音楽PV撮影のロケ地の探し方!許可申請と下見の進め方まで徹底解説!
新曲ができたので映像を作りたい。けれど、どこで撮ればいいのか分からない。頭に浮かぶのは、予算のかかりそうな景色ばかり。
海辺、廃工場、夜の高架下。イメージはあっても、そこで本当に撮っていいのか、誰に聞けばいいのかが分からず、企画のまま止まっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、音楽PVの撮影ロケ地について、場所の決め方から候補の探し方、許可の取り方、下見と当日の段取りまで順を追って解説します。
ロケ地選びで最初に決めること

場所を探し始める前に、決めておくべきことがあります。ここを飛ばすと、候補が無限に広がって決められなくなります。
曲のどの感情を映すのかを、一言で書き出してください。「取り残された感じ」「歩き出す前の朝」といった短い言葉で構いません。この一言が、場所を選ぶときの物差しになります。
必要なカットの数も先に決めましょう。3分半の曲なら、場所を2か所か3か所に絞るのが現実的です。欲張ると、移動だけで一日が終わります。
人が映るのか、映らないのかも重要な分岐です。演奏シーンを撮るなら、楽器を置ける広さと、視線が気にならない環境が必要になります。
撮影機材は何かも、場所選びに直結します。スマートフォン1台なら身軽に動けますが、三脚を立てるなら通行の妨げにならない場所を選ばなければなりません。
撮影に使える時間も現実的に見積もってください。仕事の合間に撮るなら、移動時間を含めて半日で終わる範囲に候補を絞ります。
この5つが決まると、候補地はおのずと数か所に絞られます。先に条件を狭めることが、探す時間を短くする最短の道です。
低予算で使えるロケ地の候補

お金をかけずに撮れる場所は、思っているより身近にあります。
自宅や実家は、最も自由度が高い場所です。時間の制限がなく、何度でも撮り直せます。壁一面を布で覆う、照明をひとつ足すといった工夫で、生活感は消せます。
河川敷や堤防は、空が広く映り、通行人も比較的少ない場所です。朝夕の光がきれいに入るため、歩くカットや弾き語りのカットに向いています。
公園も候補になります。ただし規模や管理者によって扱いが変わるため、後述する許可の確認が必要です。
地元の商店街や路地は、その土地らしさが出る場所です。店舗が映り込む場合は、店側への声かけを忘れないでください。
レンタルスタジオやレンタルスペースは、時間貸しで借りられます。1時間数千円からの物件もありますが、地域や設備で幅があり、料金は変更される可能性があります。
公共施設の会議室や多目的室を、撮影目的で貸し出しているところもあります。費用を抑えたいときは、窓口に用途を伝えて相談してみましょう。
知人の店や工房を借りる方法も有効です。撮影後にその場所を紹介する形にすると、お互いに得のある関係を作れます。
ロケ地の撮影許可はどう取るのか

「どこまで許可が必要なのか」が、最もつまずきやすい点です。場所の種類ごとに整理します。
公園や河川敷の場合
公園は管理者への確認が基本です。自治体の公園課、公園事務所、指定管理者などが窓口になります。
散策しながらスマートフォンで撮る程度なら不要とされることもありますが、三脚を立てる、機材を広げる、複数人で動く場合は届け出を求められるケースが多くなります。
河川敷も、河川管理者や自治体が管理しています。判断に迷ったら、撮影の規模と使う機材を具体的に伝えて問い合わせるのが確実です。
道路や公道の場合
道路上での撮影は、通行の妨げになるかどうかが判断の分かれ目です。機材を設置したり人の流れを止めたりする場合、所轄の警察署への申請が必要になることがあります。
歩きながら撮る、立ち止まらずに通り過ぎる、といった撮り方であれば問題になりにくい傾向です。ただし判断は状況によりますので、規模が大きくなるときは事前に確認しましょう。
店舗や私有地の場合
私有地は、所有者や管理者の承諾が必須です。カフェ、商店、駐車場、空き地。どれも例外ではありません。
依頼するときは、日時、人数、機材、所要時間、公開先を書いた文面を用意すると話が早く進みます。口頭だけで済ませず、メールなど記録の残る形にしておいてください。
商業施設や駅は、独自のルールを設けていることがほとんどです。窓口の部署が決まっている場合も多いため、公式サイトを確認しましょう。
映り込みへの配慮
通行人の顔が大きく映る場合は、配慮が必要です。撮影の向きを工夫する、後ろ姿にする、編集でぼかすといった対応をしておきましょう。
看板やロゴ、キャラクターが大きく映る構図も避けたほうが無難です。迷う場合は、権利者や管理者に確認しましょう。
下見で必ず見ておく項目

