ライブ本番の流れとは?当日やるべきことや緊張しないコツを解説!
アーティストにとってライブは欠かせない活動です。良いライブができれば自分たちの楽しさや自信につながりますし、知名度の拡大や人気の上昇にも影響します。
しかし、初めてのライブだと「ライブ当日はどんな流れなのか」「当日やっておくべきことはあるのか」「どうしも緊張してしまう」など、さまざまな不安に襲われるでしょう。
そこで本記事では、ライブ本番の流れやライブ前にやっておくべきこと、緊張しないためのコツなどを解説。
初めてのライブでも、正しい準備さえすればしっかりと実力を出すことができます。
本記事を最後まで読んで、初めてのライブに向けて十分な準備をしましょう。
ライブ本番!当日の流れを解説
まずは、ライブ当日の流れを確認しておきましょう。ライブの流れを覚えておけば、頭の中でシミュレーションができ、ぐっと緊張をやわらげられます。
また、基本的な流れはどのライブでも同じですので、一度覚えてしまえば今後もずっと役に立ちますよ。
それでは解説します。
会場入り
ライブ当日、最初にするのは会場に入ることです。
本番は夕方からのライブでも、それまでに色々な準備があるため、会場入りはお昼頃になります。
具体的な入り時間については、ライブ当日までに主催者から連絡があるので、確認しておきましょう。
入り時間が遅れてしまうと、今後の予定全てに影響が出てしまいます。必ず時間を確認し、余裕をもって行動しましょう。
リハーサル
会場入りしたら、次に行うのはリハーサルです。
リハーサルの順番は、出演順の逆で行うことが多く、これを「逆リハ」と言います。つまり、本番でトリのバンドからリハーサルを始め、本番で最初に演奏するバンドでリハーサルを終えるということです。
逆順でリハーサルをすることで、最初のバンドのセッティングをリハーサルの時点で終わらせることができます。
リハーサルでは、中音と外音の確認や機材の状態を確認しましょう。
詳しいリハーサルのやり方については、以下の記事を参考にしてください。
空き時間
自分のバンドのリハーサルが終わったら、ライブ本番までは空き時間ですので、食事や物販の準備を済ませたり、他のバンドと交流したりして自由に過ごします。
他の共演者の演奏がある場合は、客席からライブをみましょう。
ステージ上でのパフォーマンスやMCの勉強になりますし、客席からみることでライブを盛り上げる手伝いにもなります。
出番が近づいたら、演奏に向けてウォーミングアップなどをしましょう。
ライブ本番前にやっておくべきことについては、この後詳しく解説します。
ライブ本番
ライブ本番ではあまり難しいことは考えず、練習通りに演奏するよう心がけましょう。
ライブを意識してパフォーマンスを頑張ったり、演奏に力を入れたりすることは大切ですが、変に意識しすぎると本来の実力が出せないことも少なくありません。
まずはいつも通りの演奏を出し切ることを考え、ライブに慣れてきたら色々と工夫すると良いでしょう。
精算
ライブが終わったら出演費の清算をしましょう。
多くのライブハウスでは、チケットノルマ制を採用しています。
チケットノルマ制とは、チケットの売上枚数が指定されたノルマ以下の場合は、足りない分を出演者がライブハウスに支払う制度です。
反対にノルマ分以上にチケットが売れた場合は、ノルマを超えた分報酬としてもらえる場合があります。
詳しい条件はライブによって異なるので、事前に確認しておきましょう。
また、清算の時間はライブ主催者と直接話ができる数少ない時間です。自分たちのライブがどうだったか、アドバイスをもらうと良いでしょう。
打ち上げ
清算を終えたら、多くの場合打ち上げがあります。
出演者やライブハウススタッフと交流できる良い機会なので、できるだけ参加しましょう。
ここでつながりを作っておけば、今後ライブに誘ってもらえる可能性も高まります。
ライブ本番前にやっておくべきこと
良いライブをするためには、その前にしっかりと準備をしておくことが大切です。
そこでここからは、ライブ本番前にやっておくべきことを、7つご紹介します。
前日からやっておくべきことから、ライブ直前にするべきものまで、幅広く紹介するので参考にしてください。
前日からコンディションを整える
ライブでいつも通りの実力を発揮するには、心身を良いコンディションに整えておくことが欠かせません。
そして、こうしたコンディションは前日、あるいはもっと前から準備をしておかないと、調整しにくいものです。
そのため、ライブの日が近づいてきたら酒やタバコは控え、しっかりと睡眠をとり、当日を最高の状態で迎えられるようにしましょう。
家を出る前に持ち物を確認する
ライブ当日は、楽器や衣装など、いつもよりも持ち物が多くなります。特に楽器類は、忘れてしまうと演奏に直接影響する大切なものです。
ライブ会場についてから気づいても間に合わない可能性があるので、家を出る前に必ず持ち物を確認しましょう。
機材のチェック・整備をする
会場に着いたら、空き時間に機材のチェックと整備をしましょう。
具体的には、ギターの弦交換やエフェクターの電池交換、ギターからエフェクターを繋いだ状態で音が出るかの確認など。
こうした機材のチェックには、ヘッドフォンアンプのような、小さくて音出し確認ができる機材を持っておくと便利です。
予備の機材を点検する
ライブでは何が起こるかわからず、ギターの弦が切れたり、ドラムのスティックが折れたりすることもあります。
いつも以上に緊張していることもあり、こうしたトラブルが発生するとパニックになってしまう可能性も。
消耗品や壊れやすい機材は予備を用意しておき、ライブ前にちゃんと使えるか確認しておきましょう。
具体的には、ギター・ベースの弦、エフェクターの電池、ピック、ドラムのスティックなどです。
ウォーミングアップをする
出番が近づいてきたら、ウォーミングアップをして体をほぐしておきましょう。
本番前は緊張や不安から、いつも以上に体が固まっています。ストレッチや楽器の基礎練習、ボーカルの発声練習などをすることで体をあたためておくと、よりよいパフォーマンスにつながるでしょう。
また、いつもやっている練習をすることで、気持ちを落ち着かせる効果もあるので、日ごろから練習のルーティンを用意しておくのがおすすめです。
ウォーミングアップをする際は、音がステージ側に漏れないよう注意して行ってください。
出番直前にチューニングをする
出番直前は楽器のチューニングをし、いつでも演奏できる状態にしておきましょう。
いざステージに立つと観客が視界に入り緊張が増してしまい、チューニングを忘れてしまうこともあります。
ステージ上でももちろんチューニングはした方が良いですが、念のためにできる限りの準備は、事前に済ませておきましょう。
流れをメンバー全員で確認する
ステージに出る前に、ライブ全体の流れを改めてメンバー全員で確認しておきましょう。
曲順はもちろん、MCが入る箇所や曲のつなぎ方など細かく確認しておくのがおすすめです。
ライブ本番で緊張しない4つのコツ!
