたい”って言い続けていたらしいんです」
歩みを整理すると、次のようになります。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 3歳 | 「猫踏んじゃった」が弾きたくて、ピアノを習いたいと言い始める |
| 6歳 | ピアノ教室に通い始め、コンクールにも挑戦する |
| 16歳 | 練習に追われる日々から離れ、ピアノを中断する |
| 23歳 | 「もう一度ピアノがしたい」と再開。音大には進まず演奏の仕事へ |
| オンラインライブ開始 | 最初の2か月は、チケット販売数がそれぞれ1枚 |
| 運営との面談後 | DMでの発信とSNSでの露出を見直し、6枚まで増加 |
| 直近のライブ | アリーナ席25枚を完売 |
念願が叶い、6歳でピアノ教室に通い始めます。 その後はコンクールにも挑戦し、音楽中心の生活を送るように。
しかし16歳の頃、練習に追われる日々や「普通の学生生活を送りたい」という思いから、一度ピアノから離れます。
転機が訪れたのは23歳。 「このままでいいのか」と自問したとき、出てきた答えはシンプルでした。
「やっぱり、もう一度ピアノがしたい」
そこから練習を再開し、再びコンクールにも挑戦するなど、音楽の道へ戻ります。

音大に進まなかった選択と、演奏家としての現実
再スタート後、音大進学も考えた牛島さん。 しかし、周囲の音大卒の演奏家たちから「音大を出ても食べていく難しさ」を聞き、進学しない道を選びます。
その代わりに決めたのは、 「どんな仕事でも引き受けて、音楽で生きていく」 という覚悟でした。
クラシックだけでなくポップスの現場にも挑戦。 楽譜をもらい演奏するクラシックと違い、コード譜での演奏に戸惑いながらも、一つずつ乗り越えていきました。
地方在住、音大ネットワークがない不利な状況。 それでも地道に経験を積み、ライブサポートや生演奏のお店での演奏など、仕事の幅を広げていきます。
弾き語りや演奏を収入につなげる考え方は、弾き語りで収入を得る方法は?にまとめてあります。

オンラインライブとの出会いと最初の壁
演奏の仕事は増えていたものの、牛島さんの中には次第にある想いが芽生えていきました。
これまでアーティストサポートとして演奏する中で、本番のたびにたくさんの学びや出会いがあり、「音楽を続けてきてよかった」と感じる瞬間を重ねてきました。 そんな経験を重ねる中で、
「自分もオリジナルソングを作ってみたい。自分自身の音楽も、もっと届けてみたい」
と思うようになったといいます。
しかしリアルライブは、会場費や集客の負担が大きい。 一方でSNS配信は、長時間配信が前提となる世界でした。
生徒の指導や演奏の仕事を抱える中で、その時間を確保するのは難しい状況。
そんな中で出会ったのが、オンラインライブプラットフォーム「corom」でした。 「月1回からでも始められる」という点が、挑戦の後押しになりました。
この形式そのものはマイクロライブとは?、始め方の手順はオンラインライブの始め方で扱っています。
1枚のチケットから始まったオンラインライブ
しかしスタートは決して順調ではありませんでした。 最初の2ヶ月は、チケット販売数はそれぞれ1枚。
「正直、ここで終わるかもしれないと思いました」
SNSもほとんど活用していなかったため、どう動けばいいか分からなかったと言います。
転機となったのは、運営スタッフとの面談でした。
「次は10枚を目標にしましょう」
突然の高い目標に、最初は戸惑いもあったものの、活動の進め方を一緒に見直していきます。
・DMでの発信 ・SNSでの露出 ・ファンとのコミュニケーション強化
結果6枚まで販売数が伸びました。 その後も試行錯誤を重ねながら活動を続け、直近のライブでは念願の25枚のアリーナ席完売を達成。
数字以上に大きかったのは、“一人ではない”という実感でした。
集客の組み立て方はオンラインライブの集客方法は?、発信の設計はミュージシャンのSNS活用術が参考になります。
「孤独じゃないって思えたんです。誰かと一緒に音楽を続けている感覚がありました」

