路上ライブに必要な機材を徹底解説!電源確保の方法や設置ポイントも
路上ライブはライブハウスとは違い、演奏場所や演奏時間などが自分で自由に決められる、自由度の高さが魅力のライブです。
しかし、自由度が高い分悩んでしまうことも多く、なかでも機材については「何が必要かわからない」「どうやってセッティングしたらいいの?」といった、さまざまな疑問があるでしょう。
そこで本記事では、路上ライブに必要な機材について詳しく解説します。
設置のポイントや機材を揃える方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
路上ライブに必要な機材6選
路上ライブに必要な機材は以下の6つです。
- 楽器類
- アンプ
- マイク
- マイクスタンド
- 譜面台
- 電源
それぞれ詳しく解説します。
楽器類
当たり前ですが、演奏に必要な楽器類は必須のアイテムです。
基本的にはいつも使っている楽器で大丈夫ですが、一部の楽器は路上ライブでは使いにくいため、他の楽器に変えましょう。
例えばアコースティックギター(アコギ)です。アコギは路上ライブでもよく使われる楽器の一つですが、通常のアコギではなくエレクトリックアコースティックギター(エレアコ)を使用するのがおすすめ。
通常のアコギだと音が届く範囲が狭く、また路上ライブでは風や車の音など騒音も多いため演奏が聞こえにくいからです。エレアコならアンプに繋ぐことで音を大きくクリアに響かせることができます。
またドラムセットは持ち運びが難しいため、カホンや電子ドラムで代用しましょう。
アンプ
アンプも路上ライブでは欠かせないアイテムです。
アンプなしの生音では音の届く範囲はせいぜい数メートルとかなり狭いため、アンプを使って音量を大きくする必要があります。
最近では路上ライブ向けのアンプが数多く販売されており、これからも路上ライブをする予定なら、路上ライブ専用のアンプを一つ買っておいても良いでしょう。
乾電池で動くものやバッテリーが内蔵されているもの、AC電源を使用して動かすものなど、駆動方法によって数種類あり、また出力もさまざまな種類に分けられます。
「どれくらいの音量が必要か」「電源はどのようなものが良いのか」など、自分の使用環境を考えて選びましょう。
マイク
ライブハウスではマイクは貸し出してもらえることが多く、自分のマイクを使用する人は少ないですが、路上ライブではマイクも自分で用意しなければいけません。
歌なしのインストで演奏する場合でも、自己紹介などお客さんに向けてトークをする場面はあるので必ずひとつは用意しておきましょう。
マイクには「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2種類があります。
ダイナミックマイクの方が風邪や衝撃に強く、路上ライブにおすすめです。
マイクスタンド
マイクとセットで用意しておくべきなのが、マイクスタンドです。
音源に合わせてソロで歌うだけなら必須ではありませんが、アコギやキーボードを使った弾き語りなどをするなら、必ず用意しましょう。
路上ライブでは風邪の影響も受けるため、できるだけ安定感のあるものを選ぶのがおすすめです。また、運搬のことも考えるとできるだけ小さく畳めるものを選んでおくと良いでしょう。
譜面台
譜面台がなくても演奏はできますが、用意しておいた方が良いでしょう。
路上ライブでは多くの通行人からの注目を集めたり、風や周りの音に囲まれたりと普段のライブとは環境が大きく違います。
そのため緊張しやすく、また集中しにくいため、いつもはしないようなミスをしてしまうことも少なくありません。
万全の状態でパフォーマンスするためにも、できれば譜面台は用意しておきましょう。
電源
電池で動くものやバッテリータイプのアンプを使う場合は不要ですが、AC電源で動かすタイプのアンプを使うなら、何かしらの手段で電源を確保しましょう。
ポータブル電源を使う人が多いですが、それ以外にも電源を確保する方法はいくつかあります。
詳しくはこの後解説するので、参考にしてください。
路上ライブでは電源を確保する機材も必要
電気が通っているライブハウスとは違い、路上でライブをする場合は「電源を確保するための機材」も必要です。
以下の3つから自分に合ったものを選びましょう。
- ポータブル電源
- 発電機
- 電池式の機材で揃える
それぞれ詳しく解説します。
ポータブル電源
ポータブル電源とは、事前に充電して持ち運ぶことで、電気のないところでも電子機器に給電できる大容量バッテリーです。
スマホやパソコンに使うモバイルバッテリーの大容量版をイメージしてもらえるとわかりやすいでしょう。使用時も静かなものが多いためライブの邪魔にならないことや、ガソリンなどの燃料がいらないため安全といった特徴があります。
出力ポートも複数備えていることが多く、複数の機器を動かすことができますし、ライブ以外に日常生活でも役に立つので迷ったらポータブル電源を使うと良いでしょう。
発電機
