渋谷で路上ライブがよく行われる場所7選!注意点についても解説
渋谷では若手アーティストによる路上ライブが盛んに行われており、多くの場所で音楽を楽しむことができます。路上ライブは、アーティストにとって実力を磨き、ファンとの距離を縮める貴重な機会です。
しかし、渋谷で路上ライブを行いたいと考えている方の中には「どこで演奏すれば良いのかわからない」「許可が必要なのか不安」といった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな路上ライブ初心者や渋谷でのパフォーマンスを検討している方に向けて、渋谷で路上ライブがよく行われている場所7選と、演奏時に気をつけるべき注意点について詳しく解説します。
おすすめスポットの特徴から必要な許可まで幅広くカバーした内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
渋谷で路上ライブがよく行われている場所7選

渋谷で路上ライブを行う際は、許可が必要な場所や禁止されている場所を正しく把握し、適切なマナーを守ることが重要です。
1. 宮益坂

宮益坂は渋谷駅東口から青山方面へ向かう大きな坂道で、多くの商業施設やオフィスビルが立ち並ぶメインストリートです。平日は通勤や通学をする人、休日は買い物客でにぎわっています。
宮益坂下の交差点は、渋谷ではスクランブル交差点の次に大きな交差点と言えるほど昼夜を問わずたくさんの人々が行き交う場所です。また、宮益坂の頂上の先は青山通りと合流し、さらに青山学院大学があり、学生の多い通りとなっています。
そのため、学生など若年層をターゲットにライブを行うのに最適な場所です。加えて坂道ということもあり歩行者のペースは比較的緩やかなため、演奏に足を止めてもらいやすい環境となっています。
ただし宮益坂は交通量も多く、車の騒音に負けない音量が不可欠。また坂道での機材運搬は体力的な負担が大きいため、軽量な機材選びや事前の準備が重要になります。
2. 北谷公園

この場所が路上ライブにおすすめな理由は、ストリートカルチャーや音楽の発展を目的としたプロジェクト「SHIBUYA PARK MUSICプロジェクト」の拠点となっているからです。Silent Liveなどの革新的な取り組みが行われており、音楽に対する理解と受け入れ体制が整っています。
平日は近隣のオフィスワーカー、休日は家族連れや若者が訪れ、幅広い層に演奏を見てもらえる可能性が高いです。
ただし公共の公園のため、事前の許可申請や利用ルールの確認は必ず行いましょう。また住宅街に隣接しているため、音量や時間帯への配慮も欠かせません。公園の自然環境を活かしたアコースティックな演奏や、Silent Live形式での参加がおすすめです。
3. 渋谷マークシティ

渋谷マークシティは、ショッピングモール、ホテル、オフィスなどで構成される渋谷駅直結の複合施設です。JR・東京メトロ・東急・京王など主要鉄道網とのアクセスに優れ、パーキングや高速バス発着所を完備しています。
この場所が路上ライブにおすすめな理由は、交通機関の利用者や買い物客、宿泊客などで賑わっているため、非常に多くの人にパフォーマンスを見てもらえる可能性が高いからです。
渋谷マークシティ4階のアベニュー広場には、ストリートピアノが設置されており、ピアニスト・YouTuberとして有名なハラミちゃんがイベントを行ったこともある話題のスポットとして知られています。
ストリートピアノの演奏可能時間は10:00〜19:00です。
4. 渋谷TSUTAYA前

渋谷TSUTAYAは、渋谷駅前の渋谷スクランブル交差点にあるシンボル的な店舗です。アニメ、VTuber、映画、音楽などのコンテンツやイベントがたびたび開催され、アーティストにもなじみの場所。
この場所が路上ライブにおすすめな理由は、人の往来が激しく、また待ち合わせ場所として利用されることも多いため、かなり多くの人へのリーチが期待できるからです。
実際ここでは路上ライブが頻繁に開催されており、いつもかなりの人数が足を止めています。若者の最先端の街ということもあり、流行に敏感な若年層へリーチできるのも嬉しいポイント。
ただし、かなり騒がしい場所のため音響には注意が必要です。生音だけでは演奏が聞き取りにくくなるため、アンプなどの音響機材を準備しておきましょう。
5. 宇田川クランクストリート

宇田川クランクストリートは、渋谷センター街にある複合レンタルスペースです。飲食での出店も可能な店舗が2つ、屋外スペースが1つ、そして私道エリア部分を合わせた合計4つのレンタルスペースから構成されています。
この場所が路上ライブにおすすめな理由は、複数同時レンタルが可能で、センター街の一画を貸し切ってのイベント開催ができるからです。過去には音楽ライブをはじめ、ストリートサッカーイベントやビール店のポップアップショップなどに利用された実績があります。
センター街という立地の良さから、若者を中心とした幅広い年齢層にアプローチできるのもポイント。
利用料金は1日単位でレンタル日数やレンタル場所によって異なり、詳細は要問い合せとなっています。
6. 渋谷ヒカリエ

