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音楽制作

マスタリングプラグインおすすめ10選|選び方と使い方も解説

マスタリングプラグインは、オールインワン型・単機能型・AI支援型の3種類に分かれます。最初の1本ならiZotope OzoneのようなオールインワンかAI支援型、無料で始めるならTDR NovaとLoudmaxが候補です。

選ぶ基準は3つです。自分のDAWの対応フォーマット(VST/AU/AAX)、目的に合う機能、試用版の有無。

ストリーミング配信は-14 LUFS前後に正規化されるため、音圧を上げすぎても配信後に音量が下げられます。

この記事では種類の整理、選び方、目的別のおすすめ10本、使うときのコツをまとめました。

この記事の結論

  • マスタリングプラグインは、オールインワン型・単機能型・AI支援型の3種類です。最初はオールインワンかAI支援型が扱いやすくなります。
  • 購入前に対応フォーマットを確認してください。Logic ProはAU、Pro ToolsはAAX、CubaseやAbleton LiveはVST3が基本になります。
  • 無料で始めるならTDR NovaとLoudmaxが選択肢です。有料に移るのは、処理が足りないと感じてからで構いません。
  • ストリーミング配信は-14 LUFS前後に正規化されます。過度に音圧を上げても、配信後に自動で音量が下げられます。
  • 同ジャンルのプロ作品を参照曲として並べ、比べながら作業してください。やりすぎを防ぐ客観的な基準になります。
  • 耳が疲れた状態で判断しないでください。休憩を挟み、翌日に聴き直してから最終確認をします。

マスタリングプラグインとは?まず基本を整理しよう

music production equipment (Photo: Egor Komarov / Pexels)

マスタリングとは、ミックスが完成した音源に対して最終的な音量・音質・ダイナミクスを整える工程です。配信プラットフォームやCDなど、さまざまな再生環境で一定のクオリティが保たれるよう調整します。

マスタリングプラグインは、その工程をDAW(デジタルオーディオワークステーション)上で完結させるためのソフトウェアです。大きく分けると以下の種類があります。

– オールインワン型:EQ・コンプ・リミッターなどが一体になったプラグイン – 単機能型:リミッターやEQなど、特定の処理に特化したプラグイン – AI支援型:AIが音源を解析して自動でマスタリングを行うプラグイン

初心者にはオールインワン型またはAI支援型が取り組みやすく、経験を積むにつれて単機能型を組み合わせる使い方に移行していく方が多いです。

マスタリングそのものの工程は音源マスタリングとは?で扱っています。AIに任せる方法はマスタリングAI活用ガイドが入口です。

選び方のポイント|何を基準に選ぶべきか

audio mixing studio (Photo: Kishan Rahul Jose / Pexels)

プラグインは数多く存在するため、選び方の基準を持っておくことが大切です。以下の3点を確認しておきましょう。

自分のDAWに対応しているか

プラグインには「VST」「AU」「AAX」といった規格があります。使用しているDAWによって対応フォーマットが異なるため、購入前に必ず確認してください。

たとえばLogic ProはAUに対応し、Pro ToolsはAAXが必要です。CubaseやAbleton LiveはVSTが主流ですが、最新バージョンではVST3に対応しているものを選ぶとより安定して動作します。

目的に合った機能を持っているか

「とにかく音量を上げたい」「低音をすっきりさせたい」「ストリーミング配信に最適化したい」など、目的によって必要な機能は変わります。

ラウドネス規格(LUFS値)への対応が必要なのか、ダイナミクスのコントロールを細かく行いたいのか、事前に整理しておくとプラグイン選びがスムーズです。

予算と試用期間の有無

有料プラグインは数千円〜数万円の幅があります。トライアル版を提供しているメーカーもあるため、まず試用して自分の耳で判断するのがおすすめです。

無料プラグインも性能が高いものが増えていますので、最初は無料・低価格帯から始めて、必要に応じてグレードアップするという進め方も合理的でしょう。

無料のものを広く見るなら無料VSTプラグインのおすすめが参考になります。

おすすめマスタリングプラグイン10選

10本の型と価格帯、向く場面を先に一覧にします。

プラグイン 型 価格帯 向く場面
iZotope Ozone オールインワン+AI支援 有償(無料版あり) 1本で完結させたい
FabFilter Pro-L 2 リミッター 有償 潰さずに音量を上げたい
FabFilter Pro-Q 3 EQ(ダイナミックEQ) 有償 帯域を丁寧に整理したい
Waves L3 Multimaximizer マルチバンド 有償(セールあり) 帯域別に音量を稼ぎたい
TDR Nova ダイナミックEQ 無料 無料で始めたい
Loudmax リミッター 無料 ノブ2つで手早く仕上げたい
Landr Mastering Plugin AI支援 有償 設定の当たりをAIに出させたい
Sonnox Oxford Limiter リミッター 有償 音圧と抜け感を両立させたい
Clipper by Crave DSP クリッパー 無料 あと少しだけ音圧を稼ぎたい
Voxengo MSED ステレオ処理 無料 ステレオ感を整えたい

recording studio setup (Photo: Egor Komarov / Pexels)

