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メルマガをアーティストが活用する方法!ファンと直接つながる仕組み

メルマガの価値は、届け先のリストが自分の手元に残ることにあります。SNSのフォロワーはプラットフォームの中にいますが、メールアドレスは仕様変更にもサービス終了にも左右されません。

SNSをやめる話ではありません。SNSは出会う場所、メルマガは関係を続ける場所として、役割で使い分けます。

この記事ではSNSとの違い、配信サービスの選び方、読者の集め方、書く内容、配信頻度、開封されるための注意点をまとめました。

この記事の結論

  • メールアドレスのリストは自分の資産です。SNSの仕様が変わっても、サービスが終わっても、連絡は取り続けられます。
  • SNSは出会う場所、メルマガは関係を続ける場所。競合ではなく順番でつながっています。
  • 個人のメールソフトからの一斉送信は避けてください。他の読者のアドレスが見える事故が起き、迷惑メール扱いもされやすくなります。
  • 配信サービスを選ぶ基準は3つ。スマートフォンから配信作業ができるか、登録フォームを簡単に作れるか、配信解除の仕組みが自動で用意されているか。
  • 読者を集める最も効率のよい接点はライブ会場です。物販にQRコードを置き、MCで一言触れる。この2つを組み合わせます。
  • 「メルマガやってます」では登録されません。先行案内、未発表音源、セットリストなど、費用をかけずに用意できる特典を添えてください。
  • 頻度は月1回から2回で足ります。週1回を目標にして3週で止まるより、月1回を1年続けるほうが届く回数は多くなります。

アーティストにとってメルマガとは何か

laptop email inbox (Photo: cottonbro studio / Pexels)

メルマガは、読者のメールアドレス宛に、自分から情報を送る仕組みです。音楽活動では、ライブの先行案内、新曲のリリース報告、制作の裏側を届ける手段として使われている形です。

最大の特徴は、届け先を自分で持っているという点にあります。SNSのフォロワーはプラットフォームの中に存在しますが、メールアドレスのリストは自分の手元にあります。

仮に使っているSNSの仕様が変わっても、サービスそのものが終了しても、リストが残っていれば連絡は取り続けられます。活動の土台として、この違いは想像以上に大きい差です。

登録という一手間が、読者の質を上げるという側面もあります。メールアドレスを渡すという行為は、フォローボタンを押すより明らかにハードルが高い行動です。

その手間をかけてくれた人は、あなたの活動に対して一定以上の関心を持っています。人数は少なくても、告知に反応してくれる割合は高くなりやすい傾向があります。

一対一に近い距離感で読まれることも、メルマガならではの性質です。タイムラインのように他の投稿と並んで流れるのではなく、受信箱にあなたの名前だけが表示されます。

そのため、SNSでは書きにくい長さの文章や、少し個人的な話も受け入れられやすくなります。制作中の迷いや、ライブ後に感じたことなど、人柄が伝わる内容と相性がよい媒体です。

SNSがあってもメルマガが必要な理由

smartphone social media apps (Photo: Sanket  Mishra / Pexels)

SNSをやめてメルマガに移行しましょう、という話ではありません。両方を役割で使い分けることが、限られた時間の中では現実的です。

SNSは出会う場所、メルマガは関係を続ける場所と考えると整理しやすくなります。違いを並べます。

SNS メルマガ
得意なこと まだ知らない人に見つけてもらう 知ってくれた人と関係を保つ
届く範囲 アルゴリズムが決める(制御できない) 送った数だけ受信箱に届く
情報の寿命 数時間で流れる 開封されるまで残る
同じ告知の繰り返し しつこい印象になりやすい 段階的に送っても不自然でない
リストの所有 プラットフォーム側 自分の手元