渋谷ヒカリエは、渋谷駅直結のショップ、カフェ&レストラン、イベントホール、カンファレンス、東急シアターオーブ、オフィスなどからなる高層複合施設。施設内のショップはもちろん、イベントも頻繁に行われており、常に多くの人でにぎわう場所です。
渋谷ヒカリエには、1階と4階に屋外イベントスペースが設置されています。
1階は通行量の多い明治通りに面する、渋谷ヒカリエの玄関口にあたるイベントスペースです。音楽ライブやキッチンカー、マルシェ、サンプリング、展示イベントなどに利用されています。
4階のイベントスペースは屋外デッキにあり、ストリートライブやPRイベントなどに適した開放的な屋外空間です。
それぞれ電源設備が整っている点も嬉しいポイント。基本使用料金は1階が1日約350,000円程度、4階は1時間15,000円程度(21:00〜23:00のみ20,000円/時間)となっています。
7. 渋谷リバーストリート

渋谷リバーストリートは、渋谷駅南口からすぐの場所にある有料利用可能なイベントスペースです。レンタル料金を支払うことで正式に利用でき、各種イベント・発表会・プロモーション・商品展示・撮影・ファッションショーなどに活用されています。
この場所が路上ライブにおすすめな理由は、渋谷ストリームの大階段にも面した絶好のロケーション。デッキからは広場の賑わいと渋谷川の風景が一望でき、駅のすぐそばのため通勤や通学で利用する人に見てもらえる可能性が非常に高いです。
リバーストリートは3つの区画に分かれており、それぞれ広さや利用料金が異なります。利用料金は約60,000円~80,000円程度です。本格的なライブやプロモーション活動を計画している場合には、投資効果の高い選択肢といえます。
渋谷で路上ライブ場所を探すなら要チェックなイベント

渋谷では定期的に路上ライブイベントやフェスティバルが開催されています。これらのイベントを活用することで、より多くの観客にリーチしたり、路上ライブに必要なノウハウを学ぶことが可能です。
ここからは、渋谷で路上ライブをする際にチェックしておきたい代表的なイベントをご紹介します。
SHIBUYA OPEN LIVE

SHIBUYA OPEN LIVEは、渋谷のさまざまな場所を舞台としたストリートライブイベントです。これまで2024年と2025年の2回開催され、多くのミュージシャンが参加する注目のイベントとなっています。
2024年には11月5日~7日の3日間で開催されました。開催場所は渋谷サクラステージSHIBUYAサイド2F桜丘広場、渋谷ストリーム前稲荷橋広場、渋谷ヒカリエ4Fイベントスクエア、渋谷中央街渋谷フクラス前、渋谷アクシュSHIBUスポット、渋谷駅東口地下広場の6箇所で、総勢57組のミュージシャンが出演。
2025年には3月14日、15日、16日の3日間開催され、5箇所で総勢31組が出演しました。また、2025年5月30日から6月1日には「GMOシブヤエンタメ祭」と連携したイベントも開催されています。
このような大規模なイベントは、路上ライブの場所選びやプロの演奏を学ぶ絶好の機会なので、ぜひ活用しましょう。
ヘブンアーティスト

ヘブンアーティストは「都民が気軽に芸術文化に触れる機会を提供する」ことを目的とし、アーティストに公共施設や民間施設などを活動場所として開放する事業です。
2025年5月時点で55施設75カ所を活動場所として開放しており、渋谷区では代々木公園や渋谷キャストが活動場所として開放されています。
ヘブンアーティストの参加には、東京都が実施する専門家による審査に合格し、ライセンスを取得しなければなりません。審査は「魅力」「独創性」「将来性」の3つを基準に行われ、次に来る11月1日時点で満16歳以上であれば住所や国籍を問わず審査に参加可能です。
ヘブンアーティストに参加すれば、指定活動場所でストリートライブが行えるだけでなく、活動の様子を公式ページにて動画で紹介してもらえるといったメリットもあります。
正式な許可を得て安心して活動したい方は、ぜひチェックしておきたい事業です。
SHIBUYA PARK MUSIC

