縦動画MVの作り方!スマホで完結する撮影と編集の手順
「MVを作りたいけれど、撮影を頼む予算がない」という理由で、映像を後回しにしていないでしょうか。楽曲はできているのに、映像がないためにSNSでの発信が音源のリンクだけになってしまう、という状況はよくあります。
いま、音楽との出会いの多くはスマートフォンの画面で起きています。縦向きの動画は、その画面を占有できる形式です。横型のMVを縦に切り抜いたものより、最初から縦で設計した映像のほうが確実に届きます。
そこで本記事では、縦動画MVの作り方を、企画から撮影、編集、書き出しまで順を追って解説します。スマートフォン1台で完結する範囲に絞ってまとめました。
縦動画MVと横型MVの違い

同じミュージックビデオでも、縦と横では設計の考え方が変わります。
画面に入る情報量がまったく違います。横型では背景を広く見せ、演奏している場所の空気ごと伝えられます。縦型では横幅が狭いため、人物や手元といった主題に自然と寄ることになります。
この制約は、弱点ではありません。表情や指先が大きく映ることで、演奏の生々しさが伝わりやすくなります。距離の近さは縦動画の持ち味です。
視聴される時間も異なります。横型MVはYouTubeで腰を据えて見られることを前提にできますが、縦動画はフィードを流れる中で数秒だけ目に触れます。冒頭で引きつけられなければ、そのまま通り過ぎられてしまいます。
音が出ていない前提も考慮に入れましょう。SNSでは無音で再生が始まることが多く、映像だけで何が起きているか分かる必要があります。テロップの役割が大きくなる理由はここにあります。
つまり縦動画MVは、横型を縮小したものではなく、別の形式として組み立てるべきものです。
企画を立てる

曲のどこを使うか決める
フルサイズの楽曲をそのまま縦動画にする必要はありません。30秒から60秒の範囲で、最も強い部分を切り出しましょう。
多くの場合、サビが候補になります。ただ、印象的なイントロや、歌詞が刺さるBメロを選ぶ判断もあります。何度か聴き返して、「ここだけ聴けば曲の魅力が伝わる」箇所を選んでください。
見せ方の型を選ぶ
凝った演出は必要ありません。次のような型から選ぶと、無理なく形になります。
演奏そのものを見せる型は、最も直球な作り方です。歌っている姿、弾いている手元をそのまま撮ります。技術に自信がある部分を見せられます。
風景と重ねる型では、演奏の音に、街や自然の映像を乗せます。顔を出したくない場合にも使えます。曲の世界観を映像で補える方法です。
歌詞を見せる型は、テロップを主役にする構成です。手書きの歌詞、タイプされていく文字、街の看板に重ねた文字など、表現の幅があります。無音再生でも内容が伝わる点で有利です。
日常を差し込む型では、制作風景や移動中の景色を挟みます。アーティストの人となりが伝わり、親近感につながります。
絵コンテを作る必要はあるか
本格的な絵コンテは不要ですが、カットの順番だけはメモしておきましょう。「①遠くから歩いてくる ②サビ頭で顔のアップ ③手元 ④引きで全体」といった程度で十分です。
これがあるだけで、撮影中に迷う時間が減ります。同じ場所で複数のカットを撮り忘れることも防げます。
撮影のコツ

縦で構えて、余白を意識する
当然のことですが、撮影の段階から縦で構えます。横で撮って後から切り抜くと、画質が落ち、構図も窮屈になります。
構図では、画面の上下に少し余白を残しておきましょう。SNSによっては、上部にアカウント名、下部にキャプションが重なって表示されます。顔や重要な要素を画面の端に配置すると、隠れてしまう可能性があります。
音は別録りを検討する
映像と同時にスマートフォンで音を録ると、環境音が入り、音質も安定しません。音源は完成済みのものを後から乗せるのが基本です。
その場合、撮影時は完成音源を流しながら演奏または口パクをします。編集時に音を合わせやすくするため、撮影の開始時に手を叩くなどの合図を入れておくと便利です。波形を見ながら位置を合わせられます。
生の演奏音をそのまま使いたい場合は、外付けマイクの使用を検討しましょう。スマートフォンに接続できる小型のマイクでも、内蔵マイクとは大きく違います。
光と手ブレに気を配る
自然光を使うのが最も簡単な方法です。日中の窓際、曇りの日の屋外は、影が柔らかく人物がきれいに映ります。逆光になると顔が暗く沈むため、光が顔に当たる向きを探しましょう。
手ブレを抑えるには、三脚があると安定します。持っていない場合でも、机や棚にスマートフォンを立てかけるだけで違います。手持ちで撮る場合は、両手で保持し、脇を締めると揺れが減ります。
同じ場面を複数回撮る
1回で決めようとしないでください。同じカットを3回から5回撮っておくと、編集時に選べます。表情、タイミング、光の加減。撮っているときは気づかない差が、後から見ると分かります。
カットを多めに用意することも大切です。使わないカットが出るのは当然で、素材が足りないほうが困ります。
編集の手順

