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コラム

孤独な音楽活動から抜け出せた日―地方ピアニストがオンラインライブでつながれた理由

山崎

音楽活動は華やかに見えて、その裏側には「一人で続ける孤独」と向き合う現実があります。
特に地方での活動では、限られたコミュニティの中で、集客やファンづくりに悩む演奏家も少なくありません。

そんな中、熊本を拠点に活動するピアニスト・牛島のりこさんは、リアルの演奏活動に加え、オンラインライブを取り入れることで新たなつながりを生み出してきました。

一度は音楽の道を離れながらも、再びピアノと向き合い、自分の音楽を届け続けている彼女。
地方にいながら音楽活動を続け、ファンとつながることができた背景には、“孤独”を変える選択がありました。

音楽から離れた7年間と、再び戻る決断

牛島さんがピアノに興味を持ったのは3歳の頃。きっかけはとてもシンプルでした。

「猫踏んじゃったが弾きたくて、3年間ずっと“ピアノがやりたい”って言い続けていたらしいんです」

念願が叶い、6歳でピアノ教室に通い始めます。
その後はコンクールにも挑戦し、音楽中心の生活を送るように。

しかし16歳の頃、練習に追われる日々や「普通の学生生活を送りたい」という思いから、一度ピアノから離れます。

転機が訪れたのは23歳。
「このままでいいのか」と自問したとき、出てきた答えはシンプルでした。

「やっぱり、もう一度ピアノがしたい」

そこから練習を再開し、再びコンクールにも挑戦するなど、音楽の道へ戻ります。

音大に進まなかった選択と、演奏家としての現実

再スタート後、音大進学も考えた牛島さん。
しかし、周囲の音大卒の演奏家たちから「音大を出ても食べていく難しさ」を聞き、進学しない道を選びます。

その代わりに決めたのは、
「どんな仕事でも引き受けて、音楽で生きていく」
という覚悟でした。

クラシックだけでなくポップスの現場にも挑戦。
楽譜をもらい演奏するクラシックと違い、コード譜での演奏に戸惑いながらも、一つずつ乗り越えていきました。

地方在住、音大ネットワークがない不利な状況。
それでも地道に経験を積み、ライブサポートや生演奏のお店での演奏など、仕事の幅を広げていきます。

オンラインライブとの出会いと最初の壁

演奏の仕事は増えていたものの、牛島さんの中には次第にある想いが芽生えていきました。

これまでアーティストサポートとして演奏する中で、本番のたびにたくさんの学びや出会いがあり、「音楽を続けてきてよかった」と感じる瞬間を重ねてきました。
そんな経験を重ねる中で、

「自分もオリジナルソングを作ってみたい。自分自身の音楽も、もっと届けてみたい」

と思うようになったといいます。

しかしリアルライブは、会場費や集客の負担が大きい。
一方でSNS配信は、長時間配信が前提となる世界でした。

生徒の指導や演奏の仕事を抱える中で、その時間を確保するのは難しい状況。

そんな中で出会ったのが、オンラインライブプラットフォーム「corom」でした。
「月1回からでも始められる」という点が、挑戦の後押しになりました。

1枚のチケットから始まったオンラインライブ

しかしスタートは決して順調ではありませんでした。
最初の2ヶ月は、チケット販売数はそれぞれ1枚。

「正直、ここで終わるかもしれないと思いました」

SNSもほとんど活用していなかったため、どう動けばいいか分からなかったと言います。

転機となったのは、運営スタッフとの面談でした。

「次は10枚を目標にしましょう」

突然の高い目標に、最初は戸惑いもあったものの、活動の進め方を一緒に見直していきます。

・DMでの発信
・SNSでの露出
・ファンとのコミュニケーション強化

結果6枚まで販売数が伸びました。
その後も試行錯誤を重ねながら活動を続け、直近のライブでは念願の25枚のアリーナ席完売を達成。

数字以上に大きかったのは、“一人ではない”という実感でした。

「孤独じゃないって思えたんです。誰かと一緒に音楽を続けている感覚がありました」

「音楽で稼ぐ」ことと、気持ちの変化

ライブ集客で「チケットを買ってください」と伝えることは、多くの演奏家にとって大きな壁です。
牛島さんも最初は言えませんでした。

しかし、勇気を出して伝えてみると、応援として受け取ってもらえることに気づきます。

「言わないと、応援の仕方が分からなかったのかもしれない」

その結果、チケット数は徐々に増え、継続的に応援してくれるファンも生まれました。

さらに、コロムでライブをしている他のアーティストとのコラボや情報交換を通じて、
「人に頼ること」「一緒に活動すること」の楽しさやありがたさを実感していきます。

チケット販売数が伸びたことだけでなく、ファンやコロムアーティストなど、

「音楽で誰かとつながれている」

という実感が、活動を支える大きな軸になりました。

地方でも、音楽は続けられる時代へ

音楽活動は都市部が有利と思われがちですが、オンラインライブの普及により状況は変わりつつあります。

熊本を拠点に活動する牛島さんも、場所に縛られずファンとつながることができています。

・会場を借りる必要がない
・地域に縛られない
・オンタイムでなくてもアーカイブで届けることができる

こうした仕組みによって、地方在住でも音楽活動を広げることが可能になっています。

同じように悩むアーティストへ

最後に、牛島さんはこう語ります。

「一人で頑張らなきゃいけないと思わなくていい」

音楽を続ける中で、孤独や不安を感じる瞬間は誰にでもあります。

それでも、
一歩踏み出せば出会える人がいる
何者でもなかった自分でも、応援してもらえる場所がある
助けてくれる環境がある

音楽を届ける方法は、一つではありません。

「やるか迷っているなら、まずは始めてみてほしい」

その一歩が、 “孤独だった音楽”を “誰かとつながる音楽”へと変えていくかもしれません。

coromは、音楽を諦めきれない人が、もう一度歩き出すためのステージ。
あなたも、その一歩を踏み出してみませんか。

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インディペンデントアーティスト編集部
インディペンデントアーティスト編集部
「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介するオウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。
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