音大卒バイオリニストが見つけた、新しい音楽活動の形
2026/03/13(更新 2026/10/01)
音大卒のバイオリニスト・水月りょうさんは、オンラインライブで100席完売を達成しています。活動の軸にあるのは「クラシック音楽を、もっと身近に」という思いです。
ここに至る道のりは順調ではありませんでした。16歳から3年で音大受験という異例の挑戦、入学後の病気、そしてコロナによる仕事の消失。
配信でのファンづくりからチケット制のオンラインライブへ。演奏家としての道を切り拓いてきた歩みをたどります。
この記事の結論
- バイオリンを始めたのは4歳、本格的に音楽の道を志したのは16歳。3年で音大受験という異例の挑戦でした。
- 入学後は病気も発症し、「バイオリンはやめる前提で、どうやって食べていくかを考えていた」時期があります。
- 転機は福祉施設での演奏。クラシックを聴いて涙を流す人を見て「クラシックって、昔のポップスなんだ」と気づきました。
- 体調でアルバイトができなくなり始めたライブ配信は、2ヶ月で月間ランキング入り。
- 成功の理由は3つ。毎日同じ時間に配信する、必ずお礼メッセージを送る、ファンとやり取りを重ねる。
- 初めてのチケット制オンラインライブは33枚。「みんなで作るコンサートなんだと感じました」と振り返ります。
- 現在はオンラインライブ、リアルコンサート、SNSでの発信を組み合わせて活動しています。

活動の変遷を並べると、次のようになります。
| 時期 | 活動 | 直面したこと |
|---|---|---|
| 4歳〜 | バイオリンを始める | — |
| 16歳〜19歳 | 3年で音大受験を目指す | 夜中まで練習、移動中も勉強 |
| 音楽大学 | 周囲は幼少期から続けてきた人ばかり | レッスンの内容すら理解できず、病気も発症 |
| 福祉施設での演奏 | クラシックを届ける | 「クラシックを、もっと身近に」という原点 |
| ライブ配信 | 毎日同じ時間に配信 | 2ヶ月で月間ランキング入り |
| チケット制オンラインライブ | 演奏そのものを届ける | 初回33枚、のちに100席完売 |
音大進学後、待っていた厳しい現実
水月さんがバイオリンを始めたのは4歳。 しかし、本格的に音楽の道を志したのは16歳からでした。
弦楽器の世界では、幼少期から10年以上の経験を積む人がほとんど。 3年間で音大受験を目指すというのは、異例の挑戦でした。
それでも彼女は、寝る時間を削りながら練習を続けます。 夜中まで練習し、学校への移動中も勉強。 そんな生活を3年間続け、見事音楽大学に合格します。
しかし入学後、彼女を待っていたのは厳しい現実でした。
周囲の学生たちは、幼い頃から演奏を続けてきた人ばかり。 入学当初はレッスンの内容すら理解できず、「自分はバイオリンを弾くべきではないのではないか」と感じる日々。
さらに追い打ちをかけるように病気を発症し、体力的にも厳しい状況になりました。 演奏家としての将来に希望を持てず、
「バイオリンはやめる前提で、どうやって食べていくかを考えていました」
そう振り返ります。

「クラシックを身近に」音楽の意味を見つけた瞬間
転機となったのは、福祉施設での演奏でした。
クラシック音楽を聴いて涙を流して喜ぶ人たち。 その光景を見たとき、水月さんは強く感じたと言います。
「クラシックって、昔のポップスなんだと思ったんです」
何百年も前に生まれた音楽が、戦争や災害などさまざまな時代を越えて人々に受け継がれてきたこと。 聴いた人が「残したい」「伝えたい」と思い続けたからこそ、今も演奏され続けています。
一方で現代では、「コンサートホールは敷居が高い」「クラシックは難しそう」と感じる人も少なくありません。
だからこそ彼女は思いました。
「クラシックを、もっと身近に届けたい」
この思いが、水月さんの音楽活動の原点になりました。
演奏で生計を立てる道筋の整理は楽器演奏者になるには?にまとめてあります。

配信から始まったファンづくり
体調の問題でアルバイトができなくなったとき、水月さんはライブ配信を始めます。 結果はすぐに出て、わずか2ヶ月で月間ランキング入りするほどの人気配信者に。
成功の理由はシンプルでした。
・毎日同じ時間に配信 ・必ずお礼メッセージ ・ファンとのコミュニケーション
こうした積み重ねの中で、応援してくれるファンの方々とのつながりも少しずつ生まれていきました。
当時はまだ「音楽で稼ぐ」というより、ライバーとしての活動に近い形だったと言います。
ただ、その経験で彼女は学びました。 ファンづくりは継続と習慣でできる。 そして、その継続の力になったのは、素敵なファンの方々との出会いだったということを。
関係を育てる考え方はアーティストのファンの増やし方で扱っています。
coromとの出会いで変わった「音楽の届け方」
配信活動とそこでできたファンに向けたリアルコンサート。 地道な活動を続ける中で、オンラインライブプラットフォームcoromと出会います。
最初は半信半疑でしたが、「チケット制のオンラインライブ」という仕組みに興味を持ち、参加を決めます。
理由はシンプルでした。
「ちゃんと音楽を聴いてもらえる場所だと思った」
投げ銭配信では、トークや雑談が中心になりがちでした。
しかしcoromでは、演奏そのものに価値がある。 そこが大きな魅力だったと言います。
投げ銭型との違いはオンラインライブの投げ銭の仕組み、コンサート形式そのものはマイクロライブとは?で解説しています。