「音楽で稼ぐ」ことと、気持ちの変化
ライブ集客で「チケットを買ってください」と伝えることは、演奏家にとって大きな壁です。 牛島さんも最初は言えませんでした。
しかし、勇気を出して伝えてみると、応援として受け取ってもらえることに気づきます。
「言わないと、応援の仕方が分からなかったのかもしれない」
その結果、チケット数は徐々に増え、継続的に応援してくれるファンも生まれました。
販売そのものの手段は個人アーティストのライブチケット販売方法をご覧ください。
さらに、コロムでライブをしている他のアーティストとのコラボや情報交換を通じて、 「人に頼ること」「一緒に活動すること」の楽しさやありがたさを実感していきます。
チケット販売数が伸びたことだけでなく、ファンやコロムアーティストなど、
「音楽で誰かとつながれている」
という実感が、活動を支える大きな軸になりました。
地方でも、音楽は続けられる時代へ
音楽活動は都市部が有利と思われがちですが、オンラインライブの普及により状況は変わりつつあります。
熊本を拠点に活動する牛島さんも、場所に縛られずファンとつながることができています。
・会場を借りる必要がない ・地域に縛られない ・オンタイムでなくてもアーカイブで届けることができる
こうした仕組みによって、地方在住でも音楽活動を広げることが可能になっています。
同じように地方から活動を広げた例は、地方で音楽活動を続けるには?や副業から始めた音楽活動でも紹介しています。

同じように悩むアーティストへ
最後に、牛島さんはこう語ります。
「一人で頑張らなきゃいけないと思わなくていい」
音楽を続ける中で、孤独や不安を感じる瞬間は誰にでもあります。
それでも、 一歩踏み出せば出会える人がいる 何者でもなかった自分でも、応援してもらえる場所がある 助けてくれる環境がある
音楽を届ける方法は、一つではありません。
「やるか迷っているなら、まずは始めてみてほしい」
その一歩が、 “孤独だった音楽”を “誰かとつながる音楽”へと変えていくかもしれません。
よくある質問
牛島のりこさんはどんなアーティストですか?
熊本を拠点に活動するピアニストです。3歳でピアノに興味を持ち、6歳から教室に通ってコンクールにも挑戦しました。
16歳で一度ピアノから離れ、23歳で再開しています。音大には進まず、「どんな仕事でも引き受けて、音楽で生きていく」という覚悟で演奏の仕事を広げてきました。
なぜ音大に進まなかったのですか?
周囲の音大卒の演奏家から「音大を出ても食べていく難しさ」を聞いたためです。
その代わりに、クラシックだけでなくポップスの現場にも挑戦しました。楽譜をもらって演奏するクラシックと違い、コード譜での演奏に戸惑いながらも、一つずつ乗り越えています。
オンラインライブを始めたきっかけは何ですか?
「自分のオリジナル曲も届けてみたい」という思いです。ただしリアルライブは会場費や集客の負担が大きく、SNS配信は長時間配信が前提でした。
生徒の指導や演奏の仕事を抱える中で、月1回から始められる形だったことが挑戦の後押しになっています。
最初から人が集まったのですか?
集まりませんでした。最初の2か月は、チケット販売数がそれぞれ1枚です。
SNSもほとんど活用しておらず、どう動けばいいか分からなかったといいます。「ここで終わるかもしれない」と感じた時期でした。
何を変えて売れるようになったのですか?
3つです。DMでの発信、SNSでの露出、ファンとのコミュニケーションの強化。
運営との面談で「次は10枚」という目標を置き、活動の進め方を一緒に見直した結果、6枚まで伸びました。その後も試行錯誤を重ね、直近のライブではアリーナ席25枚を完売しています。
「チケットを買ってください」と言えないときはどうすればよいですか?
牛島さんも最初は言えませんでした。勇気を出して伝えてみると、応援として受け取ってもらえることに気づいたといいます。
「言わないと、応援の仕方が分からなかったのかもしれない」。そう振り返っています。
地方にいても音楽活動を続けられますか?
続けられます。会場を借りる必要がない、地域に縛られない、オンタイムでなくてもアーカイブで届けられる。
この3点が支えになります。
熊本を拠点にする牛島さんも、場所に縛られずファンとつながっています。
毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。
努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。
「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。結果が出ないのは、才能でも努力不足でもなく、「届ける方法」を知らないだけ です。
コロム は、ファンと一体になれるマイクロライブ空間アプリ。
- 1ヶ月で50人規模のライブを完売
- SNSフォロワー数が5,000人を突破
- 副業から始めて、音楽だけで食べていけるようになったアーティストも
昇給を待つより、今の環境を変えるほうが早い。仕事があっても、地方に住んでいても、音楽を諦める必要はありません。
まずは、環境を変えることから。想像を超えるアーティスト生活を、コロムから始めてください。
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インディペンデントアーティスト編集部
「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。
