バンド曲決めの方法を解説!カテゴリー毎におすすめ曲も多数紹介
バンド活動において、曲選びは欠かせない重要なステップです。ジャンルやメンバーの好みを反映させた選曲は、バンドの個性につながり、観客を惹きつけるきっかけになります。
しかし、バンド初心者や組んだばかりのバンドでは、上手く曲決めができず、良い選曲をするどころか揉め事に発展してしまうケースも少なくありません。
そこでこの記事では、バンド曲を決める際のポイントをわかりやすく解説し「初心者向け」や「女性ボーカルの曲」などカテゴリーごとのおすすめ曲も紹介します。
初心者から上級者まで、どんなバンドにも役立つ記事になっているのでぜひ最後までご覧ください。
バンド曲決めの方法!最低限押さえるべきポイント
バンドでの曲決めは、ただ単に好きな曲を選ぶだけではなく、メンバーの演奏技術やパートの構成などに合わせて選ぶことが大切です。
まずは、バンド曲を決める際に最低限押さえておくべきポイントを紹介します。
ボーカルの音域に合わせる
ボーカルは、バンドサウンドの中心となる要素。そのため曲選びでは、ボーカルが歌いやすく魅力を発揮しやすい音域を考慮することが大切です。
ボーカルの音域に対して高すぎたり低すぎたりすると、どれだけ演奏が良くても良いライブにするのは難しいでしょう。
ボーカルが快適に歌うことができ、感情表現しやすい音域がベストですが、最低限出すことのできる音域かどうかは必ず確認するようにしてください。
楽器の演奏レベルに合わせる
ボーカルの音域と同様に、楽器の演奏レベルに合わせることも大切です。
難しすぎる曲を選ぶと練習に時間がかかりすぎたり、本番でミスが出やすくなったりします。反対に、簡単すぎる曲では演奏が楽しくなかったり、いつまでたっても演奏レベルが上がらなかったりするので、今のレベルより少し難しいくらいの曲を選びましょう。
演奏レベルに合った挑戦的な曲を選ぶことで、本番でのミスといったリスクを減らしつつ、バンドとしての成長を促すことができます。
パートの構成を確認する
パートの構成があまりにも違うと曲の大幅なアレンジが必要になったり、バランスが悪くなったりするので、できるだけ自身のバンドと同じパート構成の曲を選ぶようにしましょう。
例えば、キーボードがいないバンドで、キーボードパートが重要な役割を果たす曲は避けるべきです。
どうしてもパートが足りない曲を演奏したい場合は、キーボードをギターに置き換えるなど、足りないパートを補う方法を事前に考えておきましょう。
演奏時間の合計を持ち時間に合わせる
バンド初心者が曲決めの際に忘れがちなのが「ライブの持ち時間に合わせて曲の合計時間を計算すること」です。
持ち時間をオーバーしてしまうと、ライブの主催者や他の出演者に迷惑をかけることになります。
反対に、短すぎる場合も観客を物足りなくさせてしまったり、時間の調整が必要になったりして良くありません。
また、演奏時間を計算する際はMCの時間も忘れないようご注意ください。
演奏したいと思える曲を選ぶ
演奏レベルやパートの構成などいくつかのポイントを解説してきましたが、最終的に選んだ曲が「演奏したい」と思えなければ意味がありません。
演奏者自身が楽しんでいるかどうかは、演奏にも反映され、観客に伝わります。
難易度やパートの構成を考慮すると一番演奏したい曲を選ぶのは難しいときもありますが、できるだけ楽しんで演奏できる曲を選ぶようにしましょう。
セトリ全体のバランスを考えて選ぶ
セットリスト全体の流れを考えて曲を選ぶことは、ライブの成功に大きく影響します。
盛り上がり重視のアップテンポな曲ばかりでは観客は疲れてしまいますし、反対にしっとり目のバラードばかりでは飽きられてしまう可能性が高いでしょう。
テンポや雰囲気の変化を意識し、観客が飽きないような構成を意識してください。
なかでも、最後の曲はライブの印象を決める重要なポイントなので、より注意して曲を選ぶようにしましょう。
バンド曲決めの具体的な方法を3ステップで解説!