候補が決まったら、本番と同じ曜日・同じ時刻に行ってみてください。下見なしの本番は、ほぼ確実に想定と違います。
光の入り方を最初に確認します。逆光になっていないか、建物の影がどこまで伸びているか。時間帯によって、同じ場所がまったく別の表情になります。
音の環境も見ておきましょう。演奏の音を同録する予定がなくても、風の強さや車の音は編集の手間に響きます。
人の量は、曜日と時刻で大きく変わります。平日の朝と土曜の昼では、まったく違う場所だと考えてください。
電源とトイレの有無も確認します。長時間の撮影では、この2つが撮影の可否を左右します。
移動と搬入の経路も歩いてみましょう。駐車場から現場まで機材を運べるか、階段があるかどうかで、必要な人数が変わります。
構図の候補を写真に撮ることを忘れないでください。スマートフォンで数枚残しておけば、当日の判断が速くなります。
光と時間帯の考え方

映像の印象を最も左右するのは、機材ではなく光です。ここを押さえるだけで、仕上がりが変わります。
日の出直後と日没前の1時間は、最も撮りやすい時間帯です。光がやわらかく斜めから入るため、顔に濃い影が落ちません。
正午前後の屋外は、上から強い光が当たるため、目元に影ができやすくなります。どうしてもその時間に撮るなら、日陰か曇りの日を選びましょう。
曇りの日は不利ではありません。空全体が拡散光になるため、肌の写りが均一になります。晴れの日を待って延期を繰り返すより、曇天で撮ってしまうほうが完成に近づきます。
屋内での撮影は、大きな窓の近くが基本です。窓に向かって斜めに立つと、自然な陰影が出ます。
夜の撮影は難易度が上がります。街灯やコンビニの明かりを光源として使う場合でも、顔が判別できる明るさがあるかを下見の時点で確かめてください。
同じシーンは短時間で撮り切ることも意識しましょう。時間が経つと光が変わり、つないだときに違和感が出ます。
撮影当日の段取り

限られた時間で撮り切るには、順番を決めておくことが何より効きます。
カット表を紙で持っていくことをおすすめします。撮る順番、場所、おおよその秒数を書いた一枚があるだけで、迷う時間が消えます。
最も重要なカットを最初に撮るのが原則です。天候が崩れても、機材が不調でも、核になる画は手元に残ります。
同じ場所のカットはまとめて撮るようにしましょう。場所ごとに移動を繰り返すと、それだけで時間を失います。
保険のカットを多めに押さえることも大切です。同じ動きを2回、引きと寄りの2種類。編集で助けられる場面が必ず出てきます。
手元の記録も忘れないでください。撮り終えたカットに印をつけていくだけで、抜けを防げます。撮り直しが必要な画も、その場で判断できます。
休憩と水分も段取りに入れておきましょう。屋外の撮影では、集中力が落ちた時点から明らかに画が雑になります。
片付けと原状回復は、次回につながる部分です。借りた場所を丁寧に戻し、お礼を伝えておけば、二度目の相談がしやすくなります。
ロケ地選びで起こりやすい失敗と対処法

最後に、実際に起こりやすい問題と、その避け方を挙げます。
場所に惹かれて曲を見失うのは、よくある失敗です。絵になる場所ほど強い印象を持つため、曲の雰囲気と食い違うことがあります。最初に書いた一言の物差しに戻って確認してください。
移動時間を甘く見ることも起こりがちです。地図上で近くても、駐車場から現場まで15分歩くことは珍しくありません。下見のときに実際の移動時間を測っておきましょう。
天候で撮影が飛ぶ場合に備えて、屋内の代替候補をひとつ持っておくと安心です。当日に慌てて探すより、はるかに落ち着いて動けます。
人の映り込みが処理できないという事態も起きます。混雑する時間を避けるほか、望遠寄りで背景を圧縮する、被写体に寄るといった構図で回避できます。
許可の確認を後回しにすると、当日に撮れなくなります。問い合わせから回答まで日数がかかることもあるため、候補が決まった時点で連絡する習慣をつけましょう。
候補地が決まらず企画が止まることも、実はよくある失敗です。完璧な場所を探すより、まず自宅と近所の一か所で撮ってみるほうが、映像は前に進みます。
まとめ

音楽PVの撮影ロケ地について、押さえておきたい点を整理します。
- 探し始める前に、曲の感情を一言で書き出し、それを場所選びの物差しにする
- 場所は2か所か3か所に絞る。欲張ると移動だけで一日が終わる
- 自宅、河川敷、商店街、レンタルスペース、公共施設が低予算の候補になる
- 公園や河川敷は管理者に、私有地や店舗は所有者に、撮影の規模と機材を伝えて確認する
- 道路上での撮影は、通行の妨げになる場合に警察署への申請が必要になることがある
- 下見は本番と同じ曜日・同じ時刻に行き、光、音、人の量、電源、搬入経路を確認する
- 日の出直後と日没前の1時間が撮りやすく、曇りの日も不利ではない
- カット表を紙で持ち、最も重要なカットから撮る
- 完璧な場所を探し続けるより、近所の一か所で撮り始めるほうが前に進む
まずは、いま作っている曲を聴きながら、思い浮かんだ場所を3つ書き出してみてください。そのうち一番近い場所へ、今週のうちに下見に行くことから始まります。
毎日配信をしても、お客さんは増えない。
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