福岡県の路上ライブおすすめ場所を紹介!必要な許可についても解説

福岡県では、街中のさまざまな場所で路上ライブを行うアーティストを見かけます。路上ライブは、多くの人に自分の音楽を聴いてもらえる貴重な機会となる一方で、場所選びや許可の取得など、事前に準備すべきことが多くあるのも事実です。
特に初めて路上ライブに挑戦する方のなかには「どこで演奏できるのか」「どんな手続きが必要なのか」といった疑問を抱えている方もいるでしょう。
本記事では、福岡県で路上ライブを始めたい方に向けて、おすすめの演奏場所や必要な許可申請の方法について詳しく解説します。
福岡県で活動するアーティストはもちろん、県外を拠点に活動するアーティストにも役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。
福岡県で路上ライブをするなら「FUKUOKA STREET LIVE」をチェック

福岡県で路上ライブを行うならまずは「FUKUOKA STREET LIVE」をチェックしておきましょう。FUKUOKA STREET LIVEは、市民・事業者・行政が一体となって街を盛り上げるために行われている取り組みです。
FUKUOKA STREET LIVEに参加することで、福岡市内の主要スポットを公式にストリートステージとして使用できるようになります。
参加には動画審査に合格する必要がありますが、福岡市内に住んでいなくても、福岡市内での活動実績があれば申し込み可能です。
FUKUOKA STREET LIVEには、ミュージシャンはもちろん、大道芸人やダンスグループなどさまざまなアーティストが参加しているので、アーティスト同士のつながりを作るきっかけにもなるでしょう。
福岡県で路上ライブができるおすすめ場所9選!

福岡県で路上ライブをするためには、ライブに適した場所を把握しておくことが重要です。
以降では「FUKUOKA STREET LIVE」で公式に路上ライブが認められている場所を中心に、路上ライブにおすすめのスポットを9つ紹介します。
各場所の特徴や注意点も含めて詳しく解説しますので、自分の音楽スタイルや目標に合った場所を見つける参考にしてください。
1.新天町商店街

新天町商店街は、西日本初のアーケード型商店街として、1946年に戦後の復興を目指して作られた歴史ある商店街です。
ファッション、飲食店、雑貨、書籍、文具など幅広いジャンルのお店が立ち並んでおり、初売りや創業祭、サマーセールといったイベントも年間を通して頻繁に開催されているため、常に多くの人で賑わっています。人通りが多いということは、それだけ路上ライブでも集客しやすく、まだ知名度の低いアーティストにも適したスポットといえるでしょう。
特に商店街のシンボルとなっている、高さ17mの大時計塔「メルヘンチャイム」前は、道行く人の注目を集めるのに最適な場所として人気があります。
アーケードのため天候に左右されずに演奏でき、多くの人に音楽を届けたい駆け出しアーティストにおすすめの場所です。
2.ベイサイドプレイス博多

ベイサイドプレイス博多は、博多湾に面したウォーターフロントエリアに位置する商業施設です。週末・祝日を中心に老若男女問わず幅広い年齢層の人が集まるため、多様な観客に音楽を届けることができます。
春は桜、夏は花火やビアガーデン、秋はハロウィン、冬はカキ小屋にイルミネーションなど、四季を通してさまざまなイベントが開催され、季節に応じて異なったライブ演出が可能です。
また、天神・博多から無料送迎バスが運行しており、楽器などの重い機材の運搬も比較的楽に行えます。飲食店や雑貨ショップ、温泉施設なども充実しているので、ライブ前後の時間も有意義に過ごせるでしょう。
3.天神ツインビル

天神ツインビルは、天神の中心に位置するオフィスビルで、一日中人で賑わう渡辺通りに面しています。アクセスの良さと安定した観客数を期待できる点が、天神ツインビル前の大きな魅力です。
人通りの多い立地のため、路上ライブでも立ち止まってもらえる可能性が高く、特に夕方以降は屋台が設置されることでさらに人通りが増えます。
ただし、オフィスビルの前という立地上、一部音量制限がかかる可能性があり、注意が必要です。そのため、ジャズや弾き語りなど、比較的音量が小さいセットでの演奏に適しています。
4.福岡市動植物園

