Spotifyプレイリストへの売り込み方!掲載を狙う準備と手順
「Spotifyでプレイリストに入れば再生数が伸びると聞くけれど、どうやって売り込めばいいのだろう」と考えたことはないでしょうか。配信を始めたばかりの頃は、リリースしても数字が動かず、聴いてもらう手段そのものが見えにくいものです。
プレイリストは、まだ自分を知らないリスナーと出会える数少ない入り口です。ただ、そこに載るための方法は意外と知られておらず、やみくもにメッセージを送って空振りに終わるケースも少なくありません。
そこで本記事では、Spotifyのプレイリストに売り込むための準備と手順を、公式プレイリストとユーザー作成プレイリストに分けて解説します。地道ですが、確実に前へ進むやり方をまとめました。
Spotifyのプレイリストは3種類ある

売り込みを考える前に、プレイリストの種類を整理しておきましょう。仕組みが違えば、アプローチの方法も変わります。
エディトリアルプレイリストは、Spotifyの音楽エディターが選曲する公式のプレイリストです。「Tokyo Super Hits!」のようなジャンル別・シーン別のリストがこれにあたります。フォロワー数が多く、掲載されれば再生数への影響は大きくなります。
アルゴリズムプレイリストは、リスナーごとの再生履歴をもとに自動生成されるものです。「Discover Weekly」や「Release Radar」が代表例で、人が選ぶわけではありません。ここに入るかどうかは、楽曲がどれだけ最後まで聴かれているか、保存されているかといった反応に左右されます。
ユーザー作成プレイリストは、一般のリスナーやキュレーターが自分で作って公開しているものです。数万人のフォロワーを集めるものから、数十人規模のものまで幅があります。
売り込みという行為が成立するのは、エディトリアルプレイリストとユーザー作成プレイリストの2つです。アルゴリズムプレイリストには直接働きかけられませんが、他の2つで反応が生まれると、間接的に入りやすくなります。
公式プレイリストへのピッチ機能を使う

Spotify for Artistsの登録が前提
エディトリアルプレイリストへの売り込みは、Spotify for Artistsという管理ツールから行います。まずはここへの登録を済ませておきましょう。
配信代行サービスから楽曲をリリースすると、Spotify上にアーティストページが自動で作られます。そのページの管理権限を申請し、承認されると管理画面が使えるようになります。申請から承認までは数日かかることがあります。
リリース前でなければ意味がない
ここが最も重要な点です。ピッチ機能は、まだ配信が始まっていない楽曲に対してのみ使えます。すでにリリース済みの曲を後からピッチすることはできません。
Spotifyは、配信開始日の7日前までにピッチを完了させることを推奨しています。実際にはもっと余裕を持って、2週間から4週間前には出しておきたいところです。エディターが検討する時間が必要だからです。
つまり、配信代行サービスへの申請スケジュールから逆算する必要があります。リリース日を決めたら、その1ヶ月半ほど前から準備を始めると、無理なく間に合います。
ピッチに書く内容
管理画面のピッチフォームでは、楽曲について複数の項目を入力します。ジャンル、楽曲の雰囲気、使用楽器、録音場所、曲の背景といった情報です。
ここで書くべきは、エディターがその曲をどのリストに置くか判断できる材料です。「たくさんの人に聴いてほしいです」といった気持ちの表明では、判断材料になりません。
たとえば、深夜に聴きたくなる静かなアレンジであること、地方から活動を続けている背景があること、特定の楽器の生音を軸にしていること。そうした具体的な情報のほうが、置き場所を想像してもらいやすくなります。
自由記述欄では、楽曲の成り立ちを簡潔に伝えましょう。長文を書く必要はありません。何の曲で、誰に届きそうかが分かれば十分です。
落ちても無駄にはならない
ピッチしたからといって、必ず掲載されるわけではありません。むしろ、通らないほうが多いと考えておいたほうが気は楽です。
ただ、ピッチを行った楽曲は、リリース時にフォロワーの「Release Radar」に載りやすくなるとされています。掲載されなかったとしても、出しておく価値はあります。
ユーザー作成プレイリストへのアプローチ

