ぶどう畑から大きなステージへ──音大卒クラリネット奏者、再起の物語
ぶどう畑の中で、澄んだクラリネットの音色が響く——。
山梨とニュージーランドを行き来しながら、農業と音楽の二足のわらじで生きる演奏家・みゅうさん。
彼女は音大卒の演奏家で、大きな挫折を経験しながらも決して音楽を諦めなかったアーティストです。
地方での音楽活動、オンラインライブ、そして音楽を仕事として続けること。
そのすべてを現実のものにしているみゅうさんの物語は、諦めかけている多くの表現者にとっての希望になるはず——。

順調だった演奏家への道
ご両親の影響で幼少期から音楽に触れ、バイオリンの習い事から始まった楽器奏者の歩み。
クラリネットを手にしたのは小学校高学年の頃でした。
中学校では吹奏楽部部長、高校では音楽の強豪校へ進学。
何事にも負けず嫌いで、一生懸命に楽器と向き合う中、自然と音楽大学へと進んでいきました。
大学での成績も良く、その実力は周囲からも認められた存在。
まさに正統派演奏家そのものでした。
初めての挫折
しかし、大学4年。卒業を目前にして現実にぶつかります。
「仕事が、ない。何を目指してこんなに頑張ってきたんだ?」
追い打ちをかけるように、母が急逝。
人生と音楽、両方でどん底の気持ちになったタイミングで、彼女は「それでも音楽に向き合うことが自分の道」と決め、オーケストラのアカデミーへ進みます。
しかし、そこは“好き”よりも“義務”が勝つ世界。
「このままでは、音楽が嫌いになってしまう」
そう感じた彼女は、クラシックの王道を離れ、楽器アイドルの現場へ。
「残念だね」「こんなことがしたかったの?」
エリート街道から外れた彼女への評価は厳しく、それまで関わった人々への後ろめたさも感じながら、本当にやりたい音楽を探し求めました。
そして演奏家アイドルとして約三年。
音色をひたすらに追い求めたこれまでの音楽人生とは全く違う。
見せ方を徹底的に追及した経験を経て、ソロ演奏家としての人生がスタートしていきました。

coromとの出会い
ソロ活動は順調。アイドル時代のファンの応援もあり、東京でリアルライブを重ね、音楽で食べていける状態でした。
しかし、コロナ禍でリアルの場が消滅。音楽だけで進む道が閉ざされ、彼女はぶどう農園で働き始め、ニュージーランドと日本を行き来する生活を始めました。
そんな二拠点生活の中で出会ったのが、オンラインライブを“コンサート形式”で届けられるcorom。
「配信アプリとは違って、音楽として届けられる場所だと思ったんです」
オンラインライブでファンが増えたプロセス
最初は大苦戦。チケットは2〜3枚しか売れない状態でした。
それまで行っていた無料で見られる配信に慣れた人にとって、「チケットを買うオンラインライブ」はハードルが高い。
それでもみゅうさんは諦めませんでした。
「なぜやるのか」「なぜ今なのか」を言葉で伝え続けました。
すると少しずつ、応援したい人が増えていきました。
この過程で彼女が身につけたのは、演奏力ではなく「音楽を自分で売る力」でした。
地方からでも海外からでも音楽で収入は作れる
coromを続ける中で、みゅうさんは初めて「音楽を商品として扱う」感覚を持ちました。
「私は演奏家だけど、同時に営業でもあるんだ」
この意識の変化が、 収益だけでなく「自分の音楽に値段をつけられる」という自信として蓄えられていきました。
現在の彼女の拠点は、山梨とニュージーランド。
それでも、オンラインライブを通じて全国、世界へ演奏を届けられます。
ぶどう畑で土に触れながら、コンサートを開く。
この生活が、彼女の音楽に唯一無二の物語性を与えているのです。

同じように悩むアーティスト・演奏家へ
みゅうさんは言います。
「音楽は短距離走じゃなく、人生の旅です」
coromは、そのための“ルート”を一緒に探せる場所。
coromに出会う前は
「このまま続けていていいのか」「今さら挑戦しても遅いんじゃないか」
そんな悩みが続き、大きな夢を描くことなんてできていませんでした。
しかし、coromでの活動をはじめ、自分自身の活動を見つめ直し、目標が見つかりました。
「88歳まで現役で吹く」
そう決めた瞬間、見え方が大きく変わっていきました。
「何歳でも、どこにいても、本気になれる場所がある。音楽を諦めなければ。」
彼女は今日も音楽に向き合い続けながら証明しています。
coromは、音楽を諦めきれない人が、もう一度歩き出すためのステージになれる場所です。あなたも仲間に加わりませんか?