まだあなたを知らない人に見つけてもらう力は、SNSのほうが強いといえます。

SNS側の運用はミュージシャンのSNS活用術にまとめました。

一方で、一度知ってくれた人と関係を保ち続ける力は、メルマガのほうが安定しています。両者は競合ではなく、順番でつながっているものです。

表示のされ方が違う点も押さえておきましょう。SNSの投稿は、フォロワー全員に自動的に表示されるわけではありません。

各サービスのアルゴリズムによって、表示される相手や順番が決まるため、告知が届く数を自分で制御できません。メールの場合は、送った数だけ受信箱に届きます。

情報の寿命にも差があります。SNSの投稿は数時間で流れていきますが、メールは開封されるまで受信箱に残り続けます。

仕事や家事の合間に活動している読者にとって、これは重要な差です。投稿した瞬間に見られなくても、夜になってから読んでもらえる可能性があります。

告知の重複を気にしなくてよいという運用上の利点もあります。SNSで同じ告知を何度も投稿すると、しつこい印象を与えかねません。

メルマガであれば、初回案内、締切前、当日の朝といった形で、同じ内容を段階的に送っても不自然になりにくくなります。読者が能動的に登録している前提があるからです。

メルマガ配信サービスの選び方

person choosing laptop screen (Photo: Pavel Danilyuk / Pexels)

個人のメールソフトから一斉送信することは避けましょう。宛先を間違えて他の読者のアドレスが見えてしまう事故が起こりますし、大量送信は迷惑メール扱いされやすくなります。

まずは無料プランのある配信サービスから始めるのが現実的です。多くのサービスが、登録者数や月間配信数に上限を設けた無料枠を用意しています。

上限は数百件から数千件まで幅がありますが、活動を始めた段階なら無料枠で足ります。料金や上限は変更される可能性があるため、申し込み前に公式サイトで確認しましょう。

選ぶときの基準は、次の3点に絞ると迷いません。

  • スマートフォンから配信作業ができるか
  • 登録フォームを簡単に作れるか
  • 配信解除の仕組みが自動で用意されているか

スマートフォン対応は、想像以上に重要な条件です。通勤時間や子どもが寝たあとの30分で作業する場合、パソコンを開く前提だと続きません。

下書きの保存と予約配信ができるかも、あわせて確認しておきましょう。書ける日にまとめて書いて、配信日を指定できると負担が減ります。

登録フォームの作りやすさも判断材料になります。フォームのURLを発行できるサービスであれば、SNSのプロフィール欄やライブの物販に置くQRコードとして、そのまま使えます。

配信解除の仕組みは、法律に関わる部分です。広告や宣伝を含むメールには、送信者の表示や解除方法の明示が求められる場合があります。

詳しくは所管の公的機関の案内で確認しましょう。

配信サービスを使えば、解除リンクは自動で挿入されることがほとんどです。

読者を集める具体的な方法

merch table qr code (Photo: RDNE Stock project / Pexels)

サービスを用意しても、登録者がいなければ始まりません。ここが最もつまずきやすい部分です。

ライブ会場が最も効率のよい接点になります。演奏を聴いたあとで、その熱が残っているうちに登録してもらえるからです。

物販スペースにQRコードを印刷した紙を置き、MCで一言触れる。この2つを組み合わせるだけで、登録率は大きく変わります。

QRコードを載せる紙物はアーティストの名刺の作り方も参考になります。

登録する理由を用意することも欠かせません。「メルマガやってます」だけでは、行動する動機になりにくいのが実情です。

  • チケットの先行案内をメルマガ限定で送る
  • 未発表の音源やデモを聴けるようにする
  • セットリストやライブ写真を先に共有する

こうした特典は、費用をかけずに用意できるものばかりです。すでに手元にある素材を、届ける順番だけ変えるという発想で考えてみましょう。

有料の会員制まで広げる場合はファンクラブの作り方で扱っています。

SNSのプロフィール欄にリンクを置くことも忘れずに行いましょう。投稿で告知しても流れてしまいますが、プロフィールは常に見られる場所にあります。

登録の手間を減らす工夫も効果があります。入力項目はメールアドレスだけにして、名前や誕生日は後から任意で聞く形にしましょう。

項目が増えるほど、途中でやめる人が増えます。最初に集めるのは、連絡が取れる一点だけで構いません。

既存のつながりに直接声をかける方法も有効です。以前から応援してくれている人に、個別に案内を送ってみましょう。

ファンとの関係の作り方は個人アーティストのファンマーケティング入門も読んでみてください。

最初の数十人は、一人ずつ増やしていくものだと考えたほうが気持ちが続きます。

メルマガに何を書けばよいのか

musician writing notebook desk (Photo: Ron Lach / Pexels)