使う編集アプリ
スマートフォンで完結させる場合、無料で使える動画編集アプリで十分に作れます。CapCut、VN、iPhoneであればiMovieといった選択肢があります。
必要な機能は、カットの分割、音源の差し替え、テロップ挿入、色調整の4つです。これらはどのアプリにも備わっています。
音を先に配置する
編集は、音源を先にタイムラインへ置くところから始めます。映像を並べてから音を合わせようとすると、微妙なずれが積み重なります。
音源を置いたら、波形を見ながらビートの位置を把握します。曲の展開が変わる箇所に印をつけておくと、カットの切り替えポイントが決めやすくなります。
映像を合わせる
撮影時の合図を頼りに、映像と音を同期させます。口の動きと歌詞が合っているか、演奏の手の動きと音がずれていないかを確認しましょう。
カットの切り替えはビートに合わせると、映像に心地よさが生まれます。小節の頭、スネアが入るタイミングで切り替えると、音楽と映像が一体になります。
切り替えの頻度は、曲調に応じて調整します。テンポの速い曲なら小刻みに、バラードなら長めに見せるほうが馴染みます。
テロップを入れる
歌詞や曲名を画面に入れます。ここで意識したいのが、読みやすさを最優先することです。
装飾の多いフォントは、小さな画面では読めません。太めのシンプルな書体を選び、背景と明度差をつけましょう。背景が明るいなら濃い文字色、暗いなら白い文字が基本です。文字に薄い縁取りや影をつけると、どんな背景でも読めるようになります。
位置は画面の中央付近が安全です。上下の端はUIに隠れる可能性があります。
色を整える
最後に、映像全体の色調を揃えます。複数の場所で撮影した場合、カットごとに色味が違うと違和感が出ます。
明るさ、コントラスト、彩度を調整し、全体を近づけましょう。ジャケットやアー写と同じ色調に寄せると、リリース全体に統一感が生まれます。
書き出しと投稿

書き出しの設定は、投稿先に合わせます。基本となるのは縦9:16、1080×1920ピクセルです。この比率であれば、主要なSNSでそのまま使えます。
画質設定は高めにしておきましょう。SNSにアップロードすると圧縮がかかるため、元データの画質が低いと目に見えて劣化します。
投稿する際は、プラットフォームごとに冒頭を調整するとより効果的です。YouTube Shortsでは検索から見つけられることも多いため、曲名を早めに出しておくと親切です。InstagramやTikTokではフィードを流し見されるため、最初の1秒のインパクトが優先されます。
投稿後は、どこまで見られたかを確認しましょう。多くのプラットフォームで視聴維持率が確認できます。序盤で大きく落ちているなら冒頭の作り、後半で落ちるなら長さを見直す材料になります。
1本目から完璧なものはできません。作って、出して、反応を見る。この繰り返しが、次の1本を良くしていきます。
まとめ

縦動画MVの作り方について、押さえておきたいポイントを整理します。
- 縦動画は横型の縮小版ではなく、別形式として設計する
- 使うのは30秒から60秒、曲の最も強い部分を切り出す
- 演奏、風景、歌詞、日常のいずれかの型を選ぶと組み立てやすい
- 撮影は縦で構え、上下に余白を残す
- 音は完成音源を後から乗せ、撮影時に合図を入れておく
- 編集は音を先に置き、カットの切り替えをビートに合わせる
- テロップは太めのシンプルな書体で、中央付近に配置する
- 書き出しは1080×1920ピクセル、画質は高めに設定する
まずは手元の曲から30秒を選び、窓際で1カット撮ってみてください。素材が1つあれば、そこから組み立てられます。
毎日配信をしても、お客さんは増えない。
告知をしても、ライブの客席は空いたまま。
新しい曲を作っても、誰にも届かない。
努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。
それが、多くのアーティストが直面している現実です。
「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。
結果が出ないのは、才能でも努力不足でもなく、「届ける方法」を知らないだけ です。
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昇給を待つより、今の環境を変えるほうが早い。
仕事があっても、地方に住んでいても、音楽を諦める必要はありません。
まずは、環境を変えることから。
想像を超えるアーティスト生活を、コロムから始めてください。
