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ライブのダイブ・モッシュとは?種類や注意点、避ける方法を解説!

chihiroblog

ライブではときどき「ダイブ」や「モッシュ」と呼ばれる行為が発生します。ダイブ・モッシュは、音楽に合わせて体を動かすことで、よりライブを楽しむためのパフォーマンスです。

これらのパフォーマンスは、じっとライブを見ているよりもエネルギッシュにライブを楽しむことができますが、激しさのあまり不安や恐怖を感じる人も多いかもしれません。

この記事では、そんなライブ初心者や安全にライブを楽しみたい方に向けて、ダイブやモッシュの種類、やり方、気をつけるべきポイントなどについて解説します。

ダイブ・モッシュに参加してみたい人、反対にダイブ・モッシュを避けたい人のどちらにも参考になる記事ですので、ぜひ最後までご覧ください。

ライブのダイブ・モッシュとは?

激しいジャンルのライブや、盛り上がっているライブで、よく起こるのが「ダイブ」と「モッシュ」です。

どちらも激しく体を動かすことでライブをさらに楽しむためのパフォーマンスですが、実は細かな違いがあります。

それぞれの特徴について解説するので、参考にしてください。

ダイブとは

ダイブとは、観客やアーティストが、観客の上に飛び乗るパフォーマンスです。

ダイブをする人を「ダイバー」と呼び、ダイバーは、ステージ上やフロアから観客の頭上に飛び込んだあと、そのまま観客の頭上を転がるように運ばれていったり、支えている観客の肩などを踏み台にして歩いたり飛んだりします。

モッシュとは

モッシュとは、観客同士が体をぶつけ合いながら音楽に合わせて踊る、激しいおしくらまんじゅうのようなパフォーマンスです。特にハードな音楽ジャンル、例えばパンクやメタルのライブで見かけることが多いでしょう。

ステージに近い前方のエリアで行われることが多く、モッシュが行われるエリアを「モッシュピット」と呼びます。

ライブでよく行われるダイブ・モッシュ

ダイブとモッシュには、それぞれ複数の種類があります。

種類によって動きが異なるので、ダイブやモッシュに参加したい場合は、それぞれの基本的な動きを知っておくことが大切です。

そこでここからは、基本的なダイブとモッシュの種類と、それぞれの基本的な動きや特徴について解説します。

3種類のダイブ

ライブでよく行われるダイブは、以下の3種類です。

ステージダイブ

ステージダイブは、最も有名なダイブで、アーティストや観客がステージから飛び降り、観客の手で支えられながら移動するダイブです。ダイバーは下にいる観客に受け止めてもらい、適当な場所で下ろしてもらいます。

クラウドサーフ

クラウドサーフは、ステージから飛び降りるのではなく、フロアから観客の上に乗り、そのまま波乗りのようにステージ側へと移動するダイブです。ステージダイブに比べると比較的安全ですが、支える人数が少ないと下に落ちてしまうため、他の観客の協力が欠かせません。

リフト

リフトは、一人の観客を複数人の観客が肩や手で持ち上げて、頭上に持ち上げるダイブです。アイドルのライブでもよく見られるパフォーマンスで、ステージ側からもよく見えるので、好きなアーティストへのアピールとして行われることが多くあります。

4種類のモッシュ

ダイブと同様にモッシュにも多くの種類があります。

以下の4種類が、ライブでよく行われるモッシュです。

ヘッドバンギング

ヘッドバンギングは、曲に合わせて激しく頭を前後に振るパフォーマンスです。「ヘドバン」とも呼ばれ、一般的にもよく知られているモッシュでしょう。

特にメタルやロックのライブで多く見られます。シンプルで危険の少ないモッシュと思われがちですが、ヘッドバンギングを激しくしすぎたために体を壊してしまった事例もあるので注意しましょう。

腰バン

腰バンは、ヘッドバンギングに似ており、腰を使って上半身全体を振るモッシュです。腰バンもヘドバン同様に、メタルやハードロックのライブで多く見られます。

ウォール・オブ・デス

ウォール・オブ・デスは、観客が左右に分かれ、一斉にぶつかり合う非常に激しいモッシュです。主にハードコアやメタルのライブで見られ、サビが始まった瞬間やアーティストが合図した瞬間によく行われます。

モッシュのなかでも特に激しく、怪我のリスクが高いため、参加する場合は十分注意しましょう。

サークル

サークルは、観客が円を描いてフロアを走り回るスタイルのモッシュで、パンクやスカなどのライブでよく見られます。

サークルによく似たモッシュで「ストーム」というものがあり、こちらはサークルとは反対に、時計回りに回るモッシュです。

ライブでのダイブ・モッシュのやり方を解説

ダイブやモッシュは、やり方を間違えると大ケガにつながる可能性があります。

自身はもちろん、他の観客にケガをさせないためにも、正しいダイブ・モッシュのやり方を学んでおきましょう。

ダイブのやり方

ダイブを安全に行うには、ダイブをする人とそれを支える人、それぞれが正しいやり方を知っておくことが重要です。以降ではクラウドサーフを例に、正しいダイブのやり方を、ダイバーと支える人の両方の視点から、解説します。

