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コラム

奇跡の61歳ロックボーカリストが、一度離れた歌を取り戻すまで

山崎

「もう年齢的に遅いかもしれない」
「一度諦めた音楽を、今さら始めてもいいのだろうか」

そんな思いから、音楽への気持ちに蓋をしている人もいるのではないでしょうか。

今回お話を伺った、奇跡の61歳ロックボーカリストMIKIさんも
25歳でメジャーデビューを果たしながら、思うような結果につながらず、「二度と歌わない」と音楽から離れた過去があります。
それでも40歳頃から再び歌と向き合い、現在はバンド「Peach Flavor Lips」のボーカル、ボーカルインストラクターとして活動。
さらにオンラインライブにも活動の場を広げています。

「もう年だから」を「まだ夢は追える。」へ。

60代となった今もステージに立ち続けるMIKIさんの歩みから、年齢に関係なく音楽活動を続けるヒントを探ります。

メジャーデビューしたのに歌えない。「二度と歌わない」と決めた20代

MIKIさんは、物心がついた頃から歌うことが大好きな少女でした。
テレビの前で歌って踊り、近所の子どもたちを集めて歌を披露。
10代になると、アイドルへの憧れを抱くようになります。

しかし、厳しい家庭環境もあり、その夢を追うことはできませんでした。

転機が訪れたのは、就職後。
社内のカラオケ大会で優勝したことをきっかけにバンドへ誘われ、やがてオリジナル曲で本格的な音楽活動を始めます。
コンテストやオーディションへの挑戦を重ね、25歳で念願のメジャーデビュー。
有線放送大賞新人賞も受賞しました。

ところが、待っていたのは想像していた世界とは違いました。

「メジャーデビューしたら、いろいろな場所で歌えると思っていた」というMIKIさん。しかし実際にはライブの機会はほとんどなく、曲を作っては「違う」と言われる日々。もともと抱えていた集客の課題も、デビューしただけでは解決しませんでした。

やがて契約は終了。

「何を楽しみにやったらいいの?」

歌うことに人生をかけてきたからこそ、受けた傷も大きいものでした。
MIKIさんは「二度と歌わない」と決め、音楽が流れることさえ苦しくなるほど、音楽そのものを生活から遮断しました。

40歳頃、ゼロから歌を学び直したことが再挑戦の始まりに

音楽から離れたMIKIさんは、販売員やエステティシャン、Webデザイナーなど、さまざまな仕事に挑戦します。
それでも、どこか満たされない。

30代後半には心身の調子を崩し、長く休む時期も経験しました。
家族の支えを受けながら少しずつ回復し、再び音楽を聴けるようになった頃、ある気持ちが芽生えます。

「もう一回歌ってみようかな」

40歳頃のことでした。

ところが、大きなブランクを経て歌ってみると、思うように声が出ません。
そこでMIKIさんが選んだのは、昔の経験に頼ることではなく、一から学び直すことでした。
ボーカルインストラクターの資格を取得し、教える仕事を始めます。

生徒に教えるために発声や歌い方を自分自身で考え直す。
その積み重ねによって、自身の歌も変わっていきました。

一度音楽を離れたことは、遠回りではなく、それまでの歌い方をリセットして現在のスタイルをつくるきっかけになったのです。
やがて再びステージに立ち、現在につながるPeach Flavor Lipsを結成。
バンドは2026年で15周年を迎えました。

コロナ禍で失ったステージ。オンラインライブが新しい音楽活動の入口に

再び続いていた音楽活動に、次の転機が訪れます。
コロナ禍です。

リアルライブはできず、バンド活動も難しい。
ボーカル教室の仕事にも影響が出ました。
そこで知人から勧められたのがライブ配信でした。

最初は「私一人でこんなの無理」と思っていたMIKIさんですが、ソロでの配信を開始。SNSなどでのライブ配信活動を通じて、新しいファンづくりを続けていきました。
そして2026年、妹から教えてもらったことをきっかけにオンラインライブプラットフォーム「corom」と出会います。

