マイクロライブ空間アプリ「corom」を見に行く

ライブ

インイヤーモニターを個人で導入するための基礎知識と選び方

インイヤーモニターを個人で入れるとき、最初に決めるのは機種ではありません。ライブでどれだけ動くかです。

定位置で演奏するなら有線型で足り、動き回るなら送受信機が必要になります。この1点で予算が数万円変わります。

この記事では従来のステージモニターとの違い、3つの種類と価格帯、導入の4ステップ、会場との調整をまとめました。

この記事の結論

  • インイヤーモニターは耳に直接装着するモニターです。外部ノイズを遮断し、自分の歌声や楽器音、クリック音を明瞭に聞き取れます。
  • ハウリングが起きにくく、大音量のウェッジモニターが不要になるため耳への負担も減ります。
  • 選ぶ基準はライブでどれだけ動くかです。定位置なら有線型、動き回るならワイヤレス型になります。
  • 会場のミキサーからモニターミックスを返してもらう必要があります。対応できる回線数は会場ごとに違うので、事前に確認してください。
  • 初回は必ずリハーサル時間を多めに取ってください。耳をふさぐと自分の声が骨伝導で響き、歌い過ぎる人がいます。

インイヤーモニターとは?ステージモニターとの違い

stage monitor system (Photo: James Collington / Pexels)

インイヤーモニター(IEM:In-Ear Monitor)とは、演奏中に自分の音を耳で確認するためのイヤフォン型モニターです。

制作時のモニター環境は別物なので、スタジオモニターの選び方も参照してください。

従来のステージモニターは、舞台前方に置いたウェッジ型スピーカーから音を返すものでした。しかしこの方式だと、会場のPA音量に引っ張られたり、ハウリングのリスクが生じたりと、音の聞き取りに限界があります。

インイヤーモニターはその課題を解決するために広まった方法です。耳に直接装着することで、外部のノイズをある程度遮断し、自分に必要な音(自分の歌声・楽器音・クリック音など)を明瞭に聞き取れます。

主なメリットは次の3点です。

– 外部ノイズを遮断し、ステージ上でも音が聞き取りやすい – ハウリングが起きにくく、PAとのトラブルを減らせる – 耳への負担を軽減できる(大音量のウェッジモニター不要)

一方で、完全に耳をふさぐため「ステージの空気感が感じにくい」と感じる人もいます。慣れが必要な道具ですが、使いこなせばパフォーマンスの安定感は変わります。

個人が導入できるインイヤーモニターの種類

wireless in ear monitor (Photo: Hassan OUAJBIR / Pexels)

インイヤーモニターには大きく分けて「有線型」と「ワイヤレス型」の2種類があり、オーダーメイドのカスタムIEMも選べます。

種類 価格帯の目安 向く人
有線型(パッシブ型) イヤフォン本体のみ 5,000〜30,000円程度 定位置で演奏するキーボード、ドラム
ワイヤレス型 エントリー一式 30,000〜80,000円程度、プロ向けは10万円以上 動き回るボーカル、フロントマン
カスタムIEM 数万円から数十万円。製作に2〜4週間 長時間のステージ、フィット感を最優先する人

有線型(パッシブ型)

ミキサーやモニターアウトから直接ケーブルでつなぐシンプルな構成です。

機材コストが低く、ワイヤレス特有の電波干渉もありません。ただし、動き回るボーカリストには向かず、ケーブルの取り回しが制約になります。

固定位置での演奏が多いキーボーディストやドラマーには選択肢になります。

価格帯の目安:イヤフォン本体のみ 5,000〜30,000円程度

ワイヤレス型(ワイヤレスIEMシステム)

送信機(トランスミッター)と受信機(ボディパック)で構成され、自由に動けるのが最大の利点です。

ボーカリストやフロントマンとして動きながら演奏するアーティストに特に向いています。ただし送受信機の費用がかかるため、有線型と比べて初期投資が大きくなります。

価格帯の目安:エントリーシステム一式で 30,000〜80,000円程度、プロ向けは10万円以上

カスタムIEM(オーダーメイド型)

耳型を採取して自分の耳の形状に合わせて製作するイヤフォンです。

フィット感と遮音性が既製品より高く、長時間のステージでも外れにくい形です。価格は数万円から数十万円と幅広く、製作には2〜4週間ほどかかります。

オーダー前に、補聴器専門店や対応店舗で耳型の採取(イヤーインプレッション)を受けてください。

個人が導入するときの流れと注意点

audio equipment setup (Photo: Zhengyang TIAN / Pexels)

ステップ1:自分の演奏スタイルに合ったタイプを選ぶ

まず、ライブでどれだけ動くかを基準にしてみてください。

ステージ上を動き回るボーカリストであればワイヤレス型が向いています。ほぼ定位置で演奏するアーティストや予算を抑えたい方は、有線型から始めるのもよい選択です。

ステップ2:ライブ会場のPA環境を確認する

会場スタッフとのやり取りの進め方は、ライブハウスの音響打ち合わせで扱っています。

インイヤーモニターを使うには、会場のミキサーから「モニターミックス」を返してもらう必要があります。

ライブハウスによっては対応できる回線数や設備が異なります。事前にPA担当者や会場スタッフに「インイヤーモニターを使いたい」と伝え、モニターアウトの空き状況や対応可否を確認しておきましょう。