メルマガが止まる理由の筆頭は、書く内容が思いつかないことです。告知だけでは送る回数が限られてしまうのも、その一因になります。

告知と読み物を組み合わせる構成にすると、書くことに困りにくくなります。告知だけのメールが続くと、読者は宣伝を受け取っている感覚になっていきます。

候補として挙げられるのは、次のような内容です。

  • 制作中の曲について、歌詞が生まれた背景
  • ライブを終えた直後に感じたこと
  • 練習で行き詰まっていることと、その解決策
  • 最近よく聴いている音楽と、その理由
  • 使っている機材を選んだ経緯

制作の途中経過は、想像以上に喜ばれる内容です。完成した作品しか知らない人にとって、そこに至る過程は見えない部分だからです。

うまくいっていない話も、書いて差し支えありません。順調な報告だけが並ぶより、人間味が伝わります。

一通あたりの長さは、800字から1,500字程度を目安にすると読みやすくなります。スマートフォンで読まれることを前提に、段落は短く区切りましょう。

長すぎると開いた瞬間に閉じられ、短すぎると読み応えが残りません。書ける量に波があるなら、無理に均一にせず自然な長さで構いません。

毎回一つのテーマに絞ると、書き始めるまでの負担が減ります。

配信頻度と続けるための工夫

desk calendar planner (Photo: Matheus Bertelli / Pexels)

理想的な頻度を探すより、続けられる頻度を見つけるほうが重要です。止まってしまったメルマガは、存在しないのと変わりません。

月1回から2回が、活動と両立させる現実的な目安になります。週1回を目標にして三週で止まるより、月1回を一年続けるほうが結果的に届く回数は多くなります。

仕事や育児の状況によっては、二ヶ月に1回でも構いません。頻度そのものより、間隔が読者にとって予測できることのほうが大切です。

配信日を決めておくと習慣になりやすくなります。毎月第一日曜の夜、といった形で固定してしまいましょう。

書けなかった場合の予備日も、あわせて決めておくと安心です。

テンプレートを作っておく方法も、負担を減らすうえで効果があります。冒頭の挨拶、近況、本題、告知、締めの言葉という構成を固定してしまいましょう。

毎回ゼロから構成を考えると、書き始めるまでに時間がかかります。枠が決まっていれば、中身を埋める作業に集中できます。

書きためておく運用もおすすめです。書ける日に2通か3通書いて、予約配信で先の日付に設定しておきましょう。

繁忙期や体調を崩した月を、この貯金で乗り切れます。活動を長く続けるうえで、こうした仕組みは自分を守ってくれます。

反応が薄くても止めないことを、あらかじめ決めておきましょう。メールは返信が来にくい媒体です。

ライブ後の発信と合わせる方法はライブ後のSNS発信のコツにもあります。

読まれていないように見えても、ライブ会場で「読んでます」と言われることは珍しくありません。

開封されるメルマガにするための注意点

hand holding smartphone mail (Photo: Towfiqu barbhuiya / Pexels)

送ったメールが開かれなければ、内容がどれだけよくても届きません。開封率を左右する要素を押さえておきましょう。

差出人の名前をアーティスト名にすることが、まず基本になります。受信箱で最初に目に入るのは、件名ではなく差出人名だからです。

見慣れない名前だと、開かれる前に見過ごされます。アカウント名や本名ではなく、活動名で統一しましょう。

件名は具体的に書くほうが開かれやすくなります。「お知らせ」「〇月号」といった件名では、中身が想像できません。

  • 「11月のライブ、先行受付を始めました」
  • 「新曲の歌詞ができるまでの話」
  • 「録音でつまずいた3週間の記録」

このように、中身が一行で分かる件名にしましょう。スマートフォンでは20字前後までしか表示されないことが多いため、前半に要点を置くことも意識してください。

迷惑メールに振り分けられない工夫も必要です。過度な記号の使用や、全角の感嘆符を並べる書き方は避けましょう。

登録直後の自動返信で、迷惑メールフォルダに入っていないか確認してもらう方法もあります。

リンクを詰め込みすぎないことも意識しましょう。一通の中にURLがいくつも並ぶと、どれを押せばよいか分からなくなります。

解除されても気にしすぎない姿勢も大切です。読まない人が抜けていくことで、リストの反応率はむしろ上がります。

数が減ることを恐れて配信を控えるより、届けたい人に届け続けることを優先しましょう。

よくある質問

SNSをやっていればメルマガは不要ですか?