これまで解説したポイントを意識しつつ、曲を選ぶための具体的なステップを、3つに分けてご紹介します。
記事に沿ってバンドで話し合いを進めてみてください。
ステップ1:全員で候補曲を出す
まずは、バンドメンバー全員が演奏したい曲や興味がある曲をリストアップします。この段階ではあまり細かいことは考えずに、様々な選択肢を出しましょう。
メンバー全員で候補曲を出すことで、メンバーの趣味やこのバンドでどんな曲をしていきたいという意思を共有し、バンドの方向性を決定するきっかけを作ります。
候補曲は後で聞き直しやすいよう、YouTubeのリンクなどもセットでメモしておくと便利です。
ステップ2:演奏レベルに合わせて候補曲を絞る
次に、ボーカルの音域やメンバーの演奏レベル、利用可能な楽器などを考慮して、候補曲のなかから実際に演奏できそうな曲を選びましょう。
このステップでは、曲の難易度やアレンジの必要性、練習時間の確保など、現実的なポイントを考える必要があります。
ここでの話し合いが上手くできていないと、ライブ直前にまだ曲が完成していない、といったことにもなりかねないので、生活スタイルやライブまでの期間など、様々な要素を考慮しながら話し合いをしましょう。
演奏レベルがわかりにくいときは、YouTubeの演奏動画や楽譜などを見ると具体的な難易度が意識しやすいです。
ステップ3:演奏したい曲を選ぶ
最後に、残った候補曲のなかからメンバーの意見をまとめ、実際に演奏する曲を決定します。
この際、メンバー一人一人の曲に対する好みやモチベーションを高める曲を選ぶことが大切です。また、ライブの流れや観客の反応を想定しながら、セットリスト全体のバランスも考えて曲を選びましょう。
最終的に選ばなかった曲はどこかにメモしておき、次回のライブの候補曲に回すのも一つの方法です。
演奏する曲が決まったら、練習計画を立て、本番に向けて準備を進めていきましょう。
バンドの曲決めで揉める原因と対処法
バンドの曲決めで揉めてしまう主な原因は、選曲するのが特定のメンバーに偏っていることです。これにより、他のメンバーは自分の意見や好みが反映されてないと感じてしまいます。
この問題を解決するためには、選曲の機会を平等にすることが大切です。
例えば、一人一曲ずつ選ぶようにしたり、ライブごとに選曲者をローテーションしたりするなどの方法があります。
このような方法を使えば、メンバー全員がバンドに積極的に関わり、それぞれの意見を尊重する雰囲気がバンド内に生まれるでしょう。
また、曲決めの話し合いをするとき以外でも、できるだけオープンなコミュニケーションを心がけ、常にメンバー一人一人の意見を確認するようにしておくと揉め事は起きにくくなります。
【バンド曲決め】おすすめ曲9選!
曲決めの方法がわかっても、候補となる曲が出なければいつまでたっても演奏する曲は決まりません。
そこでここからは、おすすめの曲をカテゴリー別に9曲ご紹介します。
どれも定番で難しすぎない曲なので、ぜひ参考にしてください。
初心者におすすめの曲
まだ演奏レベルが低く、バンド経験も浅い初心者には、できるだけ簡単で有名な曲がおすすめです。
最初は練習にどれくらい時間がかかるか、ライブで演奏できるか、といったことがイメージしにくいためあまり挑戦しすぎないほうが良いでしょう。
簡単で有名な曲であれば、あまりプレッシャーを感じず、楽しく演奏できます。
そんな初心者向けの曲を3曲紹介するので、一度聞いてみてください。
小さな恋のうた(MONGOL800)
MONGOL800の『小さな恋のうた』は、バンド初心者、楽器初心者の定番曲。
ギターはパワーコード中心ですし、ベースはルート弾き、ドラムは8ビートとどのパートも基本的な演奏ができれば大丈夫です。有名な曲なのでボーカルも歌いやすいでしょう。
ただしリズムは少し早めです。最初はゆっくりから練習し、徐々にテンポを上げていくように練習してください。
さらにクオリティを上げたい場合は、コーラスパートも練習しましょう。
曇天(DOES)
2008年にリリースされて以来、長らくバンド初心者の定番となっている楽曲です。
アニメ『銀魂』のオープニング曲だったこともあり、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
イントロのリフはシンプルながらもとてもかっこいいフレーズなので、完璧にマスターしたいところです。
それ以外は『小さな恋のうた』と同様に、どのパートも基本的な演奏技術で演奏できます。
LILLY(Hump Back)
近年若者世代を中心に人気を集めている、ガールズバンドHump Backの楽曲『LILLY』。
キャッチーで聞いたことがなくても盛り上がりやすいので、ライブでの演奏にぴったりです。