相性の良いリストを探す
公式プレイリストと違い、ユーザー作成プレイリストには自分から連絡を取れます。ここでの成否は、どのリストに声をかけるかでほぼ決まります。
探し方はシンプルです。自分の楽曲と近い雰囲気のアーティストを思い浮かべ、その曲名でSpotify内を検索します。検索結果のプレイリストタブを開くと、その曲を含むリストが並びます。
このとき、フォロワー数の多さだけで選ばないようにしましょう。数万人規模のリストは競争が激しく、返信が来ないことがほとんどです。数百人から数千人規模で、更新が続いているリストのほうが、実際に聴いてもらえる可能性は高くなります。
連絡先の探し方
プレイリストの説明文に、連絡用のメールアドレスやSNSアカウントが書かれていることがあります。まずはそこを確認しましょう。
記載がない場合は、作成者のプロフィールからSNSへたどれることもあります。ただし、連絡先を公開していない相手に無理に接触するのは避けてください。「submission」「demo」といった案内を出している人だけを対象にするのが基本です。
送る文面の組み立て方
連絡する際は、次の内容を簡潔にまとめます。長いメッセージは最後まで読まれません。
- 自分の名前と活動地域
- 楽曲名とSpotifyのリンク
- 曲の雰囲気を一言で
- そのリストに合うと考えた理由
このうち、リストに合うと考えた理由が最も大切です。「〇〇さんのプレイリストで△△を知りました。同じ空気感の曲を作っています」と具体的に書けば、テンプレートの一斉送信ではないことが伝わります。
逆に、同じ文面を大量に送るやり方はおすすめできません。相手も日々多くの連絡を受け取っており、使い回しはすぐに見抜かれます。1日に3件でも、丁寧に選んで送るほうが結果につながります。
有料の掲載サービスには注意する
「プレイリストに載せます」と持ちかけてくる有料サービスも存在します。中には、実体のないアカウントで再生数を水増しするものが混じっています。
不自然な再生はSpotify側に検知され、楽曲の削除やアーティストページへの影響につながる恐れがあります。短期的に数字が動いても、失うもののほうが大きくなります。判断に迷うサービスには手を出さないでおきましょう。
売り込む前に整えておきたいこと

プレイリストに声をかける前に、自分のページを整えておく必要があります。リンクを開いた相手が最初に見るのは、楽曲ではなくアーティストページだからです。
プロフィール画像とアーティスト紹介文は必ず設定しましょう。Spotify for Artistsから編集できます。画像が初期状態のままだと、活動の実態が伝わりません。
過去のリリースを並べておくことも効果があります。1曲しかない状態より、継続してリリースしているほうが、キュレーターにとっては安心材料になります。
ジャケット画像の統一感も見られています。リリースごとにテイストがばらばらだと、世界観が伝わりにくくなります。
そして、楽曲そのものの冒頭を見直してみてください。プレイリストで流れる曲は、最初の数十秒で聴き続けるかどうかが判断されます。イントロが長すぎないか、一度確認しておく価値はあります。
掲載された後にすること

無事に掲載されたら、そこからが本番です。プレイリストに入っただけでは、再生は一時的なもので終わってしまいます。
まず、掲載を告知しましょう。SNSでプレイリストへのリンクを共有し、キュレーターへの感謝も添えます。相手にとっても、紹介した曲が話題になるのは嬉しいことです。次のリリースでも声をかけやすくなります。
次に、自分のフォロワーにも聴いてもらいます。プレイリスト経由で流入したリスナーが最後まで聴き、保存やフォローをすると、Spotifyのアルゴリズムに良い反応として伝わります。そこからアルゴリズムプレイリストへ広がっていく流れが生まれます。
管理画面でデータを確認することも忘れないでください。どのプレイリストから何回再生されたか、どの国のリスナーが多いかが分かります。反応の良かったリストの傾向は、次回の売り込み先を選ぶときの手がかりになります。
一度でうまくいかなくても、リリースごとに繰り返していけば、少しずつ関係は広がっていきます。焦らず続けることが、いちばんの近道です。
まとめ

Spotifyプレイリストへの売り込みについて、押さえておきたいポイントを整理します。
- プレイリストは公式・アルゴリズム・ユーザー作成の3種類
- 公式へのピッチはSpotify for Artistsから、リリース前にのみ可能
- ピッチは配信開始の2週間から4週間前に出しておく
- ユーザー作成プレイリストは数百から数千フォロワー規模を狙う
- 送る文面には「そのリストに合う理由」を必ず入れる
- 有料の掲載サービスは水増しのリスクがあるため避ける
- 売り込む前にアーティストページと過去リリースを整えておく
- 掲載後の告知とデータ確認までが一連の流れ
プレイリストへの掲載は、運ではなく準備で決まる部分が多くあります。次のリリース予定を決めて、逆算したスケジュールを立てるところから始めてみてください。
毎日配信をしても、お客さんは増えない。
告知をしても、ライブの客席は空いたまま。
新しい曲を作っても、誰にも届かない。
努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。
それが、多くのアーティストが直面している現実です。
「もっと集客を頑張れ」と言われても、簡単にできたら誰も悩んでいません。
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