役割が違うので、両方を使い分けるほうが現実的です。まだあなたを知らない人に見つけてもらう力はSNSのほうが強く、一度知ってくれた人と関係を保つ力はメルマガのほうが安定しています。

決定的な差は、届く範囲を自分で制御できるかどうかです。SNSの投稿はアルゴリズムが表示相手を決めますが、メールは送った数だけ受信箱に届きます。

配信サービスはどう選べばよいですか?

基準は3つです。スマートフォンから配信作業ができるか、登録フォームを簡単に作れるか、配信解除の仕組みが自動で用意されているか。

スマートフォン対応は想像以上に重要です。通勤時間や子どもが寝たあとの30分で作業する前提なら、パソコンを開く必要があると続きません。

下書きの保存と予約配信ができるかも確認してください。

自分のメールソフトから一斉送信してはいけませんか?

避けてください。宛先を間違えて他の読者のアドレスが見えてしまう事故が起こり得ます。

大量送信は迷惑メール扱いされやすくもなります。また広告や宣伝を含むメールには、送信者の表示や解除方法の明示が求められる場合があります。

配信サービスを使えば解除リンクは自動で挿入されることがほとんどです。詳しくは所管の公的機関の案内で確認しましょう。

読者はどう集めますか?

ライブ会場が最も効率のよい接点です。演奏を聴いたあとの熱が残っているうちに登録してもらえます。

物販スペースにQRコードを印刷した紙を置き、MCで一言触れてください。

そのうえで登録する理由を用意します。チケットの先行案内、未発表の音源やデモ、セットリストやライブ写真の先行共有など、手元の素材を届ける順番だけ変える形で足ります。

入力項目はメールアドレスだけにして、名前は後から任意で聞きましょう。

何を書けばよいですか?

告知と読み物を組み合わせます。告知だけのメールが続くと、読者は宣伝を受け取っている感覚になっていきます。

候補は、歌詞が生まれた背景、ライブ直後に感じたこと、練習で行き詰まっていることとその解決策、最近よく聴いている音楽とその理由、機材を選んだ経緯。制作の途中経過は想像以上に喜ばれます。

長さは800字から1,500字程度、毎回ひとつのテーマに絞ると書き始めやすくなります。

どれくらいの頻度で送ればよいですか?

月1回から2回が、活動と両立させる現実的な目安です。週1回を目標にして3週で止まるより、月1回を1年続けるほうが届く回数は多くなります。

頻度より、間隔が読者にとって予測できることのほうが大切です。毎月第一日曜の夜のように配信日を固定し、書ける日に2通か3通書いて予約配信にしておくと、繁忙期を乗り切れます。

アーティストのメルマガ活用まとめ

acoustic guitar laptop desk (Photo: Yan Krukau / Pexels)

メルマガをアーティストが活用するうえで、押さえておきたいポイントを整理します。

  • メールアドレスのリストは自分の手元に残る、活動の土台になる資産
  • SNSは出会う場所、メルマガは関係を続ける場所として使い分ける
  • 個人のメールソフトからの一斉送信は避け、無料枠のある配信サービスを使う
  • スマートフォンで配信作業ができるかを、サービス選びの基準に入れる
  • ライブ会場でのQRコードとMCでの一言が、最も効率のよい集め方
  • 先行案内や未発表音源など、費用をかけずに用意できる特典を添える
  • 告知だけでなく、制作の途中経過や失敗談を書くと読み物として続く
  • 頻度は月1回から2回で十分。書きためと予約配信で波を吸収する
  • 差出人名は活動名に統一し、件名は中身が一行で分かるように書く

まずは無料の配信サービスに登録し、登録フォームのURLをSNSのプロフィール欄に置いてみてください。読者ゼロの状態でも、その一手間から始まります。

毎日配信をしても、お客さんは増えない。告知をしても、ライブの客席は空いたまま。新しい曲を作っても、誰にも届かない。

努力はしているのに、ほとんどの人が報われない。それが、多くのアーティストが直面している現実です。

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