自前の簡易ミキサー(パーソナルモニターミキサー)を持ち込む方法もありますが、セッティングに時間がかかるため、会場との調整は早めに行うとよいでしょう。

ステップ3:イヤフォン本体の遮音性を確認する

ステージ用のアンプ選びは、ライブアンプの選び方にまとめました。

インイヤーモニターとして使うイヤフォンは、遮音性(パッシブノイズアイソレーション)が重要です。

リスニング用イヤフォンでも代用できる場合はありますが、ステージの大音量環境を想定したモニター専用モデルのほうが安心です。遮音性の目安として「-26dB」「-37dB」といった数値が製品仕様に記載されている場合は参考にしてみてください。

ステップ4:実際のリハーサルで試運転する

当日の流れ全体は、ライブ当日のタイムテーブルの見方で解説しています。

はじめてインイヤーモニターを使うライブは、できるだけリハーサル時間を多めに取るようにしましょう。

耳をふさいだ状態での歌い方・話し方は、慣れるまで違和感があります。自分の声が「骨伝導」で頭の中に響いて聞こえるため、歌い過ぎてしまうアーティストもいます。

本番前に感覚をつかんでおくことが、パフォーマンスの安定につながります。

よくある質問

live performance audio (Photo: Wrld Mafia Inc / Pexels)

普通のイヤフォンやカナル型でも代用できますか?

代用は可能ですが、いくつかの点で注意が必要です。

一般的なカナル型イヤフォンでも遮音性があれば有線モニターとして使えるケースはあります。ただし、インピーダンスや音圧レベルの適合性、耐久性などはモニター専用機とは異なるため、長期的な使用やプロユースには向かない場合があります。

ワイヤレスの電波干渉が心配です

ライブ会場では他のワイヤレス機器(ギターのワイヤレスシステム、会場のマイクなど)との電波干渉が起きることがあります。

使用する周波数帯を事前に会場と確認・調整することが大切です。電波の混み合いやすい環境では、デジタル方式のシステムのほうが干渉に強い構造です。

機材の仕様書を確認し、不明な点は機材メーカーや会場スタッフに相談しましょう。

カスタムIEMはどこで作れますか?

補聴器専門店、一部の楽器店、オーディオブランドの対応店舗で耳型採取ができます。

製作会社によって対応可能な地域や郵送での対応可否が異なります。費用や製作期間も事前に確認し、ライブスケジュールに余裕を持って依頼してください。

有線型とワイヤレス型はどちらを選べばよいですか?

ライブでどれだけ動くかで決めます。定位置で演奏するなら有線型、ステージを動き回るならワイヤレス型です。

有線型はイヤフォン本体のみで始められますが、ワイヤレス型は送信機と受信機の費用がかかります。

使うために会場へ何を確認すればよいですか?

モニターアウトの空き状況と対応可否です。会場のミキサーからモニターミックスを返してもらう必要があります。

ライブハウスによって対応できる回線数や設備が違うので、「インイヤーモニターを使いたい」と事前に伝えてください。

初めて使うとき何に気をつければよいですか?

リハーサル時間を多めに取ってください。耳をふさいだ状態での歌い方や話し方は、慣れるまで違和感があります。

自分の声が骨伝導で頭の中に響くため、歌い過ぎてしまう人もいます。本番前に感覚をつかんでおくことがパフォーマンスの安定につながります。

インイヤーモニター導入のまとめ

インイヤーモニターは、ステージ上での自分の音を正確に聞くための大切な道具です。個人での導入ハードルも下がっており、まず有線型から試す進め方も現実的です。

ポイントを整理すると、

– 演奏スタイルに合わせて「有線型」「ワイヤレス型」「カスタム型」を選ぶ – ライブ会場のPA環境との事前調整が必要 – リハーサルで慣れてから本番に臨む

この3点を押さえて、自分に合ったモニター環境を整えてみてください。

毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。

努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。

「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。結果が出ないのは、才能でも努力不足でもなく、「届ける方法」を知らないだけ です。

コロム は、ファンと一体になれるマイクロライブ空間アプリ。

  • 1ヶ月で50人規模のライブを完売
  • SNSフォロワー数が5,000人を突破
  • 副業から始めて、音楽だけで食べていけるようになったアーティストも

昇給を待つより、今の環境を変えるほうが早い。仕事があっても、地方に住んでいても、音楽を諦める必要はありません。

まずは、環境を変えることから。想像を超えるアーティスト生活を、コロムから始めてください。

アーティスト登録申請はこちら

ABOUT ME

インディペンデントアーティスト編集部

「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。