SHIBUYA PARK MUSICは、渋谷区立北谷公園の運営管理をしている企業団体「しぶきたパートナーズ」によって行われるプロジェクトです。新たなストリートカルチャーの誕生、音楽を日常的に奏でることのできるニューノーマルな公園を目指して取り組まれています。
SHIBUYA PARK MUSICの特徴は「Silent Live」という形態。Silent Liveとはスピーカーを使わず、観客がヘッドフォンやイヤフォンでライブを見るスタイルで、騒音問題に対処しながら路上ライブを行えます。
これまで度々音楽イベントが開催されており、出演者の公募も大々的に行われているため、有名アーティストでなくても出演のチャンスがある点が魅力。従来の路上ライブとは異なる革新的なスタイルで、新しい音楽体験を求めるアーティストにおすすめのプロジェクトです。
渋谷で路上ライブをする際の注意点4つ

渋谷で路上ライブを成功させるためには、法的な規制やマナーを守りながら、周囲への配慮を欠かさないことが重要です。ここでは、渋谷で路上ライブを行う際に必ず押さえておきたい4つの注意点をご紹介します。
必要な許可を取っておく
渋谷で路上ライブを行う際は、事前に必要な許可を取得することがもっとも重要な注意点です。公共の場所での演奏には道路使用許可や施設利用許可が必要な場合が多く、無許可で演奏すると、法的トラブルにつながる可能性があります。
駅前などの公共の場所では、所轄の警察署で道路使用許可申請が必要で、渋谷リバーストリートや渋谷ヒカリエなどの民間施設では施設管理者の許可が必要です。
許可なしでの演奏は、警備員や警察官から中止を求められたり、最悪の場合は法的措置を取られるリスクもあります。
事前に演奏予定場所の管理者や関係機関に確認を取り、必要な手続きを済ませてから演奏に臨みましょう。
路上ライブで必要な許可に関してより詳しく知りたい方は「路上ライブに許可は必要?違法になる可能性は?疑問点や注意点を解説」をご覧ください。

周囲に配慮して演奏する
渋谷での路上ライブでは、周囲の人々や環境への配慮が欠かせません。音量は近隣住民や通行人に迷惑をかけない適切なレベルに調整し、特に住宅街に近いエリアでは夜間の演奏を避けることが重要です。
演奏場所では歩行者の通行を妨げないよう十分なスペースを確保し、機材の配置にも注意しましょう。また、観客が集まった際も、通行の邪魔にならないよう適切な誘導を行う必要があります。
観客に好印象を与え、地域に愛されるアーティストとして長く活動を続けるためには、こうした細やかな気遣いが不可欠なので、覚えておきましょう。
電源を確保しておく
渋谷での路上ライブでアンプやマイクなどの音響機材を使用する場合、電源の確保は必須です。多くの公共スペースでは電源設備が利用できないため、事前の準備が欠かせません。
最も確実な方法は、ポータブル電源やバッテリー駆動のアンプを用意すること。近年は軽量で大容量のポータブル電源が多数販売されており、数時間の演奏に対応できる製品も増えています。また、楽器用のバッテリーアンプなら、持ち運びも簡単で路上ライブに最適です。
渋谷リバーストリートや渋谷ヒカリエのイベントスペースなど、有料施設では電源設備が整っている場合もあります。事前に施設側に確認し、念のため延長コードやバックアップ用の電源も用意しておくと安心です。
天候を確認しておく
渋谷での路上ライブを成功させるためには、事前の天候確認も重要です。屋外での演奏では雨や強風が機材トラブルや演奏中断の原因となるため、当日だけでなく数日前から天気予報をチェックしておきましょう。
雨天時には楽器や音響機材が濡れて故障するリスクがあり、特に電子機器は水濡れに弱いため注意が必要です。また観客も雨の中では足を止めにくく、集客効果が大幅に下がってしまいます。
悪天候が予想される場合は、演奏日程の変更や屋根のある場所への移動を検討しましょう。渋谷駅東口地下広場など屋内スペースの利用や、渋谷ヒカリエのような屋根付きエリアも選択肢の一つです。
渋谷での路上ライブは場所選びが大切

本記事では、渋谷で路上ライブがよく行われている場所7選と、演奏時に注意すべきポイントについて詳しく解説しました。
渋谷には、代々木公園や新宿駅、渋谷ヒカリエなど、さまざまな路上ライブスポットが存在します。ただし、場所によっては許可が必要だったり、時間制限があったりするため、事前の確認が重要です。
また、近隣住民への配慮、音量の調整、機材の管理など、マナーを守った演奏を心がけることで、長期的に活動を続けることができます。
路上ライブにチャレンジする際は、本記事で紹介した場所の特徴や注意点を参考に、ルールを守りながら行いましょう。