福岡市動植物園は、約100種の動物と約2,600種の植物を飼育・栽培している複合施設です。
動物園にはワークショップが楽しめる「ZooLab(ズーラボ)」や「こども動物園」、メリーゴーラウンドなどの遊具があり、植物園には大花壇やハーブ園、360度植物に囲まれた「ボタニカルライフスクウェア」展望カフェなどが設置されています。特に週末は家族連れで賑わい、ファミリーレジャーの場として人気です。
入館料が必要なためライブを見てくれる人は限られますが、その分路上よりも時間に余裕のある人が多く、気に入ればしっかりと演奏を聴いてくれる可能性が高いでしょう。そのため、新しいファン獲得を目的としたライブにもおすすめです。
ちなみに、FUKUOKA STREET LIVEを通してパフォーマンスをする場合は、アーティストに入場料は発生しません。
5.福岡市美術館

福岡市美術館は、福岡市の中心部、大濠公園の湖畔に位置する美術館です。古美術から近現代美術まで16,000点を超える豊富なコレクションを誇ります。
年間を通してさまざまな展覧会が開催され、地域アーティストの作品発表にも活用されており、アート好きが集まる場として人気です。そのため路上ライブにも関心をもってもらえる可能性が高く、芸術に理解のある観客との出会いが期待できるでしょう。
また、観光地としても人気なスポットのため、福岡市民以外にも活動を知ってもらえるチャンスとなります。
FUKUOKA STREET LIVEでライブ会場として開放されるのは、大濠公園側に向けた屋外空間「アプローチ広場」です。
6.水上公園(シップスガーデン)

水上公園は、福岡市中心市街地にある、東西を川で挟まれた水上公園です。公園内にはカフェやレストランがあるSHIP’S GARDEN(シップスガーデン)が併設されています。
都心部でありながら水辺の開放的な環境で演奏できる点が大きな魅力です。水上公園にいる人とSHIP’S GARDENにいる人の両方をターゲットにライブが可能で、近隣にはホテルも多いため、福岡県外や国外からの観光客にもリーチできる可能性があります。
ただし、ライブを実施する時間や音量は近隣ホテルの宿泊者や住民に配慮しなければなりません。また、電源がないためポータブル電源の用意も必須です。
7.天神きらめき通りビル

天神きらめき通りビルは、ショッピングや観光に人気のきらめき通り内にある複合ビルで、終日多くの人で賑わっています。
周辺には他にも大型商業ビルが複数あり、きらめき通りビルが面する交差点「きらめきスクエア」の一日あたりの交通量は、平日で約2.4万人、土日・祝日で約3.1万人にのぼるため、多くの人にパフォーマンスを見てもらえるでしょう。
また、社会人だけでなく学生も多く利用する場所なので、若年層にリーチしたいアーティストにも最適です。
ただし、建物上部に設置された大型ビジョンからCM音声が流れており、ジャンルによっては演奏しづらい可能性もあります。天神きらめき通りビル前で路上ライブを行う際は、音響環境を事前に確認しておきましょう。
8.キャナルシティ博多

キャナルシティ博多は、博多区にある福岡を代表する大型ショッピングモールです。博多駅から徒歩約8分でアクセスでき、ショッピングや食事、映画などを楽しめます。
FUKUOKA STREET LIVEで会場として開放されるのは、地下一階のサンプラザステージです。運河に浮かぶ円形のステージをキャナルシティ博多が囲む独特な構造となっています。地下一階のみならず、全フロアの買い物客がパフォーマンスを見ることができるため、非常に多くの観客にアピールできるのが大きな魅力です。
路上ライブというよりも本格的な屋外ステージのような雰囲気でライブを行うことができ、特別感のある演奏を楽しめます。
本格的なステージで多くの観客に向けて演奏したいアーティストや、印象的なロケーションでのライブを希望する方におすすめの場所です。
9.エルガーラ・パサージュ広場

エルガーラ・パサージュ広場は、パリの街角をイメージして作られたおしゃれな雰囲気が特徴的な、大丸福岡天神店の本館と東館エルガーラの中心に位置する広場です。
本館と東館両方の買い物客にリーチできるため、多くの観客にアピールできます。
また、アーケード街のような構造で上部には透明な天井が設置されており、天候を問わずパフォーマンスできる点も大きな魅力です。アンプやドラムセットなど、機材に気を使うバンドセットでのライブに特に適しています。
福岡県で有名な路上ライブアーティスト8選!

