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ライブにお客さんが来ない…原因と打ち手を順番に解説

チケットが3枚しか売れていない。告知は何度もしたのに、反応がない。ライブ当日、客席にいるのは対バンの関係者だけ。

この状況は、多くのアーティストが通る道です。それでも、当事者になると「自分の音楽に価値がないのではないか」と考えてしまうものです。

集客がうまくいかない理由は、たいてい音楽の質とは別のところにあります。届いていない、思い出してもらえていない、来る理由が作れていない。そうした構造的な問題です。

そこで本記事では、ライブにお客さんが来ない原因を整理し、打ち手を順番に解説します。すぐに試せるものから、時間をかけて効いてくるものまでまとめました。


まず原因を切り分ける

empty venue chairs dim (Photo: Tima Miroshnichenko / Pexels)

対策を打つ前に、どこでつまずいているのかを見極めましょう。原因が違えば、有効な手も変わります。

集客の流れは、次の段階に分けられます。

知られていない段階。そもそもライブがあることを知らない人が大半です。

知っているが、興味を持てない段階。情報は届いたが、行く理由が生まれていません。

興味はあるが、行けない段階。日時、場所、価格が障害になっています。

行こうと思ったが、忘れた段階。意外に多い離脱です。

一度来たが、二度目がない段階。初回の体験が次につながっていません。

自分がどこでつまずいているかを判断する材料を挙げます。

告知への反応(いいね、コメント)が少ないなら、知られていない可能性が高くなります。

反応はあるのに来場につながらないなら、行く理由が弱いか、条件が合っていないかもしれません。

来場者に「前も来ました」という人が少ないなら、リピートの仕組みに課題があります。

段階ごとに、以降の章で対策を見ていきます。

告知の量とタイミングを見直す

phone calendar posting schedule (Photo: HUUM  │sauna heaters / Pexels)

最も多い原因が、単純に告知が足りていないことです。

1回の投稿では届きません。SNSの投稿は、フォロワー全員には表示されません。タイムラインを見ていなければ、そのまま流れます。

告知の回数は、想像より多く必要です。目安として、次のような頻度が挙げられます。

  • 1ヶ月前:日程の発表
  • 3週間前:詳細情報(会場、料金、共演者)
  • 2週間前:意気込みや準備の様子
  • 1週間前:チケットの案内
  • 3日前:リマインド
  • 前日:最終案内
  • 当日:開演前の投稿

「しつこいと思われないか」と心配になるかもしれません。しかし、同じ人が全部見ているわけではないというのが実情です。

内容を変える工夫をすれば、しつこさは軽減できます。毎回同じ文面ではなく、リハーサルの様子、演奏する曲について、共演者の紹介。切り口を変えれば、同じライブの告知でも読まれます。

投稿する時間帯も影響します。深夜より、通勤時間や昼休み、夜の時間帯のほうが見られやすくなります。

画像や動画を添えることも効果があります。文字だけの投稿は流されやすく、視覚的な情報があると目に留まります。

複数の経路を使うことも重要です。SNSだけでなく、メッセージアプリ、メール、口頭での声かけ。人によって使っている手段が違います。

対バン・会場・日時を見直す

small live house stage (Photo: Caleb Oquendo / Pexels)

告知を尽くしても改善しない場合、条件そのものに原因があるかもしれません。

対バンの相性

共演者の客層と自分の音楽が合っているかは、大きな要素です。

まったくジャンルの違うバンドと組むと、相手のお客さんは自分の演奏に興味を持ちません。逆も同じです。

近いジャンル、近い規模のアーティストと組むと、相互の客層が流入しやすくなります。

共演者の動員力も現実的な判断材料です。集客力のある相手と組めば、その日の客席は埋まります。ただし、自分の力で呼べていないことは変わりません。

会場の選択

規模が合っているかを考えてみてください。50人入る会場に10人では、空席が目立ちます。同じ10人でも、20人規模の会場なら密度が生まれます。

小さい会場を選ぶことは、後ろ向きな判断ではありません。満員の空気は、次につながります

立地も影響します。駅から遠い、終電が早い、周辺に何もない。こうした条件は、参加のハードルを上げます。

日時の設定

平日の夜は、仕事帰りの人が来られる時間かどうかを考えましょう。開演19時では、間に合わない人が多くいます。

土日の昼という選択肢もあります。家庭がある人、遠方から来る人にとっては、こちらのほうが参加しやすくなります。

他のイベントと重なっていないかも確認しておきたい点です。大きなフェスや、地域の行事と重なると、それだけで人が分散します。

来る理由を作る

concert flyer special event (Photo: Toon Van Dyck / Pexels)