まず、ダイブをするときは、周りの観客に声をかけたりジェスチャーを使ったりして、ダイブをしたいことを伝えましょう。いきなり飛び乗るのはNGです。また、ダイブさせてもらう人は、できるだけ体格の良い人を選びましょう。

周りの了解が得られたら、背中を登り、他の観客の頭上に乗ります。大の字になると、下の人が支えやすいのでおすすめです。

その後は下手に動かず、下の人の支えに従って移動します。ステージ前まで移動したら、セキュリティスタッフに支えてもらい、下に降りましょう。

ダイバーを支える人は、頭上にダイバーが来たら、ステージ前方へ流すように押します。

また、できるだけ隙間を開けないようにするのも、ダイバーを支える時の大切なポイントです。隙間があると、ダイバーが下に落ち、そのまま人に踏まれるなど重大な事故につながる可能性があります。

モッシュのやり方

モッシュにはさまざまなスタイルがありますが、ここでは基本的なモッシュスタイルであるヘッドバンギング(ヘドバン)のやり方を解説します。

まずは、足を肩幅程度に広げ、安定した姿勢を作りましょう。膝を少し曲げておくとより安定するので、おすすめです。

その後、周りの観客にぶつからないよう頭を前後に振りましょう。無理に力を入れず、自然な動きでリズムに乗ることが大切です。無駄に力を入れてしまうと、首に負担がかかり、痛みや怪我につながる可能性があります。

また、リズムに乗ることも大切です。上手くリズムに合わせないと周りの観客の動きとズレ、ぶつかる可能性が高まるので注意しましょう。

同様の方法で、腰から体を動かせば腰バンになります。

知っておくべきライブでのダイブ・モッシュの注意点

ダイブやモッシュは、ライブを盛り上げてくれたり、他の観客との一体感を高めてくれたりといったメリットがある一方で、注意点も少なくありません。

安全にライブを楽しむためにも、以降で紹介する注意点を事前に確認しておきましょう。

ケガの恐れがある

ダイブやモッシュは、ケガのリスクが非常に高い行為です。軽いケガはもちろん、時には重大な事故につながる可能性も大いにあります。

例えば、日本の有名なフェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」では、2023年にモッシュ中に4人が肋骨を骨折する事故が発生しました。

このような大規模なフェスは、通常のライブハウスに比べて観客の数が圧倒的に多いです。その分、モッシュも激しくなり、危険後も格段に上がるので注意しましょう。

もちろん、通常のライブハウスでのモッシュも危険は伴うので、十分注意し、リスクを理解したうえで参加するようにしてください。

死人が出たケースもある

ダイブ・モッシュの危険性は、命に関わることもあります。

例えば、2000年代初頭にアメリカで開催されたライブでは、モッシュ中に観客が押しつぶされ、死亡する事故が発生しました。

ライブ中は他の観客も演奏に夢中になっているため、危険な状態にある人がいても気づかないことがあります。

ダイブやモッシュを禁止しているライブも少なくない

安全性を確保するために、ダイブやモッシュを禁止しているライブも少なくありません。特に、大きな事故が発生する可能性の高い大規模なフェスや、観客層が多様なイベントでは、運営側がこれらの行為を事前に禁止することが一般的です。