すでにリアルライブも配信も経験していたMIKIさん。
それでも、coromのオンラインライブは新しい挑戦でした。

最初のライブに来てくれたのは、主にSNS配信時代から応援してくれていたファン。
無料で見られる配信から、チケットを購入して参加するオンラインライブへ。決して簡単な変化ではありませんでした。

だからこそMIKIさんは、SNSと同じ配信にはしませんでした。

毎回テーマを決めたり、バンドメンバーにも参加してもらったりと、チケットを購入してくれた人に「その日だけの世界観」を楽しんでもらえる企画を考えています。

集客に悩んできたからこそ、coromでファンづくりを学び直す

MIKIさんは、メジャーデビュー前から現在まで、音楽活動のなかで何度も集客の難しさに直面してきました。

「集客は常に悩んでいた」

coromで活動する意味のひとつとして挙げたのも、これまで自分にはなかった考え方に触れられることでした。
新しい集客やファンづくりの方法を学び、できることから自身の活動に取り入れていく。

「今まで通りやっていたら、多分このままで終わってしまう」

そう感じるからこそ、簡単ではなくても挑戦を続けています。
その土台にあるのが、長年築いてきたファンとの関係です。

SNSでMIKIさんを知った人がリアルライブへ足を運び、ライブ後の交流やオフ会などを通じて、さらに応援してくれる存在になっていく。
そのファンが今度はcoromのオンラインライブにも参加し、ランキングを一緒に盛り上げてくれる。

オンラインとリアルを行き来しながら関係を深めてきたことが、MIKIさんの現在のファンづくりにつながっています。

音楽で稼ぐことだけではない。60代でも「進化する姿」を届けたい

音楽を副業として続けたい人も、音楽で稼ぐことを目指す人も、活動を継続するには「応援してくれる人」の存在が欠かせません。

MIKIさん自身、若い頃はメジャーデビューすれば状況が変わると思っていました。
しかし現在は、歌うだけではなく、集客やファンとの関係づくりまで含めて音楽活動だと向き合っています。

そして61歳となった今、MIKIさんが届けたいものは、歌だけではありません。

「60過ぎたって、こんだけできるんだよっていうところは、ぜひ見せていきたい」

年齢を重ねても、身体を使ったロックボーカルを貫く。
そのためにトレーニングを続け、自分自身を更新し続けています。

「奇跡の61歳ロックボーカリスト」という言葉には、年齢を重ねても夢を追えることを、自らの姿で伝えたいという思いが込められています。

「本当に好きなら、いくつでもできる」奇跡の61歳ロックボーカリストからのメッセージ

一度音楽を諦めた人に、MIKIさんが最初に問いかけるのは「本当に好きかどうか」です。

「自分にとって一番大事なことなのか、一番好きなことなのか」

音楽の世界は簡単ではない。
だからこそ、自分自身と向き合い、それでも「これしかない」と思えるなら挑戦してほしいと話します。

「本当にそれしかないと思うんだったら、絶対やるべきだと思います。いくつでもできますから」

25歳でメジャーデビューし、一度は音楽そのものを拒絶するほど挫折したMIKIさん。
40歳頃にゼロから歌を学び直し、60代となった今も、オンラインライブやリアルライブというステージで挑戦を続けています。

年齢も、ブランクも、一度諦めた過去も、再び音楽を始められない理由にはならない。

「もう年だから」を「まだ夢は追える。」へ。

奇跡の61歳ロックボーカリスト・MIKIさんは、今日もその言葉を、自らの歌と生き方で届け続けています。

coromは、音楽を諦めきれない人が、もう一度歩き出すためのステージになれる場所です。
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インディペンデントアーティスト編集部
インディペンデントアーティスト編集部
「私たちは音楽を諦めない」というビジョンを掲げ、多様なジャンルのインディペンデントアーティストたちを紹介するオウンドメディアを運営しています。新たな才能を発掘し、アーティストの創造性を全面的に支援することで、音楽の新しい形を創り出しています。マイクロライブ空間アプリ「コロム」運営。
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