情報が届いていても、行く理由がなければ来ません

その日限りの要素を作ると、動機が生まれます。

  • 新曲を初披露する
  • 特別な編成で演奏する
  • 普段やらない曲をやる
  • 記念日のライブにする

共演者との企画も有効です。合同での演奏、対談、共通のテーマを設けたイベント。単なる対バンより、来る理由が明確になります。

会える価値を伝えることも効果的です。配信では得られない体験があること。直接話せること。

個別に声をかけることは、最も効果の高い方法です。SNSでの一斉告知より、「来てほしい」と直接伝えられたほうが、人は動きます。

全員に送る必要はありません。来てくれそうな人、以前来てくれた人に絞って連絡するだけで、数人は変わります。

気が引ける作業かもしれません。しかし、これをやっているかどうかが、動員の差になっていることは多くあります。

チケット価格と参加のしやすさ

ticket hand entrance (Photo: Liliana Drew / Pexels)

価格が障壁になっている場合もあります。

相場を確認しておきましょう。地域や会場の規模によって、妥当な価格帯があります。周辺のライブと比べて高すぎないかを見てください。

ドリンク代を含めた総額で考える必要もあります。チケット2,500円にドリンク代600円が加わると、3,100円です。この金額を、初めて聴く人が払うかどうか。

初回割引という方法もあります。「初めて来る方は1,000円」といった設定は、試しに来る人を増やします。

予約の方法が複雑でないかも確認しましょう。専用サイトへの登録が必要、支払い方法が限られている。こうした手間が、離脱の原因になります。

当日券を用意することも忘れないでください。直前に予定が決まる人もいます。

配信を併用する選択肢もあります。会場に来られない人が視聴できる形にすれば、機会を逃しません。

来た人を次につなげる

merchandise table conversation fans (Photo: Mayara Caroline  Mombelli / Pexels)

新規の集客に力を入れる一方で、一度来た人を逃しているケースは多くあります。

新しい人を呼ぶより、来てくれた人にもう一度来てもらうほうが、はるかに簡単です。

連絡先を得る仕組みを作りましょう。アンケート、SNSのフォロー、メッセージアプリの登録。何らかの形でつながっておかなければ、次の告知が届きません。

終演後に話すことも重要です。物販に立つ、出口で見送る。一言交わした人は、次も来てくれる可能性が高くなります。

顔と名前を覚える努力も効きます。二度目に来たときに「また来てくれたんですね」と言われると、その人は特別な存在になります。

お礼を伝えることも忘れないでください。ライブ後にSNSで感謝を発信する、来てくれた人に個別にメッセージを送る。

次の予定を伝えることも大切です。「次は〇月にやります」と、その場で言えるようにしておきましょう。

物販を用意することにも意味があります。CDやグッズを持ち帰った人は、家でも思い出します。次のライブの記憶につながります。

日常の発信で関係を作る

musician phone posting daily (Photo: Viralyft / Pexels)

最後に、時間はかかりますが最も効く方法に触れます。

ライブの告知だけをしているアカウントは、フォローされ続けません。告知のときだけ現れる人には、行く理由が生まれにくいものです。

日常的に発信することで、関係が育ちます。

  • 制作の様子
  • 練習の記録
  • 活動していて感じたこと
  • 好きな音楽の話

人柄が伝わる発信が、「この人のライブに行ってみたい」につながります。音源を聴いて興味を持つ人もいれば、人柄に惹かれて来る人もいます。

反応を返すことも大切です。コメントに返信する、他の人の投稿に反応する。一方通行の発信では、関係は生まれません。

継続することが前提です。数週間で結果は出ません。半年、1年と続けた先に、少しずつ変わっていきます。

焦らないことも含めて考えてください。動員は、活動の年数と比例して増えていくものです。1回のライブの結果に一喜一憂せず、傾向を見ましょう。

3人しか来なかったライブも、その3人が次も来てくれるなら、意味があります。積み上げていく前提で臨むことが、続けるうえで最も大切な姿勢です。

まとめ

audience small venue warm light (Photo: Matheus Bertelli / Pexels)

ライブにお客さんが来ないときの対策について、押さえておきたいポイントを整理します。

  • まず「知られていない」「行く理由がない」「忘れられた」のどこでつまずいているか切り分ける
  • 告知は1ヶ月前から段階的に、7回程度に分けて行う
  • 毎回切り口を変えれば、しつこさは軽減できる
  • 対バンの客層、会場の規模、日時の設定を見直す
  • 小さい会場で満員にするほうが、次につながる
  • その日限りの要素を作り、来る理由を明確にする
  • 個別に声をかけることが、最も効果の高い方法
  • 新規を呼ぶより、一度来た人にもう一度来てもらうほうが簡単
  • 告知だけでなく、日常の発信で人柄を伝える

まずは次のライブに向けて、来てくれそうな人を5人書き出し、個別に連絡してみてください。そこから状況は動き始めます。


毎日配信をしても、お客さんは増えない。 告知をしても、ライブの客席は空いたまま。 新しい曲を作っても、誰にも届かない。

努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。 それが、多くのアーティストが直面している現実です。

「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。 結果が出ないのは、才能でも努力不足でもなく、「届ける方法」を知らないだけ です。

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インディペンデントアーティスト編集部

「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介する オウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、 音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。