禁止されている場合は、ルールを守り、無茶な行動はしないようにしましょう。

喧嘩などトラブルに発展する可能性がある

ダイブやモッシュは、観客同士の身体的接触が避けられないため、喧嘩などのトラブルに発展することもあります。

あくまでダイブやモッシュは、ライブをより楽しむためのものであることを頭に入れておき、冷静な判断と周囲への配慮を忘れないようにしましょう。

隠れて痴漢行為が行われることがある

ダイブ・モッシュ中は体の接触が多く、それに乗じて痴漢行為が行われることもあります。

残念ながら痴漢行為すべてを取り締まることは難しいため、痴漢を完璧に避けるには、ダイブやモッシュに参加しないことが一番です。

また、もしこうした行為を目撃した場合や被害に遭った場合は、周囲の観客やスタッフに速やかに報告しましょう。

ライブでのダイブ・モッシュをするときのマナーとルール

安全にライブを楽しむためには、ダイブ・モッシュに関するマナーとルールを守ることが大切です。

これらのマナーやルールを知っておけば、周りの人にケガをさせたり不要なトラブルを起こしたりしてしまうリスクを大きく下げられます。

ライブに参加する前に、以降で解説する内容をしっかりと頭に入れておきましょう。

他の観客に配慮する

ダイブやモッシュは他の観客と激しくぶつかることも多いため、常に配慮を忘れずに行動することが大切です。

周りのことを考えず自分勝手に暴れまわってしまうと、他の観客の迷惑になり、最悪の場合ライブ会場から強制的に退出させられてしまう可能性もあるので、注意しましょう。

嫌がってる人を無理に巻き込まない

ライブに参加しているすべての人が、ダイブやモッシュを楽しんでいるわけではありません。

そのため、ダイブやモッシュを楽しみたくない、または恐怖を感じている人を無理やり巻き込むのはやめましょう。

嫌がっている人や、慣れていない人を無理やり参加させてしまうと、その後トラブルに発展したり、大きな事故に繋がったりする可能性があります。

むやみに手足をバタつかせない

むやみに手足を大きくバタつかせるのは、とても危険なのでやめましょう。無意識のうちに周りの人を殴ったり蹴ったりしてしまい、怪我をさせるリスクが高まります。

ダイブ・モッシュをしていると、ある程度激しい動きにはなってしまいますが、必要以上に大きな動きにならないよう配慮しましょう。

危険な格好で行わない

ダイブやモッシュを行う際には、服装にも注意が必要です。尖ったアクセサリーや硬い靴など、他人に怪我をさせる可能性のあるものは外すようにしましょう。また、動きやすい服装で参加することも重要です。

さらに、サンダルや露出の多い服装など、接触時にケガをしやすい服装をしているときは、ダイブ・モッシュは避けることをおすすめします。

禁止されている場合はダイブやモッシュはしない

公式にダイブやモッシュなどの危険行為が禁止されている場合は、しっかりとルールに従いましょう。

禁止されているにもかかわらず、これらの行為をしてしまうと、他の観客やスタッフに迷惑をかけるだけでなく、ライブ会場から追い出されてしまう可能性があります。

体格の小さい人を守る

ダイブやモッシュは、体格の小さい人にとっては特に危険です。周囲に体格の小さい人や子どもがいる場合、そうした人を守ることを最優先にしましょう。

可能であれば、体格の小さい人をモッシュピットから遠ざけたり、安全な場所に移動させたりしてください。

ライブでのダイブ・モッシュを避けるポイント

自分はダイブやモッシュをしたくなくても、周りでこうした行為が発生する可能性はあります。そんなとき、巻き込まれないようにするためには、事前に避ける方法を知っておくことが大切です。

安全にライブを楽しむために、ダイブ・モッシュを避けるポイントを4つ解説するので参考にしてください。

ダイブやモッシュが起こりやすいジャンル・アーティストのライブは避ける

ダイブやモッシュは、激しいジャンルやアーティストのライブで、特に起こりやすい傾向があります。

そのため、ダイブやモッシュを避けるもっとも確実な方法は、こうしたジャンル・アーティストのライブに行かないことです。

とはいえ、自分の好きなアーティストがこれらのジャンルに当てはまる場合は、避けるのが難しいでしょう。その場合は以降のポイントを参考にしてください。

できるだけ後方でライブを見る

ステージ近くの前方エリアは、ダイブやモッシュがが最も起こりやすい場所です

そのため。できるだけ後ろでライブを見ることで、リスクを最小限に抑えることができます。

迫力や臨場感には欠けますが、ステージ後方は音響のバランスが良いことも多く、じっくり音楽を楽しみたいならおすすめのエリアです。

ダイブ・モッシュが起こりそうな曲を確認しておく

ダイブやモッシュは、特定の曲が演奏されたときに、発生することが多いです。

ファンの間で有名な曲や、盛り上がりが予想される曲を事前に確認しておくことで、危険な瞬間を予測しやすくなります。

ダイブ・モッシュが起こりそうな曲が始まったら、位置を変えるか、周囲に注意を払うことで、ケガのリスクを下げることができるでしょう。

ライブ中も周囲に気を配っておく

ライブの最中は、音楽に夢中になるあまり、周囲への注意がおろそかになることがあります。

しかし、ダイブやモッシュが発生しやすいライブでは、安全のためにも常に周囲の状況に気を配るようにしましょう。

周りの観客の動きや雰囲気を観察し、異変を感じたらすぐにその場を離れるようにすると、危険を避けることができます。

ライブでダイブやモッシュが起こりやすいジャンル・アーティストは?

すでに解説したように、ダイブやモッシュは特定のジャンルやアーティストで起こりやすいです。

具体的には以下の4つのジャンルで、起こりやすい傾向があります。

  • ロック
    メタル
    パンク
    ハードコア

日本国内のアーティストでいうと「SiM」や「04 Limited Sazabys」「Hi-STANDARD」といったアーティストが、該当します。

また、それぞれのジャンル毎に発生しやすいダイブ・モッシュの種類も違うので、YouTubeなどでライブ映像を確認してみるとわかりやすいでしょう。

ライブのダイブ・モッシュはルールやマナーを守るようにしよう!

本記事では、ライブにおけるダイブやモッシュの種類、やり方、注意点、避ける方法などについて詳しく解説しました。

ダイブやモッシュはライブを盛り上げてくれる楽しい要素ですが、正しい方法とマナーを守らなければ危険を伴います。安全にライブを楽しむためには、基本的なルールを理解し、他の観客に配慮することが重要です。

本記事を参考にして、ライブを安全に楽しみましょう。

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インディペンデントアーティスト編集部
インディペンデントアーティスト編集部
「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介するオウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。
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