ドラムは所々に入るフィルに最初は苦労するかもしれませんが、それ以外のパートは至ってシンプル。
曲の長さも2分ほどなので、覚えやすいことも初心者におすすめのポイントです。
盛り上がりやすい曲
ライブで演奏するなら、盛り上がりやすさはとても大切なポイントです。
アップテンポであったり有名で誰もが聞いたことがあったりする曲は、盛り上がりやすい傾向にあります。
他にも曲調や歌詞のメッセージ性など様々な要素があるので、曲を選ぶ際には一度自分が観客になったつもりで「この曲で盛り上がれるか」を考えてみましょう。
ここからは、そんな盛り上がりやすいおすすめ曲をご紹介します。
やってみよう(WANIMA)
『やってみよう』はスリーピースロックバンドWANIMAの楽曲です。auのCMで使われたこともあり、認知度が高くライブで盛り上がること間違いなし。
そもそもの楽曲の雰囲気も、明るく勢いがあるため、演奏者自身も楽しく演奏できるでしょう。
どのパートも特に難しいテクニックは使われていませんが、テンポは比較的速いです。
テンポを落とすとこの曲が持つ勢いが失われてしまうので、ぜひ原曲のテンポで演奏できるよう練習しましょう。
またコーラスも多く、楽器を演奏しながら歌うのに慣れていないと、この点でも苦労するかもしれません。
ともに(WANIMA)
『やってみよう』と同じくWANIMAの代表曲である『ともに』。WANIMAらしく勢いのある楽曲で、こちらも盛り上がりやすい楽曲の一つです。
『やってみよう』よりも少し演奏難易度が高く、特にギターパートはオクターブ奏法が必須など苦労するポイントも多いでしょう。
しかし、その分しっかりと演奏できればとてもかっこいい曲です。
盛り上がりとともに、演奏技術でも魅せたいならぴったりの曲でしょう。
リンダリンダ(THE BLUE HEARTS)
日本のロックシーンを代表するバンド、THE BLUE HEARTS。そんなブルーハーツの楽曲のなかでも特に有名な曲が『リンダリンダ』です。
リリースは1987年と少し古めですが、今でも様々な場所で耳にする有名曲のため、世代問わず盛り上がることができるでしょう。
演奏技術、曲の構成ともにとてもシンプルなので、難易度も低めです。
あまり細かいポイントを気にせず、楽曲がもつ勢いとメッセージを大切に、迫力を意識して演奏すると盛り上がりやすくなります。
女性ボーカルの曲
最近はガールズバンドや女性アーティストも増えていますが、それでも男性ボーカルの曲に比べると少なく、演奏できる曲が見つからないと悩んでいる人もいるでしょう。
そこで、ここからは女性ボーカルの曲をご紹介します。
君はロックを聴かない(あいみょん)
『君はロックを聴かない』は、『マリーゴールド』など数々のヒットソングで人気を集めているシンガーソングライターあいみょんのシングル曲です。
切ない歌詞とゆったりとしたテンポが特徴なので、盛り上がりやすい曲と合わせてライブで演奏するのがおすすめ。
特別なテクニックなどは必要ありませんが、コードチェンジが多いため、ギターとベースパートは丁寧に演奏するようにしましょう。
君と夏フェス(SHISHAMO)
スリーピースロックバンドSHISHAMOの代表曲『君と夏フェス』。爽快感ある曲調と青春をイメージさせる歌詞から、学園祭などでよく演奏されています。
イントロのギターフレーズ、間奏のベース・ギターソロ、ドラムのキメなど、要所要所で入る少しテクニカルなプレイもこの曲の特徴です。
初心者向けの簡単な曲に慣れ、ステップアップしたいというバンドはぜひ挑戦してみてください。
C7(GO!GO!7188)
GO!GO!7188の『C7』は、ガールズバンドがコピーする曲の定番です。イントロの印象的なギターフレーズは、多くの人が耳にしたことがあるでしょう。
少し古めの楽曲ですが、幅広い層に知られている曲なのでライブでの演奏にもおすすめです。
ギターの単音弾きと所々あるリズムのキメが揃えば、それ以外は特に難しくありません。サビのコーラスはこの曲の特徴の一つなので、しっかりコピーしたいポイントです。
バンドの曲決めは難易度やセトリの雰囲気を考えながら!
本記事では、バンド曲を決める際に押さえるべきポイントと具体的なステップを解説しました。
ボーカルの音域、楽器の演奏レベル、パートの構成、演奏時間、そして何よりもメンバーが演奏したいと思える曲を選ぶことが大切です。
また、選曲権を平等にし、全員が意見を出し合うことで、揉め事を防ぐことができます。最終的には、セトリ全体のバランスを考え、観客に楽しんでもらえるライブをイメージして演奏する曲を決めましょう。
バンドでの曲決めは、ライブの成功や今後の活動全体に影響する大切なポイントです。
本記事を参考に、あなたのバンドにぴったりの曲を見つけましょう。