発電機は軽油やガソリンを燃料として、電気を作り出す機器です。燃料さえあれば手軽に使用できるのが発電機のメリット。
しかし、駆動時の音がそれなりに大きいため、ライブの邪魔になる可能性があります。
また燃料としてガソリンを使用するので火災の危険性もあり、安全に配慮しながら使用しなければなりません。
電池式の機材で揃える
最近は乾電池で駆動できたり、機材そのものに充電できるバッテリーがついていたりするものが増えています。電源が必要な機材を全てこうした電池式のもので揃えてしまえば、別途電源を確保する必要はありません。
デメリットは、電池式の機材は比較的出力が小さいものや性能が劣るものが多いことと、機材ごとに電池を用意しなければならず手間がかかることが考えられます。
またバッテリー内蔵タイプは、重く持ち運びしにくいものが多いです。
路上ライブでの機材設置のポイント
路上ライブが行われるのは基本的に外です。そのため風や周りの音の影響を受けやすく、設置方法を間違えるとライブのクオリティが大きく下がってしまいます。
必要な機材が把握できたら、次は設置のポイントについても確認しておきましょう。
スピーカーは音が届く範囲を考えて設置する
スピーカーを複数用意するのは大変なので、ほとんどの場合一つのスピーカーで自分自身と観客の両方に音を届けなければいけません。
設置する場所や向きを調整し、バランスの良い設置場所を探しましょう。
できるだけ広範囲に音を届けたい場合は、ベンチなど高いところに置くのがおすすめです。反対にあまり広範囲まで届かない方が良いなら床置きにしましょう。
床置きでも遠くまで聴かせたいなら縦置き、近い範囲だけで良いなら横向きと、置く向きで調整することもできます。
楽器屋声のバランスを考えて音量調節する
路上ライブではPAスタッフがいないので、自分で音量調節をしなければいけません。メインで聴いてほしいパートは何なのかを意識しながら、各楽器や声のバランスを調節しましょう。
ボーカルマイクは顔の正面にセットすると声を拾いやすいですが、真正面だと息が入ってしまうので、少し下げてセットするのがおすすめです。
弾き語りなどの場合は、楽器の音で自分の歌がかき消されないよう注意し、モニターでバランスを調節してください。
またスピーカーの向きは、ハウリングを起こさないように調節することも大切です。
路上ライブの機材を揃える方法:セット購入・レンタル
路上ライブに必要な機材を一つずつ購入するのは、お金も手間もかかるのでおすすめしません。
以下の2つの方法を使えば、比較的コストをかけずに、機材を一式そろえることができます。
- セットで購入
- レンタル
それぞれの特徴を解説するので参考にしてください。
1.セットで購入
ローランドなどの有名メーカーからは、アンプやマイク、マイクスタンドなど路上ライブに必要な機材がセットで販売されています。
このようにセット販売されているものは、一つずつ個別に販売されているものよりも安いことが多く、お得に機材を買い揃えたい人にはぴったりです。
コンパクトに収納できるケースがセットになっていることもあるので、楽に運搬できるメリットもあります。
2.レンタル
スタジオや楽器屋のなかには機材を貸し出しているお店もあります。
「今後も路上ライブを続けていくかわからない」「とりあえず一回だけ路上ライブに挑戦してみたい」という人は、機材を買い揃えても無駄になってしまう可能性があるので、こうしたレンタルを利用するのがおすすめです。
またレンタルなら、使ってない時の保管場所を気にする必要もありません。
路上ライブを行う手順と注意点
路上ライブを行う手順は、以下の5つです。
- 開催場所を決める
- 必要な許可をとる
- 宣伝、告知をする
- 機材を設置する
- ライブをする
なかでも「2.必要な許可をとる」は忘れがちなのでご注意ください。
路上ライブを行うには道路の使用許可などが必要です。許可を取らずに路上ライブをしていると違法になってしまう可能性もあります。
路上ライブで必要な許可については、こちらの記事で詳しく説明しているのでご覧ください。
許可をとってライブを行う場合でも、演奏の音量や交通の妨げにはならないよう注意しましょう。
また、天気を事前に確認しておくことも大切です。雨のなか路上ライブをすると機材が壊れてしまう可能性がありますし、お客さんが集まりにくくなります。
できるだけ天気予報で晴れの日をライブ開催日に選び、念のために屋根のある場所など多少の雨でも問題のない場所を選んだり、急な悪天候でも素早く撤収できるように準備したりしておくと安心です。
路上ライブのために必要な機材を揃えよう
路上ライブをしたことがないと、初めは必要な機材がほとんどないと思います。
しかし、一から機材を全て揃えるのはお金も手間もかかり大変です。まずはレンタルの機材で路上ライブをしてみて、今後もライブを続けるようなら機材を揃えると良いでしょう。
その際はセット販売のものを購入するとお得です。
本記事を参考にしっかりと準備をし、路上ライブに挑戦してみてください。