オンラインライブで感じた「新しいコンサートの形」
初めてのcoromライブでは、33枚のチケットが売れました。
ただ、開催前は不安もあったそうです。
「オンラインでコンサートって、シュールなんじゃないか」
しかし実際に開催すると、そこには想像とは違う光景がありました。 コメントを送り合い、音楽に集中し、一緒に空間を作る観客たち。
「普通のコンサートとは違うけど、みんなで作るコンサートなんだと感じました」
オンラインでも音楽は届く。 スマホ越しでも人の心は動く。
その実感が、演奏家としての自信にもつながりました。
音大卒でも仕事がないと言われる時代に
音楽大学を卒業しても、演奏家として安定して活動するのは簡単ではありません。 演奏の機会は限られ、特に若手にとってはファンと出会う場も多くありません。
そんな中、水月さんはオンラインライブを取り入れることで活動の幅を広げてきました。
現在は ・オンラインライブ ・リアルコンサート ・SNSでの発信 を組み合わせながら、少しずつファンを増やしています。
オンラインとリアルを組み合わせることで、演奏家として活動を続けていく新しい形が生まれています。
始め方はオンラインライブの始め方、集客の組み立ては配信ライブで集客するには?にまとめました。

同じように悩む演奏家・アーティストへ
最後にこんな質問をしました。
「これからオンラインライブに挑戦したい人にアドバイスはありますか?」
彼女は少し考えて、こう答えました。
「やっぱり何でも共通してるのは続けること。」
病気やコロナによる仕事の消失など、常に順調とはいかない経験をしてきた水月さん。 だからこそ、その言葉には実感がこもっています。
クラシック音楽をもっと身近に。 その思いを胸に、水月さんの挑戦はこれからも続いていきます。
続け方で迷っている方は音楽を続ける方法も参考になります。
よくある質問
16歳から始めても音大に入れるのですか?
水月さんは4歳でバイオリンを始めましたが、本格的に音楽の道を志したのは16歳です。弦楽器の世界では幼少期から10年以上の経験を積む人がほとんどで、3年間で音大受験を目指すのは異例の挑戦でした。
夜中まで練習し、学校への移動中も勉強するという生活を3年続けて合格しています。
音大に入ってからの苦労は何でしたか?
周囲の学生が幼い頃から演奏を続けてきた人ばかりで、入学当初はレッスンの内容すら理解できなかったと語っています。「自分はバイオリンを弾くべきではないのではないか」と感じる日々だったそうです。
さらに病気を発症して体力的にも厳しくなり、「バイオリンはやめる前提で、どうやって食べていくかを考えていました」という時期を過ごしています。
音楽を続ける意味が見つかったきっかけは何ですか?
福祉施設での演奏です。クラシック音楽を聴いて涙を流して喜ぶ人たちを見て、「クラシックって、昔のポップスなんだと思ったんです」と気づいたと話します。
何百年も前の音楽が時代を越えて受け継がれてきた一方で、現代では「コンサートホールは敷居が高い」と感じる人もいる。だからこそ「クラシックを、もっと身近に届けたい」という原点が生まれました。
配信で人気が出た理由は何ですか?
3つの積み重ねだと振り返っています。毎日同じ時間に配信する、必ずお礼メッセージを送る、ファンとコミュニケーションを取る。
体調の問題でアルバイトができなくなったときに始めた配信は、わずか2ヶ月で月間ランキング入りしました。本人は「ファンづくりは継続と習慣でできる」と語っています。
チケット制のオンラインライブを選んだ理由は?
「ちゃんと音楽を聴いてもらえる場所だと思った」からです。投げ銭配信ではトークや雑談が中心になりがちでしたが、演奏そのものに価値がある形に魅力を感じたと話します。
最初は半信半疑だったものの、チケット制という仕組みに興味を持って参加を決めました。
オンラインでコンサートは成立するのですか?
初めての開催前は「オンラインでコンサートって、シュールなんじゃないか」と不安もあったそうです。
実際にやってみると、コメントを送り合い、音楽に集中し、一緒に空間を作る観客がいました。「普通のコンサートとは違うけど、みんなで作るコンサートなんだと感じました」と振り返っています。
初回は33枚、のちに100席完売を達成しています。
これから挑戦する人へのアドバイスはありますか?
「やっぱり何でも共通してるのは続けること」。病気やコロナによる仕事の消失を経験してきた本人の言葉です。
現在はオンラインライブ、リアルコンサート、SNSでの発信を組み合わせながら、少しずつファンを増やしています。
音大卒バイオリニストの歩みまとめ
水月りょうさんの活動の変遷を整理します。
- 16歳から3年で音大受験という異例の挑戦を経て合格している
- 入学後は病気も重なり、演奏をやめる前提で将来を考えた時期があった
- 福祉施設での演奏が転機となり「クラシックを身近に」という原点が生まれた
- 配信は毎日同じ時間、必ずお礼、ファンとのやり取りの3点で2ヶ月でランキング入り
- チケット制のオンラインライブを「演奏そのものに価値がある場」として選んだ
- 初回33枚から100席完売へ。オンラインとリアル、SNSを組み合わせて活動している
毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。
努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。
「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。結果が出ないのは、才能でも努力不足でもなく、「届ける方法」を知らないだけ です。
コロム は、ファンと一体になれるマイクロライブ空間アプリ。
- 1ヶ月で50人規模のライブを完売
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- 副業から始めて、音楽だけで食べていけるようになったアーティストも
昇給を待つより、今の環境を変えるほうが早い。仕事があっても、地方に住んでいても、音楽を諦める必要はありません。
まずは、環境を変えることから。想像を超えるアーティスト生活を、コロムから始めてください。
ABOUT ME
インディペンデントアーティスト編集部
「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。