どんなに場慣れした人でも、ライブは少なからず緊張してしまいます。ましてや初めてのライブなら、緊張するのは当たり前です。
とはいえ、できることなら緊張をやわらげ、リラックスして本番に臨みたいですよね。
そこでここからは、ライブ本番で緊張しないコツを4つご紹介します。
十分に練習して自信をつける
練習以上に自信をつけてくれるものはありません。
「できるだけの練習はした」「間違えようがないほど練習した」と思えるほど練習しておけば、本番での緊張はかなりやわらぐでしょう。
反対に練習をサボってしまった自覚がある場合や、演奏に不安な箇所があると、より緊張は増してしまいます。
ライブ本番で緊張しないためにも、日頃から手を抜かないようきっちりと練習しましょう。
本番前に自分を落ち着かせるルーティンを作る
「これをすればいつでも落ち着ける」といった習慣やルーティンを用意しておくと、本番前でも簡単にリラックスできます。
実際、プロのアーティストやスポーツ選手には、こうしたルーティンを持っている人が少なくありません。
ルーティンといっても難しいことはなく「ストレッチをする」「深呼吸をする」「好きな音楽を聴く」など、自分が落ち着くことならなんでも大丈夫。
いつもやっている基礎練習なども、ルーティンとしておすすめです。
ライブが成功する様子をイメージする
ライブで緊張してしまう原因のほとんどは、失敗への恐怖でしょう。
こうした恐怖をやわらげるには、反対にライブが成功する様子をイメージするのが、とても有効です。
人はどうしても頭のなかのイメージに影響されるため、ネガティブなイメージをすれば体が固まりやすく、失敗につながる可能性が増します。
できるだけポジティブなイメージで頭のなかをいっぱいにし、ネガティブなイメージを追い出すようにしましょう。
場数を踏んでライブに慣れる
すぐにできる解決策ではありませんが、ライブの緊張にもっとも有効なのが「場数を踏んでライブに慣れる」ことです。
そのためライブ経験が浅いうちは、規模やジャンルを気にせず、ライブができる機会があればどんどん挑戦してください。
ライブでなくても、スタジオで友達に見てもらうなども効果的です。とにかく人前で演奏することに慣れていきましょう。
ライブ本番を想定した効果的な練習方法
普段のスタジオ練習を工夫すれば、演奏のクオリティを高めるだけでなく、ライブ本番のクオリティを高めることもできます。
せっかく同じ時間練習するなら、より効果的な練習をしたいですよね。
これから紹介するポイントを取り入れて、ぜひ練習効率を上げてください。
ライブと同じ姿勢で練習する
姿勢は、歌いやすさや演奏のしやすさに大きく影響する要素です。そのため、普段からライブと同じ姿勢で練習することで、本番でもいつも通りの演奏がしやすくなります。
特にギターやベースは姿勢によって手の動かしやすさが違い、いざライブで立って演奏するといつも弾けていたフレーズが弾けない、なんてことも少なくありません。
普段からライブと同じ姿勢で練習すれば、どこが苦手なのかが事前にわかったり、立ち姿勢でも演奏しやすいようにストラップの長さを調整したりと、対策ができます。
セトリを通して練習する
一曲ずつ分けて練習することも大切ですが、ライブ本番を想定した練習では、セトリを通して練習することも大切です。
より具体的にライブのイメージが持てますし、曲と曲のつながりや曲順に問題がないかを確認することもできます。
常にセトリを通して練習する必要はありませんが、ライブの日程が近づき、より本番をイメージした練習がしたいならぜひ取り入れてみましょう。
MCなど演奏以外の練習もする
ライブに慣れていないと軽視しがちなのが、MCやパフォーマンスです。
MCをボーカルにまかせっきりにしたり、その場の雰囲気でなんとかなるだろう、と何も準備しなかったりすると、ライブ本番でグダグダになってしまいます。
そうならないためにも、ライブが近づいたら演奏の練習だけでなく、MCの練習も事前にしておきましょう。
また、鏡のある部屋を借りたり動画を録ったりして、パフォーマンスを確認するのも効果的です。
ライブ本番に備えてしっかりと準備をしよう
ライブは、どんなアーティストにとっても重要な場です。
どんなに演奏が上手でも良い楽曲を作っていても、ライブが下手だとアーティストとして成功するのは難しいでしょう。
そして良いライブをするためには、事前にしっかりと準備をしておくことが大切です。
演奏の練習はもちろん、MCやパフォーマンスといった本番を想定した練習、体調管理、機材管理など、細かいポイントも忘れないようご注意ください。
本記事を参考に、ライブ本番に備えてしっかりと準備をしましょう。