1. iZotope Ozone(アイゾトープ オゾン)

マスタリングプラグインの定番として世界中のエンジニアに使われているオールインワン型プラグインです。EQ・コンプ・リミッター・ステレオイメージャーなど必要な機能が揃っており、AI支援機能「マスタリングアシスタント」を使えば自動で基準値を提案してくれます。

初心者から上級者まで幅広く対応できるため、「まず1本だけ選ぶなら」という状況でも候補に挙げやすいプラグインです。有償版のほか、機能を絞った無料版「Ozone Elements」も用意されています。

2. FabFilter Pro-L 2

業界標準のリミッタープラグインとして高い評価を得ています。透明感のある音質と細かなパラメーター調整が可能で、ストリーミング配信向けのラウドネス管理(LUFS表示)にも対応しています。

「音を潰さずに音量を上げたい」というニーズに特に応えてくれるプラグインです。視覚的なインターフェースが直感的で、操作に慣れやすい点も魅力でしょう。

3. FabFilter Pro-Q 3

マスタリング用EQとして定番の単機能型プラグインです。ダイナミックEQ機能を搭載しており、特定の帯域が飛び出したときだけ自動で処理するといった柔軟な運用ができます。

「マスクされている音域を丁寧に整理したい」「低域のぼやつきを解消したい」という場面で威力を発揮します。Pro-L 2と合わせて使うアーティストも多いです。

EQそのものの考え方はEQミックスの基本が下敷きになります。

4. Waves L3 Multimaximizer

コンプレッションとリミッティングをマルチバンドで行えるプラグインです。帯域ごとにダイナミクスをコントロールできるため、低音・中音・高音のバランスを保ちながら音量を稼ぐことができます。

セール時に手頃な価格で購入できる機会があり、コストパフォーマンスの高さで選ばれるケースも少なくありません。

帯域ごとに圧縮する考え方はコンプレッサーの使い方を押さえてからのほうが理解しやすいはずです。

5. Tokyo Dawn Records TDR Nova

無料で使えるダイナミックEQプラグインの中でも、特に完成度の高い一本です。4バンドのEQとダイナミクス処理が組み合わさっており、有料プラグインと比較しても遜色ない質感を持っています。

「お金をかけずにまずマスタリングを試してみたい」という方にとって、最初の一歩として最適な選択肢です。

6. Loudmax

シンプルな操作性が特徴の無料リミッタープラグインです。スレッショルドとアウトプットの2つのノブだけで操作できるため、マスタリングを始めたばかりの方でも迷わず使えます。

音の透明度が高く、コンパクトなインターフェースながら十分な処理能力を持っています。手軽さを重視する方に向いているプラグインです。

7. Landr Mastering Plugin

自動マスタリングサービスで知られるLandrが提供するプラグインです。AIが楽曲を解析してマスタリング設定を提案してくれるため、マスタリングの知識が少ない段階でも一定のクオリティに仕上げられます。

提案された設定を起点に手動で調整していくことで、AIの判断を参考にしながら耳を育てる使い方もできます。

8. Sonnox Oxford Limiter

アナログ機材の温かみをデジタルで再現することに長けたプラグインです。特にEnhanceモードを使うと、音圧を上げながらも抜け感のある仕上がりになると評価されています。

ロック・ポップス・ジャズなど、ジャンルを問わず使いやすい汎用性の高さが特徴です。

9. Clipper by Crave DSP

フリーで使えるクリッパープラグインです。リミッターとは異なるアプローチで音量を上げながら歪みを最小限に抑えるため、リミッターとの組み合わせで使うことが多いプラグインです。