福岡県では多くのアーティストが路上ライブを通じて音楽活動を行い、地域の音楽シーンを盛り上げています。有名なアーティストの活動を知れば、路上ライブの可能性や効果的な演奏スタイルのヒントになるでしょう。
ここでは、福岡県で注目すべき路上ライブアーティストを8組厳選してご紹介します。それぞれの特徴や活動内容について詳しく解説しますので、自分の音楽活動の参考にしてください。
あかたろ
あかたろは、1993年生まれ、福岡県田川郡糸田町出身の鍵盤弾き語りシンガーソングライターです。「ネガティヴから生まれるポジティヴもがき唄」をテーマに、メッセージ性の強い歌を歌い上げるのが特徴。
10代後半から作詞を始め、20歳で初めてオリジナル曲でステージに立ちました。21歳から本格的に音楽活動を開始し、現在は福岡市内を中心に全国でライブ活動を行っています。
演劇公演やCMソングでの歌唱経験もあり、2021年には短編映画「そこの二人よ」の主題歌・挿入歌に楽曲が起用され、2023年には短編映画「じゃあね、また明日」の主題歌として楽曲を描き下ろすなど精力的に活動中です。
また、ソロでの活動とは別に、アコースティックユニット『ふるまちシスターズ』としても積極的に活動しています。
るい(R.u.i)
るい(R.u.i)は、福岡県生まれ福岡育ちのシンガーソングライターです。優しくぬくもりある歌声とギターの弾き語りが特徴的で「心があらわれる歌声」として人気を集めています。
現在は福岡市内を中心に活動しており、2022年に行ったヒルトン福岡シーホークにある「バー&ダイニングCLOUDS」での生演奏ライブや、2024年に行った北九州市民球場での国歌独唱など、近年活躍の場を広げている注目のアーティストです。
海蛙、
海蛙、は、福岡を中心に活動するシンガーソングライターで、感情を揺さぶる楽曲・歌声が特徴的なアーティストです。
大学時代に弾き語りと出会い音楽活動を始め、2024年1月に「海蛙、」名義での活動を開始しました。
2025年現在は、山口、広島、大阪、東京都など福岡県外にも活動範囲を広げており、今後のさらなる飛躍が期待されるアーティストといえるでしょう。
心に響く音楽を求める方や、新進気鋭のアーティストを参考にしたい方におすすめです。
うたうたいや
うたうたいやは、福岡県福岡市を拠点にギターの弾き語りで活動しているシンガーソングライターです。2008年から「うたうたいや」としての音楽活動をスタートしました。
「地球」や「家族の愛」をテーマにしたオリジナル曲を唄い、聴く人を癒やす優しい言葉や深く心に沁みわたる歌声が特徴的。
福岡県内だけでなく、全国各地のイベント、ライブハウス、施設で活動しており「地球愛祭り2021in 東京」や「九州オーガニックフェス」など、フェスでの活動実績も豊富です。
また、ライブ活動やCDの収益の一部を飢餓救済・森林再生・災害等への募金にあてるなど、持続可能な社会への支援活動も積極的に行っています。
Kinuyo(きぬよ、きぬきぬ)
Kinuyoは、山口県・福岡県を中心に活動するシンガーソングライターです。透き通った心落ち着く歌声と明るい笑顔で、老若男女問わず幅広い層から支持を集めています。
活動の幅が非常に広いのが特徴で、ライブハウスをはじめ飲食店、全国各地の祭り・イベント、刑務所・更生施設、老人福祉施設、学校など、さまざまな場所で精力的に活動中です。
楽曲提供の実績も多く、CMソングやテレビ番組・イベントのテーマ曲、企業の社歌なども手がけており、楽曲「ツヨク」は2019年から現在まで、JAL向津具ダブルマラソンの大会テーマソングとして起用され続けています。
さらにラジオ出演、テレビ番組への出演、モデル、司会など、歌手以外の活動範囲も非常に広範囲で、マルチに活躍したいアーティストの参考になるでしょう。
DELI-ZONE(デリゾーン)
DELI-ZONEは、九州出身の4人組ダンス&ボーカルガールズグループです。ライブ空間(ZONE)を届ける(Delivery)というコンセプトのもと2020年3月に結成されました。
アーティスト、アイドルというカテゴリーにとらわれず、尖った切り口で唯一無二のオリジナル楽曲を多数リリース。ライブパフォーマンスだけでなく、映画やテレビ番組の主題歌への起用など幅広い場で活躍しています。
2024年にリリースした新曲「Lady named “Yes or No”」は、iTunesアメリカチャートにて初登場トップ50にランクイン。同曲のミュージックビデオはYouTubeにて開始数ヶ月で40万再生超を記録しました。
従来の歌手やアイドルの枠を超えた、新しい表現を求める方の参考になるアーティストです。
yesterday trace(イエスタデイトレイス)
yesterday traceは、しなやかさとパワフルさ、そして繊細さが特徴のヴォーカリスト池田頼子と、技巧派スパニッシュギタリストの大段賢朗によるジャズユニットです。
福岡県を拠点に全国で活動し、ライブハウスのほか、ディナーショー、ブライダル、各種イベントなど、多彩なシーンで活躍中。「ジャズを聴かない人でも楽しめる音楽」をテーマに、ジャンルに縛られず誰もが親しめるサウンドを追求し続けています。
ギターとボーカルというシンプルな構成ながら、わかりやすく幅広い年代に愛される音楽性が特徴です。近年ではフラメンコスタイルを取り入れた独自の「フラメンコジャズ」を展開し、多くのファンに支持されています。
砂月凜々香
砂月凜々香は、2000年8月17日生まれ、福岡県出身のシンガーソングライターです。2017年よりアーティスト活動を開始し、地元福岡でのオーディションでは数々の賞を受賞しています。
メディアでの知名度も高く、2019年にはAbemaTV「恋する週末ホームステイ」に出演。その後日本テレビ「ものまねグランプリ」や「熱唱!ミリオンシンガー」にも出演し、高い歌唱力で注目を集めました。
2022年にはアイドルグループ「IDOLTER」に加入し、2023年10月のグループ解散まで活動を続けています。現在はソロ活動を中心に、路上ライブをはじめとしたさまざまな場で活動中です。
福岡県で路上ライブをするために必要な許可とは?

路上ライブを行う際には、福岡県に限らず「道路使用許可」の取得が必要です。
路上に楽器やスピーカーを設置したり、観客を集めて長時間立ち止まらせたりする行為は、歩行者や車両の通行に影響を与えてしまいます。そのため、安全な交通環境を維持するために法的な許可が義務付けられているのです。
道路使用許可なしに路上ライブを行うと道路交通法違反となり、最悪の場合摘発される可能性があるため、注意しましょう。
路上ライブの許可に関する詳しい解説は「路上ライブに許可は必要?違法になる可能性は?疑問点や注意点を解説」の記事を参考にしてください。

福岡での路上ライブはルールやマナーを大切に

本記事では、福岡県で路上ライブを行うためのおすすめ場所や必要な許可について、詳しく解説しました。
福岡県内には天神や博多駅周辺、中洲川端など路上ライブに適した場所が多数あります。路上ライブを行う際は、音量や時間帯への配慮、近隣住民への迷惑防止など、マナーを守って活動することが大切です。
路上ライブに必要な許可やマナーを理解し、周囲に配慮した活動を行えば、地域の人に愛されながら自身の音楽を届けることができるでしょう。
本記事の内容を参考に、ルールやマナーを守ってアーティスト活動を行ってください。