「もう少しだけ音圧を稼ぎたい」という場面でピンポイントに活用できます。

10. Voxengo MSED

ステレオイメージの調整に特化した無料プラグインです。ミッドとサイドを独立してコントロールできるため、ステレオ感の広さや中央の締まりを整えたいときに役立ちます。

単体での使用というより、他のプラグインと組み合わせてマスタリングチェーンの一部として活用するのが一般的です。

マスタリングプラグインを使う際のコツと注意点

music production headphones (Photo: Egor Komarov / Pexels)

ラウドネス基準を意識する

Spotifyや Apple Musicなどのストリーミングサービスは、楽曲のラウドネスを一定の基準(-14 LUFS前後)に正規化して再生します。過度に音圧を上げても、配信後に自動で音量が下げられてしまうため、ターゲットのラウドネス値を意識した仕上げが重要です。

プラグインのラウドネスメーターを参考にしながら、過剰に音圧を追わない仕上げを心がけるとよいでしょう。

参照曲(リファレンス)を使う

同ジャンルのプロ作品を参照曲として用意し、自分の音源と比較しながら作業するのがおすすめです。耳だけに頼らず客観的な基準を持つことで、やりすぎを防げます。

iZotope Ozoneには参照曲との比較機能が搭載されており、視覚的に差異を確認しながら作業できます。

参照曲の選び方はリファレンス曲の選び方にまとめました。

耳の疲労に注意する

マスタリング作業は繊細な聴き取りが求められるため、耳が疲れた状態での判断は避けましょう。適度に休憩を取り、翌日に聴き直してから最終確認をするのが理想的です。

よくある質問

マスタリングプラグインは何から選べばよいですか?

最初の1本はオールインワン型かAI支援型が扱いやすい選択です。iZotope OzoneはEQ・コンプ・リミッター・ステレオイメージャーを備え、マスタリングアシスタントが基準値を提案してくれます。

経験を積んでから、リミッターやEQなどの単機能型を組み合わせる形へ移っていけます。

無料のマスタリングプラグインでも使えますか?

使えます。無料で手に入るのは、ダイナミックEQのTDR Nova、リミッターのLoudmax、クリッパーのClipper by Crave DSP、ステレオ処理のVoxengo MSEDです。

iZotope Ozoneにも、機能を絞った無料版のOzone Elementsが用意されています。

購入前に確認すべきことは何ですか?

対応フォーマットです。Logic ProはAU、Pro ToolsはAAX、CubaseやAbleton LiveはVSTが主流で、最新バージョンではVST3対応のものを選ぶと安定します。

トライアル版を出しているメーカーもあるので、まず試用して自分の耳で判断してください。

どのくらいまで音圧を上げてよいですか?

SpotifyやApple Musicは-14 LUFS前後に正規化して再生します。それ以上に音圧を上げても、配信後に自動で音量が下げられます。

プラグインのラウドネスメーターを見ながら、ターゲットの値に合わせて仕上げてください。

リミッターとクリッパーはどう違いますか?

リミッターは、設定した上限を超えないよう音量を抑える処理です。クリッパーは波形の頭を切り落とすことで音量を稼ぎ、歪みを最小限に抑えます。

アプローチが違うため、リミッターの前にクリッパーを置いて組み合わせる使い方があります。

マスタリングでやりすぎを防ぐ方法はありますか?

同ジャンルのプロ作品を参照曲に用意し、自分の音源と比べながら作業してください。iZotope Ozoneには参照曲との比較機能があり、視覚的に差を確認できます。

耳が疲れた状態では判断を誤ります。休憩を挟み、翌日に聴き直してから最終確認をしましょう。

ステレオ感を整えたいときは何を使いますか?

ミッドとサイドを独立して扱えるVoxengo MSEDが候補です。中央の締まりとステレオ感の広さを、別々に調整できます。

単体で完結させるより、リミッターやEQと組み合わせてマスタリングチェーンの一部として使う形が一般的です。

マスタリングプラグイン選びのまとめ

マスタリングプラグインのおすすめ10選と、選び方・使い方のポイントを解説しました。

– 初心者にはiZotope OzoneやAI支援型プラグインが取り組みやすい – 無料で始めるならTDR NovaやLoudmaxが信頼できる選択肢 – リミッターはFabFilter Pro-L 2が業界でも広く使われている – ラウドネス基準(LUFS値)を意識した仕上げが配信品質につながる – 参照曲と比較しながら作業すると、過剰な処理を防ぎやすい

まずは無料プラグインで試してみて、自分の耳で違いを確かめることから始めてみてください。作業を重ねるごとに、音への感覚は着実に磨かれていきます。

毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。

努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。

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インディペンデントアーティスト編集部

「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。